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陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

帰ってきた魔王少女

2008-08-03 | 感想・二次創作──魔法少女リリカルなのは
リリカルマジカルごきげんよう。
なにか懐かしい響きですね、このご挨拶もひさしぶりなほど、忘れ去ってしまいそうだった(思い出す余裕がなかった(汗))アニメ作品『魔法少女リリカルなのは』がなんと、なんと映画版になって帰ってきます。

リンク先ブログ様経由で知ったときは、そりゃ驚きました。てっきり、TVシリーズ第四期かOVAかぐらいしか思っていなかったんですもの。

七月三〇日発売の『メガミマガジン』九月号には、創刊百号記念とあわせて大々的に特集が組まれている模様。ひさしぶりに買うべきか悩みます。(ほかに買わなきゃいけない本があるから、情報誌に散財できない…)

詳しい情報筋によりますと、TVアニメ第一期の話の本筋はかえないで映像リニューアルしたもの。TV版やDVDの映像はいっさい流用しない描き下ろしで、コスチュームやデバイスを一新するとのことです。

ファンにすれば劇場版で会えるのはまた嬉しい。おおいに喜ぶべきところなのですが。すこし疑問点があります。
三期でいきなり十年後の世界設定にしておきながら、なぜいきなり今になって、その続編ではなく、過去にさかのぼったお話にしてしまうのでしょうか?
思うに、これはあきらかに商業的戦略です。話の本筋がかわらないということは、結末がおよそ見えていますので、物語としての斬新さはないでしょう。すでにキャラクターは位置づけられてしまって、ファンはその安心感をもとに視聴するのです。だとすれば、この劇場版でもくろまれているのは、コスチュームや武具のリニューアル。すなわち、アイテムや着せ替えを新しくすれば、フィギュアやデバイスなど関連グッズがつくりなおされて、売り出されます。以前のヴァージョンはプレミアム化されてしまうでしょう。

また、『なのは』シリーズは途中で監督が交代しています。
ですので、第一期と第二期は連続ものですが、微妙に雰囲気がちがう。第一期、とくにその前半はお子様向け魔法少女番組の王道をいくものでしたが、後半からいきなり宇宙戦艦ヤマトなみにSFアニメ化に大転換してファンの度肝を抜いてしまいました。今回の映画化ではしょっぱなからこうしたSFバトルとしての側面を強調する狙いがあるのかもしれません。そしてまた、それは最初に監修したディレクターの意向を塗りかえることにもなります。

第三期でオトナの魅力を発するヒロインたちへのブーイングがあっての、あえて若返ったリニューアル。
1stと銘打たれておりますから劇場版一作が成功すれば、いずれ2nd そして3rdへと続くはず。でもできたら、私はヴィヴィオをまじえた高町一家のほのぼの家庭ドラマがみたいんですけど~?でも、都筑先生はやりたがらなさそう。『エヴァ』の劇場版みたいにジェノサイドとかだけは、勘弁です(苦笑)

この一期の映画化って、ようするに『ドラゴンボール』のサイヤ人編、フリーザ戦あたりが人気でカードやゲームになっている現象ともくろみはおんなじなのでしょうね。そして人気のあるキャラとしてのなのはやフェイトをもう一度描きたいと願うスタッフの意思がはたらいたのだと。

それにしても、昨夏のアニメ終了後もいまだもってHPのトップページのイラスト更新をおこたらなかったり、関連グッズをくりだしたり、コミックスを販売したり、なにかと話題性を欠かさないようにしているあたりはさすが。アニメの制作本数がいじょうに多い昨今にあって、どんな人気作でもすぐに忘れ去られてしまいます。もともとはゲームの附属ストーリーから派生したものが、計4クールのTVアニメとなり、またあらたに劇場版ともなるということは、よほどこの作品、社会的影響力をもつということなのでしょう。

今回の劇場版、はやてちゃんはじめ八神一家ファンの皆様にはさびしい限りですが、人物の数がしぼられて、なのはとフェイトふたりのライバル同士の心の交流にふたたび焦点があてられる点では初期からのファンには垂涎の物語といえるでしょうね。(でも、はやてちゃんたちも、なんらかのかたちで登場させていそうな気がします)

そういえば私、『なのは』の小説とビジュアルファンブックを買いましたが、いろいろあって実はまだ読了していません。『StS』のレヴューも頓挫してますし。しかし、去年のいまごろは盛り上がっていまして楽しかったですね。あの夏の楽しさがなければ、今年の夏の充実はなかったと思えるほどに。
この作品も私の人生上、たいせつな一作であるには違いないのです。

【参照記事】
あの「魔法少女リリカルなのは」、テレビシリーズ第1期を完全リニューアルして映画化決定(GIGAZINE 〇八年七月三〇日)


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