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夏休みに読みたい本

2016年07月12日 | 読書のお薦め

先日、NHKの宗教の時間という番組をたまたま見て、 

佐々木閑という人を初めて知りました。いつもの番組は僧侶の

インタビューが大半で、面白いこともあるが、

僧侶というのは人間的な魅力はなく、

何故か皆さん枯れていることが多く、その言質に魅力がない、

つまり自分の言葉で語っているのに、

宗教のオブラートによって言葉がこちらに

迫ってこないことがありました。

しかし、佐々木さんはちがいました。その話し方は実に自由人というか、

正直なのです。彼が小学校の時に担任の先生から、毎日詩を書くことを

宿題にされて、低学年のときからずっと詩を書いていたそうです。

それが毎年詩の賞をもらい最終学年には文部大臣賞をもらい、

当時のお金で10万円の賞金と副賞をもらったそうです。

今のお金で言うと100万円くらいです。

佐々木少年はその瞬間から詩が一切書けなくなってしまったそうです。

副賞の科学百科事典を読むようになり、科学に軸足を移したそうです。

そして、京都大学工学部工業化学に進むそうですが、

周りの学生や先生があまりに自分よりかけ離れて優れていて、

その人達についていけず、挫折したそうです。

なんとか卒業はできたものの、あまりの挫折感で就職もままならず、

文学部に入り直したそうです。

そこで本格的に仏教学、というか釈迦の業績にどっぷり

つかるようになり、今の宗教学の教授としての

佐々木さんがあるわけです。

ブッダが実践した仏教というのは本来

人の生き方、自己鍛錬の考え方が中心で、さらに

万物は因果の法則で成り立っているという、

至極まっとうな世界観を中心にすえています。

例えば、唯一絶対神以外の者は信じないという、

厳しい戒律を持つイスラムの

他者を排斥する考え方というのは起こりようもないのが、

仏教なのです。

仏教は日本では日本に合わせた仏教となり、

いまや葬式仏教と言われてしまうくらい、仏教は

ブラックボックス化してしまい、本来の仏教が

どういうものか、またその良さを私達は知りません。

また仏教を大きくひん曲げて自分たちの教団の

都合の良いように解釈されて、それが

あたかも本物であるかのような似非仏教も多いのです。

ブッダが始めた原始仏教とは一体どういうものかということを

垣間見れるのがこの本だと思います。

この本をきっかけにして、

本来の仏教を見つめなおしてみませんか。

 

 

 

 

 

日々是修行 現代人のための仏教100話 (ちくま新書)
クリエーター情報なし
筑摩書房
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