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ころころ変わる高校入試制度

2008年05月24日 | 受験関連
和歌山県の教育長が小関氏から山口氏にかわって、大きく変わったことは進学校の桐蔭高校と向陽高校の独自入試がなくなってしまったことだ。全国的に学区撤廃によって、低落傾向にあった公立高校がてこ入れされ、公立高校に競争原理が取り戻されつつあったのが、教育長がかわってしまって、がっかりしている。現在の高校入試のレベルというのは平均的な成績のこどもたちにとってはむずかしい入試問題でも、上位高をねらう生徒たちにとってはとても問題が易しく感じられてしまうと思う。
 一方、私学は相変わらず難易度の高い問題の出題が続いているのだから、一定のレベルの生徒を確保できるし、受験指導もそのレベルに合わせて指導するので私学の対策はとてもやりやすいし、やりがいもある。 
 さらに、新聞発表でもあったように公立の高校入試制度において前期テストで落ちた生徒が心の傷をかかえている。というのだ。ほとんどの中学校では、前期入試においては生徒の意向を尊重して受けたい高校を受けさせている。学校の先生も「チャレンジしてこい」といって子供たちを送り出しているようだし、塾でも4ば近い倍率だから、とりあえず運試しだと思ってチャレンジしてこいよ。とあえて第一志望校を受けさせている。実際4人に一人しか合格できないのだから、気楽に受験すればいいのだ。テストは後期テストの半分の量を半分の時間でとくのだから子供たちにとっても一定時間の中で2教科の問題を自分の裁量で問題が解けるといったメリットもある。
 しかし、大人は4人に一人の子供たちではなく、落ちた3人の子供たちが落ちたことによるダメージがあるので、かわいそうだということで問題にしている。あきれてものも言えないが、大学受験においても、国公立はセンターのあと、前期、中期、後期と3つの受験機会が与えられ、前期で駄目な人は後期にかける。前期で落ちた子供たちはやはり実力がなかったのだから、後期にかけるしかない。それが心配な人や浪人ができない人は私立を受験しておけばよいことだ。
 確かに15歳というまだまだ未熟な子供たちだが、大人になるための大切な関門だと思う。前期で落ちても後期がある。ある意味いい制度である。今までは推薦という無試験の意味の無い受験制度をせっかく、内容のある前期テストというものをにかえたのだから、3年ほどはその定着度を見た上で試験制度を変更するのもいいだろうが、大人(特に県議会や教育関係者)はあまりに子供たちをデリケートにしすぎている。これでは子供たちは成長しない。
 うちの塾でも中学受験の生徒を見ているが、厳しい中学受験の勉強の結果志望校を合格した子供たちは、合格したよ。と晴れやかな笑顔であいさつにきて顔をみると、成長したな。と思う。
 人は自分の殻を打ち破ったとき、本当に成長できるのだなとしみじみ思う。
受験を乗り越えるというのはこういうことなのだなと実感する。
 独自入試がなくなったのは本当に残念だ。桐蔭や向陽志望の子供たちは鍛えたらどんどん伸びる資質をもっている。
 ぜひ、独自入試は復活してほしいものだ。
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