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和菓子の国の人だから

関西中心に美味しい和菓子を紹介。
貴方の旅に和菓子でちょこっと甘味付け…

109(三重)関宿 関の戸

2015-02-24 18:36:50 | 三重の和菓子
先日、伊勢北中部の城巡りツーリングを兼ね、
和菓子狩り(成果は5件)をしてきました。
これはその第3弾。

旧東海道関宿は、江戸期の風情を残す宿場町。
歩くだけでも楽しいですが、美味しい和菓子
もあって本当にいい所です。

<深川屋の店構え> ~亀山市関町~

歴史ある関宿に相応しい老舗感が漂う店構え。
この日は日曜日、さほど広くない店内は看板
商品を求める観光客でごった返します。

江戸初期の寛永(1624~1629年)創業の
老舗で、現在で十四代目だとか。
京都の朝廷の御用菓子司として、従二位陸奥
大掾の名を賜ったそうです。

ちなみに「掾」は昔の日本の四等官制
①かみ、
②すけ、
③じょう、
④さかん
の三等官のこと。
役所により色々な文字が充てられたようで、
国司なら守、介、掾、目という表記だった
ようです。
「大岡越前守」とか「織田上総介」とかの
アレですね。
要するに、それほどの老舗ってことですね。

<関の戸>

一口サイズというか、500円玉ぐらい。
こしあんを求肥で包んで和三盆をまぶした
上品な和菓子。
求肥は控えめで、濃厚でコクのあるあんが
堪能できます。
(6個 \500)

ところで、こういう小ぶりで上品な和菓子
って、いくらでも食べられそうなのに、
1つでも我慢出来てしまうのはなぜでしょう。
つられて気持が上品になるのかな?

108(三重)関宿 志ら玉

2015-02-19 12:17:21 | 三重の和菓子
先日、伊勢北中部ツーリングで旧東海道の
関宿に立ち寄り、とある老舗和菓子店を
探していたら…
おっと!ここにも有名和菓子店発見!
いや、いや、これを買ったら買い過ぎかも…
葛藤の末、結局は買ってしまいました。

<前田屋製菓の店構え> ~亀山市関町~

風情があっていかにも関宿らしい店構え
ながら、その店先にはソフトクリームの
看板やポップな幟が…。
もちろん江戸時代から続く老舗です。

<志ら玉>

こちらは看板商品の見た目もポップ。
表面にはピンク、緑、黄色のトッピング…が。

でもご安心あれ、もちろん味の方は大丈夫。
滑らかでほど良い甘さのこし餡としっかり
粘りのある餅。
例えるなら、ちょうど柏餅の葉っぱなしって
感じでしょうか。
何より嬉しいのは、手軽な値段でばら売り
してくれるところ。
(1個 \90)

安くて手軽に買えるので、歴史ある関宿を
ゆっくり散策し、ちょっと小腹が空いたら、
「はい、志ら玉」って感じでしょうか。

107(三重)四日市 なが餅

2015-02-17 12:44:16 | 三重の和菓子
伊勢には赤福をはじめ名物和菓子が目白押し。
これまでに当ブログで100件以上の和菓子
を紹介しながら、三重県はといえば…
名張の「なばり饅頭」1件のみ。
しかも名張は伊勢じゃなくて伊賀でした。

そんな訳で、先日、バイクで伊勢北中部の城
めぐりをしたついでに和菓子狩り(成果5件)
をしてきました。
その第1弾は北伊勢の大名物のこちら。

<笹井屋の店構え> ~四日市市北町~

天文19年(1550年)創業で現在十五代目
という老舗。
そんな老舗和菓子店は四日市市街の北外れに
ひっそりと佇んでいます。

<なが餅>

由緒書きによると戦国武将、藤堂高虎も足軽
時代に食し、武運長久を願ったんだとか。
高虎が伊勢の国守になった後も参勤交代の度
にこちらに立ち寄ったそうです。
(ほんまかいな…)

竹皮風の紙包みの中は焼目が付いた細長い餅。
名前の通りですが、昔は牛の舌餅とも呼ばれ
たんだとか。

香ばしく噛みごたえのある餅と甘さ控え目の
粒あんは最高の組み合わせ。
日本人が懐かしさを感じる素朴で優しい味。
さすがは北伊勢の大名物、これは間違いない!

なお、防腐剤など入っていないので、賞味
期限は3日間。
(7個 \600税別)

ところで、そんな「なが餅」は私にとっては、
子供の頃に祖父母のお土産で頻繁に食べた
思い出の味。
今回その味をふと思い出してしまった私は、
藤堂高虎みたいに近くを通る度にせっせと
立ち寄ってしまうかも…

030(三重)名張 なばり饅頭

2012-11-11 14:13:16 | 三重の和菓子
三重県名張市は忍者で有名な伊賀国の一部。
元は「隠」と書いて「なばり」と読んだとか。
いかにも忍者ゆかりの地という感じ。
蛇足ながら、大阪方面からここ名張への道中、
初瀬街道に吉隠(よなばり)という地名も。

そんな名張の中心、近鉄大阪線の名張駅西口
前にある「賛急屋(さんきゅうや)」さんの
紹介です。

<賛急屋の店構え>

昭和5年創業、80年の歴史ある饅頭屋さん。
ところが、店先に見えるのは「呑み処」、
「酒」、「スーパードライ」の文字が…。
なんと、向かって右側がまんじゅう屋、左側
が一杯飲み屋というユニークな形態。

お店の方に伺うと、もともと饅頭屋を営んで
おり、後に駅前という立地を活かしお酒も
飲めるお店にしたんだそうです。
私はどちらも好きなので、近所にこんな店が
あれば嬉しい…いや、ヤバイ。

<なばり饅頭>

薄皮から餡が滲み出したいわゆる田舎饅頭。
形はやや平べったい小判型。

昔からお伊勢参りの旅人で賑わった名張では、
旅人をもてなす田舎饅頭が名物。
この伝統を受け継いだのが「なばり饅頭」
なんだとか。

あっさりしたこし餡と薄皮の組み合わせが、
素朴で懐かしい味。
薄皮のしっとり感が好き嫌いの別れるところ
ですが、美味しくて一度に2~3個は食べ
られます。
(1個 \100)

ところで、名張には1枚500円の和菓子の
食べ歩きチケットが存在し、指定の店から
5店舗を選んで引き換えが出来るとか。
次はぜひそのチケットを買って回りたいな。