帰路はこのあたりで唯一の蕎麦屋を目指し南へテクテク歩く。
今回はカネもないので、酒は呑まずに蕎麦だけいただくつもり。
途中左の畑の先に石塔がいくつか見えてくる。
畑へ通じる空地を抜けると、少し高いところが墓所になっている。
多摩地区周辺は畑の所有者が一族の墓を地所内に造ることが多いようだ。
そういえば養樹院に墓所がなかったことに気づいた。
その前に訪ねた正山寺には広い墓地があったのだが。
少し歩くと農産物の販売所である。
門構えの大きな農家の庭先に台がしつらえられ、
胡桃、唐辛子、ハヤトウリ、柚子がどれもひとカゴ100円。
右のいちばん奥にあるのは鬼柚子だろう。
買いたかったが、荷物になるのであきらめる。
目指した蕎麦屋は定休日である。残念。
釣り堀があるが、営業しているのだろうか。
小山ヶ丘という地名通り帰路は上り坂となる。
ここから見た丹沢山地は美しいブルーである。
多摩境通りを目指して東に向かう道の名前は〈冥土坂〉。
このダラダラと続く坂道には閉口した。
結局ウチを出て3時間半、約11kmの過酷な散歩であった。