子安神社の隣りには福傳寺がある。
今は隣り合わせだがかつては駅を挟んで
反対側の南口にあったらしい。
子安神社の別当寺で、真言宗智山派の寺院。
山号は案榮山、院号は、明王院。
創建は天文年間(1532-1555年)と伝えられている。
明治初期に本堂が倒壊。
現在地にあった清水寺と合併。
本堂の倒壊が廃仏毀釈によるものかは
不明とのことだが、たぶんそうだろう。
本尊は不動明王坐像。
脇本尊の十一面観音坐像は聖徳太子作と伝えられており、
〈子安観音〉と地元では呼ばれている。
境内は庭園のような造りで、
散策にはほどよい広さだがあまり面白味はない。
風化の進んだ一石六地蔵が二つある。
これは六角柱の一面にそれぞれ一躰の地蔵尊を彫った石仏。
どちらもなかなかの出来栄え。
帰宅後調べてみると、庚申塔がひとつあるらしいが、気が付かなかった。
福傳寺本堂。
子安神社本殿(拝殿?)。
本堂は隣りの子安神社の本殿とそっくりの造りである。