放浪日記

刮目せよ、我等が愚行を。

伝説の地を表敬訪問

2006年04月05日 | 半死的世界旅行
バンコクにおります。着いてから毎日飲みまくっていたので、ネットをすることも忘れてましたが、とりあえず生きてます。

で、基本は夜行性になるバンコクライフですが、昼間にとりあえずやらなきゃいけないことがいろいろあって、それを確実にひとつずつこなしていっています。
たとえばパスポート更新とか、チケットの手配とか。
まあ、これは別の記事に書くとして、ここでは伝説の地に行ってきたということを。


バンコクの伝説の地、といっても誰も伝説とは言っていないんだろうが、僕の中で伝説になっている土地、それはバンコクのチャイナタウン。
いまでは有象無象、ファランと呼ばれる欧米人から、不法滞在中のアホ日本人、さらにここにいることがオシャレだと勘違いしているタイ人、おまけに今夜の獲物にありつこうと整形の胸を強調して歩くおかまちゃんたちがひしめきあっているカオサン通り。ここがバックパッカーたちの溜まり場になっている。
しかし、ここが栄える前、チャイナタウンは、日本人たちの間で、バンコクに行ったら行くべき場所として有名だった。
安宿があり、うまくて安い飯が食え、おねーちゃんたちもうようよいる。
そんな魔窟に近い土地だったという。

タイに着いた瞬間に下痢になる僕は、いままで行って見たいとは思いながらも、一度も足を運んだことがなかった。
でも、今回、ファランポーンと呼ばれるバンコクの鉄道駅にチェンマイ行きのチケットを調べに行ったついでに、寄ってみることにした。
駅とチャイナタウンは本当に目と鼻の先なのだ。
ただ川を一本渡ればいけるその距離に、バンコクに初めて来た21歳のとき以来、なぜに足を運ばなかったのか不思議なほどだ。

とりあえず僕は伝説の土地に足を踏み入れた。





が…






すでに伝説は伝説になっており、そこには旅行者の姿はなく、たんに寂れた町が広がっていただけだった。
中国語とタイ語が併記された看板がやたらと目に付くが、それよりも目に付くのがシャッターが閉まった店舗群。
この町は徐々に再開発されつつあり、どうやら町全体、とくに安宿があり風俗店も山ほどあったといわれるエリアが対象になっているようで、本当に活気というものが感じられず、伝説の真っ只中が脂ギラギラの松崎しげる状態であれば、いまのそこは寝たきり老人みたいなもの。野良猫だけがやたらとめだつ町になっていた。

かつて風俗街だったといわれている路地を覗き込んでみると、昼間から、スプラッター映画に出てきそうな超厚化粧のオバハンが、こっちを見つけると、なにやら意味深な流し目を送ってくる。食べるよりも食べられそうだ。
かつて全盛を誇ったという冷気茶室というクーラーのついた喫茶店風な風俗も、いまでは場末のカラオケバーみたいになっていた。

とりあえず伝説はもう遠い昔になってしまっていた。


疲労だけが厚く残った半日だった…。



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