陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

喰霊-零-  第十二話「祈焦─いのりのこがれ─」

2008-12-23 | テレビドラマ・アニメ
いちばんびっくりしたのが、えっ、きょう最終回だったの?!ということ。
あと二話ぐらいあるかなと思っていました、じつは。来週だと二十九日になりますけど、UHF局の深夜だから年末番組関係ないだろうと思っていて。それに最終話という次回予告がなかったんですよね。
いつものOPがなかったので、なんとなく悟りましたが。以下、ネタバレありです。






それで観終えた感想をば。
これ、いったいどこの、神無月の巫女?!

って、いちいち、京四郎のときみたいにひきあいに出しちゃいけないんでしょうけれど。紀之がやはりそういう役回りだったのか、という。彼にできることはせいぜい神楽に伝家の宝刀を託すことぐらいでした。あの武器、天空戦記シュラトってアニメの主人公がもってた武器に似てますよね(どうでもいい)

じゃまなお伴(モヒカン頭とアフリカ仮面)を連れて黄泉狩りに樹海に降り立った神楽さん。ふたりきりになりたいので、黄泉さんはショッカーならぬ下っ端ゴーストでお出迎えです。モヒカン頭とアフリカ仮面とが足止めを買って出る(これも使い古されたパターン)からと先を譲って、神楽は黄泉さんを発見。
第一ラウンド開始、霊獣を継承した神楽は黄泉と互角の勝負。黄泉は神楽を挑発する言葉で翻弄、隙をみせた神楽は左腕を刺されあわやのピンチ!それを助けたのは、狐つかいのあの男。いったい、どこのタキシード仮面ですか?!

といいますか、紀之くん。もしかしてふたりの勝負を明子姉ちゃんよろしく木の陰から覗いていたのでしょうか?しかも、彼、闘おうとしません。ま、二対一になるのもアレだからそれでいいのですが、なんだかご都合主義ですよね。

神楽と黄泉はふたたび刃をまじえます。ここがハアハア斬りじゃなくて、神楽ちゃんの好き好き告白タイムでした。そして、ついに黄泉さんは神楽のひと突きをうけいれてしまう。しかも、無防備に。紀之のあのくさびは、いわば貝殻のペンダントだったんでしょうか?

黄泉さんが殺生石に願った祈り。それは、神楽をまもること、神楽をおびやかす者は誰であろうと抹殺すること、たとえそれが自分であろうと。ここは最終回の最大の見せ場であり、ほろりときたのですけれど。百合としてはたしかにこの筋はよかったのですが、なんだか強引すぎないですか?だとしたら、黄泉は神楽を一人前の退魔師にさせるために、神楽の父を斬ったのか、善意の仲間を殺していったのか。

神無月の巫女の姫宮千歌音と最期は似ていますが、やはり違うのは、黄泉にはやはり私怨があって罪を犯してしまったということです。最後の最後に、黄泉が殺生石の呪縛に打ち克ってみずからの意思を優先させたといえるけれど、短絡的に落ち着きすぎます。

で、そのあと、神楽が放心状態で悲しみの余韻に浸るひまもなく、襲ってくる悪霊たちを一掃。
二年の月日が流れて、モヒカン頭とアフリカ仮面(すみません、名前覚える気がないの(酷))はあいかわらずお仕事中。紀之はなんか性格かわって、うさんくさい占い師。神楽は原作の主人公の剣輔といっしょに悪霊退治。

死んだと思わせておいた神宮寺室長と桐ちゃんが姉妹になっていて、もしかして死んだ人みんな全員復活というパラレルワールドか?と思ったのですが。どうやら生き残ったのはこのふたりだけのようです。桐ちゃんは記憶喪失?にしても、桜庭とか、一、二話で亡くなったメンバー、ほんとにかわいそう(泣)あのなかに、室長の恋人がいたのかしら?あ、でも桐ちゃんがいるから、無理ですね、アハハ(無責任)


