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飛騨曲木民芸家具 中村さん 4

2011-07-11 | 家具

飛騨曲木民芸家具 中村さんの椅子を購入される方は、

どちらかというと、年配の方が多いようです。

とくにこだわるのは、

1本の曲木ならではの、“木目の美しさ”

9月には飛騨高山では毎年「家具の祭典」というイベントが開催されます。

去年の会場では、展示してあった中村さんの椅子を

「この現品がほしい」といって1点買いされた方もみえたそうです。

P1070663 (曲木椅子)

他の家具会社では、

上の写真のようなデザインのときには、背の部分と腕の部分を別に作り

つなぎ合わせます。それはそれで高度な技術ですが、

中村さんの椅子はこれが一本の木を曲げて作られる。

その木目の美しさは、つなぎ合わせでは絶対に表現できません。

      
     自然の木目を究極に生かす、唯一無二のデザイン。

かたちをどうこするだけがデザインではないし、

座り心地や、木の美しさ、

木目のような、木本来の特徴を最大限引き出すこともデザイン。

これ見よがしなデザインではないけれど、

量販店のようにバカ売れすることはないけれど、

そんな中村さんの家具に惹かれて、単体やセットで購入される方がみえます。

Only One ということ。

P1070669_2 (あぐら椅子)

P1070674 (座椅子)

最近、この座椅子をセットで注文された方がみえ、今はそれの生産中でした。

この座椅子も木目もきれいですが、座り心地を良くする工夫がされており、

中村さんはそちらの方をたくさん説明してくださいました。

熟練の技と、経験から生まれた椅子―。

中村さんのオリジナルHPないので、連絡は…

http://www.hidanokagu.jp/member/hidamageki.html


飛騨曲木民芸家具 中村さん 3

2011-07-09 | 家具

つづきです。

過去ブログやYDO Home Pageでも書きましたが(リンク先文章の最後)

http://www3.ocn.ne.jp/~ydo/99_blank002.html

中村さんはすでに70歳を超えてみえます。

が、目も体も、指先も本当にそんな年なのかとは思えない。

でも、後継者は欲しいですね。

高山の大手家具メーカーへも指導に行くことがあるそうですので

少しでも技術が引き継がれるのはいいことだなと思います。

P1070672 (さまざまな曲木)

今、中村さんの職人技である、たとえば3次元曲木の技術ですが

市場的には、“どうしてもそれでないと表現できないデザインがある”

という状況ではないようです。

それに、価格のことや単に造形のことを考えれば、

成型合板で作ったヤコブセンのアントチェアや、

丸棒を曲げて作ったウェグナーのYチェアなどのほうが

客観的に見てモダンだし受けがいいと思います。

P7077236 (ヤコブセン)



中村さんの椅子の特徴は、何といっても

 
   「無垢の厚板の曲木であること」

無垢のナラ材のきれいな木目が途切れることなく連続する自然美

厚板ならではの、背をしっかり支える安定感

P1070666

デザインは決してモダンではないですが、

その手触りと木目の美しさと座り心地は、

熟練の技と長年の経験から生まれたものだと思います。

私は、AX-Chairを手に入れて以降、無垢材至上主義ではないけれど

やはりいいですね。

P1070671


飛騨曲木民芸家具 中村さん 2

2011-07-07 | 家具

昨日の続きです。

中村さんは、以前の勤め先では、製造のほか、

そこで、曲木研究会を主催し、曲木技術の研究もされてみえ、

職人というより、研究者のようです。

P1070667 (柳宗理デザイン)

P1070668 (正面から)

瀬板からアーム部分までのラインが骨盤を支えるようにR形状になっていますね。

これが体重をしっかり支えられるようになっています。

小ぶりですがいい椅子です。


飛騨曲木民芸家具 中村さん

2011-07-06 | 家具

中村さんの工房へ行ってきました。

中村さんは、飛騨の曲木家具の第1人者です。

P1070662 (たくさんの椅子)

P1070665 (曲げ木椅子の1つ)

飛騨では、中村さん以外にも、

飛騨産業はじめ、いくつかの企業で曲木家具を製造していますが、

中村さんは、3次元曲げができます。

P1070666 (3次元曲げのアーム)

曲げた後、ひねりを加えて、

背もたれとひじ掛けを継ぎ目のない、1本の無垢材で作っています。

決して、量販品のように安くはありませんが、

木の目がすーっと通っており、その流れるような木目はとてもきれい。

年を召した方、若い人に関係なく、

こだわりのある人が注文をされるそうです。


矢田部英正氏講演会

2011-06-27 | 家具

「日本人のすわり方」というテーマで

姿勢研究をされて見える、矢田部英正先生の講演会を聞いてきました。

一番印象的だったのは、

座ることに関する人間工学が完全に正しいとは言えず、

もしそれが正しいなら、正しいはずの人間工学に基づいて作った椅子にすわっても

いまだにその姿勢が人体に負担をかけていることの説明がつかない...

確かに。

詳しくは今度メモしたいと思います。

110626 (メモ1)

110626_2 (メモ2)