田園調布の山荘

「和を以て貴しとなす」・・ 日本人の気質はこの言葉[平和愛好]に象徴されていると思われる。この観点から現代を透視したい。

現代の奴隷・・凄惨な資本主義――日替わり派遣労働者――

2008年06月25日 05時18分46秒 | 青年よ、世のために起て
もう数年も前に正規労働力は非正規労働力に追い越された。要するに、パート、アルバイト、派遣・契約社員などの非正規労働力は、日本資本主義に低賃金基盤を築きつつあることを示すものとなっている。しかもこれは無権利状態に近い物と断じざるを得ない。1998年から2004年までに正社員は384万人減、非正社員391万人増となっている。置換が行われたのである。問題は、このような労働者の冷遇、使い捨てが、企業の存続にとってやむを得ぬことかどうかである。このようなことは政治が関与しなければ出来ることではないが、国際競争力の強化のための規制緩和ということがその理由となる。国際競争力の強化という美名は現代の錦の御旗である。今データは持たないが、近年の急速な景気回復(少しかげりが見えているが)は、こうした規制緩和で労働基本権が奪われた労働者の犠牲による大企業の収益力の向上だという見方がある。これはほぼ正しい。これによって、労働者はどうなるのか。労働力の使い捨ての結果、生活が出きない。結婚が出来ない、家が持てない、ホームレス状態のネットカフェ難民の蒸れも出てきている。これによって若者たちの心に危機が深くしみこんでいる。最近の秋葉原で無差別殺傷事件があったが、この犯人はまさに非正規労働者であった。日本は3年前には.自殺率の順位は世界10位、市場経済圏国家の内では世界一位だった。若者の孤独の進行は深刻を極める。OECD(経済開発協力機構)加盟国家で調査したところ、主観的孤立者(社交のため友人、同僚、又は家族以外のものと全く又はごくたまにしか会わないと回答したものの割合)は日本は16%で先進国20カ国の内で最悪であったという。

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