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中高一貫校に合格する そのための条件とは その1

2017年11月26日 | 中高一貫校対策

中学受験のレベルが少子化によって、

どんどん下がっているのはご存じですか。

私学において合格のボーダーラインが年々下がっています。

私学の先生方も大変です。その対応に苦慮しています。

一方、中高一貫校の受験者数は高止まりしてはいますが、

年々倍率は下がってきています。

 

向陽中で言うと、

平成28年度  平成29年度

4.43    3.94

かつて、向陽中の1期生、2期生はおよそ

10倍の倍率だったのが

信じられないくらい下がってきています。

もちろんこの倍率は、余程のことがない限り

年々下がっていくのは間違いないでしょう。

 

もちろん少子化の影響がその主たる原因です。

少子化恐るべしですね。

 

この少子化に因る受験者の減少は、

受験者にとっては朗報?でしょうか?

もちろん、この倍率が2を切ってくれば、

相当入りやすい状況が生まれると思います。

冒頭で言っていた私学の実態がこれです。

 

 ただし、中高一貫校受験を考えている受験生にとっては

倍率が下がったからといって、受験者全員にとって、

合格しやすくなると考えるのは甘すぎるのです。

 

受験者数は減ってはいますが、まだまだ400名を越えています。

私はこの400名の受験者の中で本当に合格を争っているのは、

上位150名くらいだと考えています。

残念ながら、後の300名は受ける前から、

受験の結果は見えています。

 

それは、私学のボーダーが下がっていることが

大いに関連しています。

私学がかつての勢いがなくなってきていることによって

私学を第一志望にしていた生徒が、中高一貫校を併願する

あるいは、私学から中高一貫校に第一志望に切り替える生徒が

増えてくるからです。

 

たくさんの受験生が合格を目指して真剣に勉強に

取り組んでいると思います。

中高一貫校に合格するためのテキストをやったり

作文の練習を毎日したり、

また過去問をやっていると思います。

 

もちろんそういった目先の勉強は大切です。

実際に、受験をするのだから、過去問を繰り返し

するのは悪いことではありません。

しかし、過去問をいくらたくさんやっても

合格を引き寄せることは出来ないのです。

 

600字の作文も同じです。

毎日毎日、作文を書かされているなら、

それはむしろ逆効果です。

 

実は、合否にとって作文の出来不出来は

それほどウェートは高くないのです。

もちろんヘタな作文より

上手な作文のほうがいいに決まっています。

しかし、作文がうまく書けるより

適性の答えを説明する際に、

論理的な筋道がしっかりした

説明文を書けるほうが重要なのです。

 

大切なことは論理がしっかりしているかどうかです。

これは、文章のレベル以前の問題なのです。

論理性を高めるにおいて、もっとも大切な科目はなんでしょうか。

算数でしょうか、それとも国語でしょうか。

実は、論理を積み上げる高度な算数問題や

論理的な文章を読みこなせる論理力、この二つが大切です。

まず算数について考えましょう。

 

算数という科目のもっている効用として、

第一に正確さが大切だということ。

これはすべての算数の問題を解いていく上で

必要なエンジンです。

 

算数の問題はクイズを解くように、問題が速く解ける。

とにかく答えが合えばいいということではないのです。

算数を学習しながら、論理的に物事を考える力を養っています。

ただただ闇雲に問題を解くのではなく、論理力をつけるように

算数の問題を説いていかなくはなりません。

それを易しい問題から段階を追って難問まで進んでいくことが大切です。

 

算数の教科に出てくるあらゆる単元のエッセンスを理解しながら、

論理性を獲得することが大切なのです。

問題を解きながら、その論理性を鍛えているかどうか、

そこに尽きるのです。

 

中高一貫校に合格するにはその論理力が必要なのです。

過去問をいくらやっても、残念ながらこの論理力は

鍛えられません。

 

 

 

 

酷な話ですが、学校の勉強が少し出来る程度では

中高一貫校は合格できません。

中高一貫校に合格する人の

ポテンシャルは想像以上に高いです。

中高一貫校受験にかぎらず、

受験指導をずっとやっていると、

目の前の生徒が、中高一貫校に

受からないというのはすぐわかります。

100%受かりますか?と聞かれても、

それはわかりません。

中高一貫校対策の模試を受けたとしても、

まずあてになりません。

中高一貫校の受験とはそんなものです。

 

 

論理力や国語力を鍛えないで、ただただ受験対策しても、

下の図の合格ラインに隠れたレモンイエローの◯で示したような

学力では中高一貫校には絶対合格できません。

 

この図を説明しますと、長四角を4つに分割しました。

上の2科目が大切です。まず左上の

国語力:共感力、想像力、発想力、語彙力、文章を書く力。

一般的に国語力と言っても、とらえどころがないので、

あえて、5つの力をピックアップしました。

作文の課題として、色んな題材の文章を与えられることが

多いです。それを読んで理解して、共感する。これは

大切なプロセスです。

右上は算数です。算数は計算力があって当たり前ですが、

最も大切ことは、数学的論理力を身につけているかどうかです。

 

左下は、社会で右は理科です。

社会は好奇心を持って世の中を見ているかどうかが問われます。

理科も同じように理科に対する興味があるかどうかで

成績もかなり違ってきます。中高一貫校を受験するお子さんなら、

きっと理科好きの人が多いと思います。

 

 適性のテストにしても、作文にしても

自分の考えを的確に表現しなくてはなりません。

その表現力は2,3ヶ月では育ちません。

長い目で見て、やはり2,3年は必要です。

ただその2,3年に何をするかです。

むやみやたらに本を積み上げて読んでいっても

自分の心の中にすっと入ってくるかどうかはわかりません。

読書をする上で最も大切なことは、作者の行っていることに

共感できるかどうかです。共感するとは同じ土俵に立てる

ということです。

つまり、語彙にしても、言葉の表現の仕方にしても

心にすっと入ってこなくては理解は出来ないと主ます。

 

ただ読書というのは、受け身の作業です。

作文は違います。自分の考えを打ち出さなくてはなりません。

自分の考えていることを上手に表現できなければなりません。

どんなに共感しても、それを表現する言葉を持っていないと

文章にできません。

 

ですから、YANO塾では、授業中の読書タイムの中で、

上記の力がつくように一連のトレーニングをします。

もちろん、主たる学習の中にそれを盛り込んでいきますので、

けっこう生徒たちはこの読書タイムを楽しみにしているようです。

 

次に算数です。

算数の習得は、あらゆる科目の中で最も大切な科目です。

算数の苦手な生徒さんは、まず中高一貫校には合格できません。

 

算数は、どこまで学習しないといけないのでしょうか。

それについては次回お話します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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