陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

自転車受難の時代

2011-11-04 | 政治・経済・産業・社会・法務



うちのど田舎は自動車がないと不便な地域でありまして、かつて、自転車で半時間も漕げば必要なものがなんでも揃うような暮らしをしていた私には少々、寂しい昨今です。そういえば、最近は、自転車乗るよりも歩くほうが多くなりました。

震災後のエコロジーブームのせいか、最近は自転車人気が高まっているそうで。そのせいで、事故も多いようで。警視庁が通達を出して、自転車の規制強化に乗り出したようです。

でも、無灯やブレーキなしの危険な自転車を取り締まるのはまあ良しとしても、歩道を走ってはだめというのはどうなんでしょう。
正直、車道を走られるほうが、バイク乗りや自動車のドライバーからしたら脅威です。数年前、歩道も道路端の白線もない道で自転車のハンドルを車のミラーにひっかけられて転倒したことがある私としては、自動車との接触をする機会が増える方が恐い。それに自転車に乗っているのは圧倒的に通学児童・学生が多いですよね。犠牲が増えなければいいけれど。警察ももっと他にすることないんでしょうかね。もちろん、自転車が歩行者につっこんだ死亡事故も現に生じているわけなので、全面反対というわけにもいかないのですが。

まずは自転車専用レーンを整備してから、規制を強化してほしいというのが、おおかたの意見ではないでしょうか。歩行者も自転車も横二列になって通らない、逆走しないなどのマナーを決めれば共存できそうですし。

しかし、民主党政権になってから変なルールばかり増えてるような気がしてなりません。

余談ですが、臨界質量(連鎖反応を継続することができる核分裂性物質の最小限の質量)のことを、英語で critical mass (クリティカル・マス)と言いますが、自転車愛好家が集まって走り回る世界各地で催されるイベントのことをそう呼ぶそうです。自動車だけが我が物顔で走る道路上で、自転車乗りたちの権利を主張するイベント、日本でも起きそうですかね。立場の違う人間がひとつの道で共存できるという考えはないものか。



【画像】
マルセル・デュシャン『自転車の車輪』(1913年)

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