洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 海外の経験#54 米国 RI州調整評議会 漁業諮問委員総辞職 利用されるだけ

2023-09-04 16:52:59 | 日記

 

2023年09月04日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 海外の経験#54 米国 RI州調整評議会 漁業諮問委員総辞職 利用されるだけ]

“漁業諮問委員は納得していないプロジェクトに信憑性を与える役割を果たす評議会参加を拒否する”

日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。

米国北東部ロードアイランド州の洋上風力発電プロジェクトの調整を扱う同州沿岸資源管理評議会の漁業分野の諮問委員9名が2023年9月1日、総辞職したことが分かった。

ロードアイランド州沿岸資源管理評議会へ漁業分野諮問委員があてた書簡では、同評議会が洋上風力発電プロジェクトの推進ありきで、開発事業者を尊重することを最優先にすることが十分に明らかになったと指摘、漁業分野の諮問委員の任務が、プロジェクトが要件と制限に準拠しているか確認するためのものと理解していたが、これは間違いだったと言及、これ以上、自らの存在が、納得していないプロジェクトに信憑性を与える役割を果たすことを拒否すると加えている。

この書簡には漁業分野の諮問委員代表のラニー・デリンジャーのほか、メンバーのクリストファー・ブラウン、マイケル・マルケッティ、グレッグ・マタロナス、クリス・リー、ブライアン・ティボー、メーガン・ラップ、リッチ・ヒッティンジャー、リック・ベラヴァンスが署名した。

漁業分野の諮問委員は、評議会の決定が環境保護要件に違反しており、タラの産卵場の減少、米国海洋大気庁(NOAA)による“大西洋タラへの個体数レベルへの悪影響”(Population-level effects of acoustic disturbance in Atlantic cod:17 June 2020 https://doi.org/10.1098/rspb.2020.0490)に関する報告等を長期的に無視するものであると主張を展開している。

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