神無月と違うのは、成長した神楽が黄泉のことをまったく気にかけていない点でしょうね。あと、諸悪の根源のあの小僧がいるので、闇の世界がつづいてしまうこと。原作がつづいてますので、二期はありそうな気がします。
むりやり百合でまとめた感じがしないでもないですが、オリジナル設定でここまでつくりあげたのは感心します。でも、前にも述べましたが、こんなにあっさり前半で殺す必要があったのでしょうか。最終話は詰め込みすぎな気もするので、二話にわけたほうがよかった気もします。十二話で黄泉・神楽の最終戦第一ラウンドにして、紀之も参戦するけど痛手を追ってしまうとか。あの最後だと、紀之は自分だけ手を汚したくないから逃げたようにしか見えなくて。

あと、神楽は三途河とまったく接触していないのも気になりますね。好きな人を悪鬼にした原因を知らなくて斬るって、救われるんでしょうか?
関係ないけど、神楽の友人ふたり、リリカルなのはのアリサとすずかの性格まるうつし。先行作品のパチモンみたいなキャラがやたらめったら多かったアニメでしたね(笑)

ともあれ三箇月間楽しませていただきありがとうございます。



Comments (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日本映画「初恋」 | TOP | 日曜写真館 十枚目「クリス... »
最新の画像もっと見る

6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
ポコォ (九尾)
2008-12-24 17:04:39
こんにちは~。

喰霊-零-とても面白かったですね!
このアニメに出逢えて幸せです。

1話は衝撃的でした。主人公と思っていた四課が一人の女によって壊滅させられるのはスゴかったです。

2話でもポッキー女死んだと思いました。


最終話は剣輔出たのは嬉しいが、声が桜庭とは・・・・・しらける。

でも最高に喰霊-零-は面白かった!
続編期待してます vs悪霊黄泉
返信する
百合目当てで観はじめましたがハマりました。 (万葉樹)
2008-12-24 19:44:44

ごきげんよう、九尾さま。
きょうはクリスマスイヴですので、お越しになられた方にプレゼントをさあげたいと思います。ではどうぞ。
つ油揚げ

>喰霊-零-とても面白かったですね!

とちゅうからは先が読める展開ではありましたけれど、最後ははしょりすぎながらよくまとまっていたかも。きょう別の局で再度最終話を視聴しましたが、けっこうメッセージ色があってよかったですね。神楽と黄泉が最後の刃をかわす場面はうるっときちゃいますし。

>2話でもポッキー女死んだと思いました。

そうそう、いちおうからだを突いたと思われる効果音もはいってましたし。けっきょく神楽パパに阻止されたようですが。原作を知ってる方はさぞやびっくりしたでしょうね。

私は一話で無駄に死ぬのはちょっとどうかと(汗)
このアニメのせいでネットに流れる事前情報が信用できなくなったいやですね~。

>最終話は剣輔出たのは嬉しいが、声が桜庭とは・・・・・しらける。

桜庭へのオマージュというよりは、単に声優のつかい回しで経費削減という気もしないでもないですね。

>続編期待してます vs悪霊黄泉

アニメの最終話では殺生石抜かれてなかったんですよね、黄泉。ですから二年後に悪霊化して神楽とまたあいまみえる、というので原作とつなげて二期、というのならありそう。
でも正直言いますと、角川コミックスのサイト立ち読みで原作を拝見した限り、アニメと雰囲気のことなるラブコメアクションなので、ちょっと観たくないかも。ごめんなさい。

>このアニメに出逢えて幸せです。

って思える良作にであえるのは嬉しいですよね。私ももう足掛け四年そのアニメを追いかけています(苦笑)

コメントありがとうございました。


返信する
ポコォ (九尾)
2008-12-24 21:11:31
お返事ありがとうございます。

原作持っているんですが、確かに原作は神楽と剣輔のラブコメアクションですね。

アニメはとても重い感じですよね。内容も濃くて原作より好きです。

それに比べ、原作は黄泉が死んでからつまらない↓↓↓
退魔じゃなくなってるし~。

瀬川はじめ先生ガンバレw


続編は原作にオリジナルを混ぜて、もっと内容濃くしてほしいですね!
返信する
姉妹百合バトル再演を希望 (万葉樹)
2008-12-24 22:29:31

ふたたび、ごきげんよう九尾さま。コメントありがとうございます。
やはり油揚げの効果が?(餌付けしないでください←お客さまに失礼です)

