陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

日本映画「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」

2009-05-11 | 映画──社会派・青春・恋愛



金曜ロードショーで母の日特別企画として放映されたのは、映画「東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~」
話題になったわりにはどうなの?という印象。

すごく悪し様に言うと、放蕩息子が母親への愛情を売りにして、自己語りストーリーをつくりたかった、というできばえ。
芸術家肌の美大生が親の金をつかって放蕩ざんまいしていたが、たまたまイラストレーターとして成功したので、母親を東京に呼び一緒に暮しはじめた。しかし、母親は病に冒されていて亡くなり、死後遺品を整理していたら、思い出して涙しちゃう、というベタなオチ。

樹木希林のお母さんっぷりは、よかったけれど。
オダジョーのあの訥々とした語りはなんとも。彼はドラマ「天体観測」のときのような、野性味あるキャラのほうが似合う気がするのだが。


どうせ母の日企画ならば、野口英世と母をあつかった「遠き落日」をやればよかったのに。
リリー・フランキーの絵って、どこがいいの?


(〇九年五月八日)

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