和菓子の国の人だから

関西中心に美味しい和菓子を紹介。
貴方の旅に和菓子でちょっとアクセント…

022(奈良)橿原 出世男

2012-09-30 20:09:28 | 奈良の和菓子
先日、ロードバイクで走っている際に偶然
見つけた和菓子屋さん。
橿原の「山本鈴音堂」さんです。

<山本鈴音堂の店構え> ~奈良県橿原市~

奈良県橿原市の歴史的町並みで有名な今井町
の東、兵部町交差点のすぐ近く。
間口の狭いこじんまりしたお店ですが、いい
感じの木の看板が目に留まる。
創業は昭和40年頃だそうです。

店内ではやたらと愛想のいいご主人が応対し
てくれました。

そして、こんなやり取りを経て、酒まんじゅう
を購入したのでした。
私:「お勧めはなんですか?」
ご主人:「コレはグランプリを獲ったんです。
      お勧めですよ。」
私:「コレはなんか縁起のいい名前ですね。」
ご主人:「裏の酒屋で造っている地酒を使って
     いてコレはその名前なんです。」
私:「じゃあ、コレを2つください。」

なんのグランプリか分からないまま、名前に
惹かれ購入したのがコレ。

<酒まんじゅう>

じゃじゃ~ん!その名も「出世男」。
今井町の河合酒造さんのお酒「出世男」を
使用した酒まんじゅうです。

帰宅後に調べたところ、グランプリとは橿原
市制55周年記念事業の「みやげ物発掘プロ
ジェクト」。
まだ名物とはいかないかもしれませんが、
なにしろ「グランプリ」、ここでは名物扱い
しておきます。

そして、裏の酒屋とは今井町の河合酒造さん
のことのようです…。
鈴音堂さんから西へ約200メートルほど。
う~ん、裏といえば裏、相当大きな視野で
見れば確かに…。
なんて小さなことを考えている私はどうやら
出世に縁がなさそうです…。

ところで、肝心のまんじゅうの方はというと、
透明フィルムの包みを開くとふわ~っとお酒
のいい香りがします。
しっとり生地にお酒が練り込まれているんで
しょうが、結構強めです。
中はこし餡かと思いきや、あっさりした上品
な甘さのつぶあんで、生地のお酒の香りと
よく合います。
いや~なかなか美味しい、さすがグランプリ。
味とは関係ないですが、生地に焼印された
縁起物の「出世男」の文字が読みづらいのが、
ちょっと残念。
(1個 \110)

さらに、河合酒造さんの地酒「出世男」も
買えば、もう出世間違いなし?
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021(奈良)橿原 さなぶり餅

2012-09-26 18:59:30 | 奈良の和菓子
先日、ロードバイクで出掛けた際に立ち寄った
総本家さなぶりやさんの「さなぶり餅」です。

<さなぶりやの店構え> ~奈良県橿原市~

ぼけ封じとバラで有名な「おふさ観音」の門前
にあるお店。
どう見ても町中の普通のお米屋さん…
うっかり見落としてしまいそう。

店内に入ると、腰掛けてご近所の方と話し中
だったご主人が、とても愛想良く応対して
くれました。

<さなぶり餅>

半夏生餅(はんげしょうもち)とも呼ばれる
小麦の餅です。
ちなみに半夏生とは夏至から数えて11日目
(1年365日の丁度半分)を指し、田植え
作業を終える目途のこと。
大和地方には田植えを終えた農家が、小麦を
使った餅を搗いて田の神に供える習慣が室町
時代からあり、この習慣は南河内や北和歌山
地方にも残っているんだとか。
こちらでは昭和59年から売ってるそうです。

ところで、「さなぶり」の「さ」は田の神様
を指し「なぶり」は昇りが訛った言葉といわ
れており、田植えを終えて天に帰っていく田
の神様に感謝する行事だそうです。

「さなぶり餅」はもち米と全粒小麦を使用し、
独特の粘りとぷつぷつとした舌触りが特徴。
そのまま食べるとほんのりと甘い素朴な美味
しさで、添付のきな粉と黒蜜をかけると、
きな粉の香ばしさが美味しさを倍増させます。
これは意外といけます。
(カップ入り:1個 \130、箱入り:6個 \600)

