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中学受験を成功するために  算数編その1(図形問題に強くなろう)

2019年06月02日 | 中高一貫校対策

子供の算数テストの点が悪いと、

「勉強しないから点数が落ちたんでしょ」とか、

「ちゃんと見なおししたの?」とか、

「こんな点数じゃ、中学受験は無理ね」とか

子供が落ち込むようなことを

眼の前で平気で言ってしまいます。

こういうマイナストークは

百害あって一利無しです。

 

さて、算数のテストと言っても、

学校で実施される白プリの確認テストは

学級平均が80点位〜90点に

設定されているテストなので、

ほとんどの子供が80点から100点をとります。

内容は最低限のものしか

盛り込まれていませんし、

習ったばかりの内容を

確認する程度のテストです。

ですから、このテストで、

単元が完璧に

理解できているかどうかは

わかりません。

 

 

私の塾では、毎月学力テストを

行っています。(対象:小3〜)

このテストを受けることで、

本当にどれくらい単元が

マスターできているか、

また、全国の同じ学年の生徒の中で

自分の子供がどの位置にいるのか、

教えてくれます。

 

時間と費用はかかりますが、

こういった塾のテストを受けることも

自分のお子さんの客観的な学力を見るためには

役に立つと思います。

 

国語や算数の単元の中で、

一体何が弱くて何が強いのか

学力の状態を見ることはとても

大切なことです。

 

算数は大きく分けて、文章題を読んで

式を立てて計算する代数の分野と

円や四角形・三角形の図形の長さや、

面積・立体などを考える幾何の問題があります。

算数というのはその2分野に大きく別れています。

小学校の教科書では、そういうくくりで

編集はされていませんが、とにかく

算数・数学というのはこの大きな2分野に

別れます。

代数(式と計算)

幾何(図形)です。

 

実は、幾何の問題を解くのが

好きな子供は算数そのものが好きな人が多いです。

次の問題は私立中学(西大和学園)受験の問題です。

入試においては、こういった見たこともないような

立体図形を考えなくてはなりません。

「図1の平面図形を2枚重ねて

図2のような立体図形を作るのですが、

この絆創膏のような、

はたまた競技場のトラックのような図形を

2枚重ねて、図2のような立体にするには

線分アイの長さを何センチにすればいいですか?」

という問題です。

 

実は、人は生まれながらにして、

① 二次元の図形に強い人

② 三次元の図形に強い人

の2タイプがいます。

幼稚園生の絵がほとんど

① のタイプですが、これは理由があって、

幼稚園生の4,5歳の脳はまだ未発達で、

立体を平面としか捉えていません。

小学生も高学年になると、さすがに立体を

認識していますが、それでも、①、②のタイプに

別れてしまいます。

①のタイプの生徒にいくら立体図形の説明をしても

理解してれません。そういうときは、私は

のような立体を実際に作ってもらいます。

子どもたちは喜んで作ってくれます。

まず平面図形をコンパスと定規を使って、

正確に描かせて、(ここは二次元ですね)

そして、同じものをもう一枚作って、

のりしろをとって、立体にします。

のっぺらした切り取った紙を2つくっつけることで、

見たこともないような立体図形が出来上がります。

両面テープを貼って、2枚をつなぎ合わせると

完成です。(ここは三次元ですね)

実際に2枚をくっつける段階で

半円の長さとトラックの直線とが

ピッタリ合うことが、

わかります。それがわかると、

自ずと答えが導かれるのです。

教師である私がくどくどと説明しなくても、

ものを作っていく中で、

答えが自然と導かれるのです。

その瞬間が

「わかる喜び」の瞬間です。

 

一つの立体作品を完成したときの

喜びもありますし、

また問題を自分で解けたという

満足感に浸ることもできます。

これが、勉強の醍醐味なのです。

人に教わるより、自分で

問題を解いた実感というのは

記憶にしっかり残ります。

確かに立体を作るまでの

時間と手間はかかりますが、

こういった経験をもとにした

知識は本物の学力になります。

 

実は、図形問題を解くには

しっかりとした計算能力と、

問題を解いていく見通しが必要です。

ですから、色々なタイプの図形問題を

解くことで、図形的センスと、

代数の計算力の両面が鍛えられるのです。

 

ものを作る作業のスピードは

すごく個人差があるので、

個別指導でないと、

このような指導はできないと

思っています。

 

子どもたちに図形問題を楽しく解く体験を

いっぱいさせてあげてください。

きっと算数好きの子供になると思いますよ。

 

次回その2では

「算数に必要な考える力をつけるには」 です。

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