原作は絵柄びみょうに違いますよね。表紙を拝見する限りカラーが美しいのでおじょうずなかただと思えますけれど。「鋼の錬金術師」なみにギャグの時のギャップが激しくて。

>アニメはとても重い感じですよね。内容も濃くて原作より好きです。

そうですね、笑いどころが第五話ぐらいしかないですし。

>それに比べ、原作は黄泉が死んでからつまらない↓↓↓
退魔じゃなくなってるし~。

え~と、そうなのですか。もしかしたら黄泉戦で終了させるつもりだったのに意外に人気が出たので原作者がむりやり描かされているとか?(よけいなこと言うな)
黄泉は和服着てますし、「犬夜叉」の神楽みたいな色魔の女妖怪みたいでびっくり。続編にでてきたら、あんなふうになっちゃうのかしら。

>続編は原作にオリジナルを混ぜて、もっと内容濃くしてほしいですね!

剣ちゃんを当て馬にして、姉妹百合バトルを再演してくださったら嬉しいのですが。
でも、また死人が増えそうな悪寒が…(苦笑)


返信する
ポコォ (九尾)
2008-12-24 23:03:07
いやぁ~油揚げ うまっ!

手作りですか?w


最初の頃はギャグがやたら多かったですね。
でも、悪霊黄泉事件が終わってからスゴぉ~く真面目なマンガになってますよ。
絵も上手くなってるし♪


万葉樹さんの言う通り、原作は3巻(悪霊黄泉)で終わらせるつもりだったらしいですよ!

だから黄泉以降つまらなくなったと思います。


姉妹百合バトルでみなさん御臨終~(-⊥-)w
返信する
まさかクリスマスにアニメ談義とは (万葉樹)
2008-12-25 18:57:35

ごきげんよう。あらあら、昨日のかわいい子ぎつねさんが?よしよし(撫で撫で)、ほらお手~っ。(お客さまに失礼です その2)

>いやぁ~油揚げ うまっ!
手作りですか?w

さすがに豆腐から直接つくったことはないですが。あ、きょうはクリスマスですので、プレゼント第二弾です、どうぞ。
つ【稲荷寿司】

>悪霊黄泉事件が終わってからスゴぉ~く真面目なマンガになってますよ。

ああ、たぶん、きっと。瀬川はじめさんが何人かいらっしゃるんでしょうね。(いらぬ憶測)

>原作は3巻(悪霊黄泉)で終わらせるつもりだったらしいですよ!

かわいそうに、カドカワの編集にむりやり描かされているんでしょう。(いらぬ憶測 その2)
そのうち殺生石の奪い合いがメインになって美少女バトルになって、剣ちゃんは空気になるとか(いったいどこのリリカルなのは?)、仔犬になった白叡が関西弁をしゃべるとか(いったいどこのカードキャプターさくら?)、神楽はじめとした退魔師がチームくんで暗黒武闘会に出場して、漫画家たいへんで、原稿がかぎりなく白い、ネームなし、鉛筆書きのままで雑誌に載っちゃう状態になる悪寒…(いったい、どこのセラムンの旦那ですか?)

立ち読みの第一話をみたかぎりは、いかにもそこたしに転がっていそうな、ボーイミーツガール・ラブコメアクションでしたよね。どうしてアニメであんなみごとな百合テイストにしたてたのかふしぎでなりません。たぶん、ジャンプかサンデーでしたら、ふつうに原作壊さずに夕方アニメ化されていそうな。

では、コメントおよびクリスマスの戯れにおつきあい、ありがとうございました。よいクリスマスを~。



返信する

Recent Entries | テレビドラマ・アニメ