今回は食べきりサイズの「さなぶり餅」を
買ったけど、ファミリー用の450gポット入り
もあります。
また、お米屋さんだけに家でも作れるように
原材料(もち米、小麦、小豆など)もあり。

「さなぶり餅」…こんなん知らんかった~。
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020(奈良)三輪 みむろ

2012-09-23 20:25:44 | 奈良の和菓子
今回は奈良の名店、白玉屋榮壽(しらたまや
えいじゅ)の最中「みむろ」です。

<白玉屋榮壽の店構え> 
~奈良県桜井市~

大神神社(おおみわじんじゃ)の大鳥居脇と
いう一等地にある、弘化元年(1844年)創業
の老舗。
それにしても立派な店構えです。
建物自体は比較的新しいですが、老舗らしい
風格があり、店内も広々。
茶寮(喫茶スペース)も併設されています。

また、店員さんの対応もとても丁寧で、さす
がは老舗という感じ。
他にも参道店と奈良店があるそうです。

<みむろ>

あえて奇をてらわず、これぞ老舗の最中。
皮には誇らしげに「みむろ」の文字。
サイズは大と小があり、大は食べごたえの
あるサイズ、小は上品な一口サイズです。
(大:1個 \180、小:1個 \90)

しっとりした皮に、これまたしっとりした
こしあんが包まれています。
もちろん美味しいですが、あんが少し甘め
かなという印象。
まぁ、この辺は好みの問題ですが…。

そういえば、他の商品は売っていないようで、
この辺りは老舗のこだわり。
それにしても鳥居脇と参道沿いにあるとは…
大神神社を訪れたら買うしかないでしょう。
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019(大阪)堺 生麩まんじゅう

2012-09-08 20:00:09 | 大阪の和菓子
今日は雨が降りそうで降らないややこしい
天気なので…
堺まで甘いもんでも買いに行きますか~。

そういうわけで、堺の和菓子、第9弾。
今回は夏が終わるまでにどうしても食べた
かった「深井屋甚兵衛」の生麩まんじゅう
「風庵」です。

<深井屋甚兵衛の店構え>
~堺市堺区宿院町東

フェニックス通りとちんちん電車が走る
紀州街道の交差点「宿院」から南東へ
徒歩1分。
いい感じの町屋建築です。

創業は元禄年間(1688~1703年)で現在
16代目という長~い歴史のあるお店。
ただし、それは生麩や焼麩を製造卸する麩屋
としての歴史、小売りは約20年ほど前から
だそうです。

そんな「深井屋甚兵衛」を代表する和菓子は
こちら生麩まんじゅう「風庵」です。
というか、予約販売の生麩以外で売っている
のは、この生麩まんじゅうのみ。

<生麩まんじゅう「風庵」青のり>

ひとつひとつ丁寧に笹で包まれた上品な
和菓子で、味は「青のり」と「ゆず」の
2種類。
(1個 \210)

まずは「青のり」から。
周りの生麩は餅よりもしっとり粘り気のある
食感で、ほのかな青のり味がいいアクセント。
中のこしあんは、甘さ控えめの上品な味。
珈琲派の私も熱い日本茶でいただきます。

<生麩まんじゅう「風庵」ゆず>

こちらの「ゆず」は淡く爽やかな味。

生麩まんじゅうは、ぜひ夏に食べたい和菓子
ですね。
ちなみに、笹を開かずに中身が分かるように、
笹の包み方(上の部分の開き)が違うんです。

笹の包みの上が開いているのが「青のり」、
閉じているのが「ゆず」…分かります?

残暑も厳しくまだ暫く暑さは続きますが、
そんな時はこの生麩まんじゅうをツルッと
どうぞ。
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