山川(やまがわ)に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり
歌意 ; 谷川に風がかけた“しがらみ”とは、実は流れることもできないでいる紅葉なのだったよ。
作者 ; 春道列樹(はるみちの つらき)
?~920 経歴などは未詳
一首全体が、擬人法や見立ての技法によって構成されている。
そうした表現が、実際のところはどうなのか、という注意力を喚起させてくれる。
谷川を渡る風が紅葉を散り落とす。しかし、その風は嵐のような強い風ではない。
あたかも木々の葉が自然に落ちてくるのを待っていたかのような風情である。
そして落ちた紅葉が川の流れに流されながら、ところどころにとどまっている。
「しがらみ」は「柵」と書く。流れをせき止めるために、川の中に杭を打って竹などを横に編んだり結びつけたりしたもの。
風がそのしがらみをかけ渡したとする擬人法である。
紅葉なりけりという部分は、その風が渡したというしがらみは、実際は流れきれずにいた紅葉であったとする、「見立て」である。
※参考 文英堂 「原色小倉百人一首」
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