やなさん浜松E-RA日記

浜松暮らしを楽しむ人を応援する柳原新聞店社長の日記です

タワレコ倒産の理由

2006年08月30日 | マーケティング
先週、「“タワレコ”の愛称で知られる米音楽ソフト販売会社大手のタワーレコードを運営するMTSが、20日付でデラウェア州の連邦破産裁判所に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請していたことが、分かった。日本のタワーレコードは、すでにMTSから独立しているため影響はない」
というニュースが流れました。

新聞にはIPODなどのデジタルプレイヤーの普及とネットによる音楽配信が主因と書かれていますが、これから音楽業界はどのように変わっていくのでしょうか?

私、大の音楽人間でありまして、浜松駅前のアクトにタワレコがあったときは毎週のように通っていました。昨年閉店して、郊外のイオン市野に移転してからは、さすがに月に1回くらいしか行きませんが、その分つい大量にまとめ買いしてしまいます。

CDショップの楽しみは、試聴して好きなものを見つけたり、廃盤になっていた昔のバンドのものを見つけたりと、そういったものを探しながら店内を見ているのが楽しいんです。中でもタワレコは種類も豊富で一時間くらいはうろちょろしていても飽きない。

タワレコが郊外に行っただけでも寂しいのに、つぶれてしまったらどうすればいいのかと思いますね。

静岡の老舗「すみや」もTUTAYAの参加に入ってしまったし、どこも苦しんでいるようです。

ただアメリカの事情は新聞に書いてあるようにネット配信の影響もあるけど、たぶんウォルマートに代表されるディスカウントストアの影響によるもののほうが大きいのではないでしょうか?数年前から経営不振に陥っていたようですから。

実はウォルマートはCDの全米一の販売業者なのです。

他にも食品はもちろん、玩具、DVD、衣料品、スポーツ用品、ビデオゲーム、ダイヤモンド、果ては銃器まで、あらゆるアイテムのナンバーワン企業です。

おもちゃのトイザラスがおかしくなったのもウォルマートの影響といわれていますからタワレコも同様の原因ではないかと私は思うのですが。

日本ではまだ成果を挙げていないウォルマート(西友)。アメリカとは小売環境が違うのでまだしばらくはタワレコも大丈夫かもしれませんね。




アスタラビスタ

2006年08月26日 | マーケティング
どっかで聞いた言葉だなあと思っていたら映画「ターミネーター2」でシュワルツネッガーが決め台詞として使っていた文句だったんですね。

確か「地獄で会おうぜベイビー」とか訳されていた気がしますが、スペイン語で「また会いましょう」の意味だそうです。

で何のことかというと「アスタラビスタ」という日本のベンチャー企業が米国製のDVD自動レンタル機を都内の地下鉄駅に設置して利用開始、一年後には全国のコンビニや飲食店などに3000台を設置、会員数60万人、売上高40億円を目指す。(フジサンケイビジネスアイ記事から)というもの。

お手軽にコンビニでDVDがレンタルでき、どこでも返せるとなれば便利だし成功するかもしれませんね。

社名がニクイねえ。

産経IZA



セブンイレブンはすごい!!

2006年08月03日 | マーケティング
ついセブンイレブンで衝動買いしてしまったのが「80’S帰ってきたヨーヨー&復刻デザインボトル」のコーラ・ファンタ・スプライト

別にヨーヨーが欲しかったわけではありません。ファンタが飲みたかったわけでもありません。しかもヨーヨー付きで250円と高額!!

でも買わせてしまうパワー。これぞ商品企画力といえるのではないでしょうか?

考えてみると食玩もコンビニがはじまり、チルドビールもコンビニの企画商品からスタートしてスーパーや酒屋でも置かれるようになりました。

そういった意味では、コンビにはひとつのテストマーケティング市場としても成り立っているのかもしれませんね。

中でもセブンイレブンの商品力は他社とは段違いの気がします。店内を回っても楽しく、また発見があるのはセブンだけでしょう。

恐るべしコンビニ!!

男のプリンアラモード

2006年07月31日 | マーケティング
先日、マーケッター松野恵介さんの講演会で面白い話を聞きました。

大阪にある喫茶店。ここはプリンアラモードが美味しいと評判なのですが、甘党の男性は食べたくてもなかなか頼みにくい。そこでメニューに「男のプリンアラモード」を作ったら人気商品となった。

という話ですが、面白いのはこの後、関西ならではのオチがあるんです。

カップルで来た二人、ウェイトレスが注文をとると、男性は「男のプリンアラモード」を注文し、女性は普通の「プリンアラモード」を注文。

さて注文通りの商品をもってきたウェイトレス、「男のプリンアラモードのご注文はどちらで?」「はい私」「普通のアラモードのご注文は?」「はいこちら」とそれぞれの商品を確認しテーブルにおくわけですが、実は「男の」も「普通の」もまったく同じプリンアラモード、だけど値段は50円「男の」方が高い。

出てきた商品を確認して、「どっちも同じやねん!!」とか「一緒やないかー」とか関西らしい突っ込みをする。

これを突っ込みをやりたくて女性を連れてくる客が増えたとか。

いやー面白いですね、でも浜松でやったらどうかなあ?怒る人いるかも知れないなー。

ちょっとした消費者心理をつくことで売り上げが上がるというお話でした。

松野恵介さん

負けない会社を作るXY戦略

2006年07月10日 | マーケティング
今期第2回目の浜松マーケティング研究会、講師は矢野新一先生でした。マー研はもともと矢野先生の勉強会がきっかけで誕生した会ですから今期も3回は矢野先生に来ていただく予定です。

今回のテーマは「負けない会社を作るXY戦略パート1」

まず最初に企業のポジショニングチェックをします

X軸には
*金融機関から「金を借りてくれ」と言われる。
*最近、人手不足で困ったことなどない
というように外部評価をチェック。

Y軸には
*経営計画がしっかりしている
*社長が腹を割って話せる部下が2割はいる
など内部評価をチェック

その点数をグラフにプロットして現状は負けるのか負けない企業なのかをチェックします。

それぞれの質問項目のハードルは高く、つまりそのくらいのハードルを越えることを目指さないと負けてしまうということだと思います。

今回はX軸、外部評価項目についての説明でしたが、それぞれの質問項目の意図するところの大半は「信頼」につながるものでした。
企業の信頼・品格
経営者の信頼・共感
担当者の信頼
それらを高めることがナンバーワン企業になる秘訣であるということでした。

中でも今後一番注力しなければならないことは人材の採用と教育について
少子高齢化による生産年齢人口の著しい減少はもとより、若者の就業意識の変化(新卒の就職率はすでに大卒で50%しかない)、非正規雇用者の増大などの状況から今後は人の問題が企業の浮沈を決めるであろうということでした。

私も新聞販売業界は今後、労務倒産もありうると危惧している一人ですからこの件については考えさせられた次第です。

企業イメージを上げ、いかに働き甲斐のある会社にするかが直近の課題ですね。

矢野先生






ターゲットシール

2006年07月05日 | マーケティング
最近男性用トイレに入ると便器の中、下の方にシールが貼ってあるのを見かけませんか?調べたらターゲットシールって言うんだそうです。

種類もいろいろあって、てんとう虫・ゴルフのピンフラッグ・弓矢の的・カブトムシなど・・・。

このシールを狙え!!ということですが、不思議と貼ってあるとそのようにしてしまいます。宣伝文句は「貼るだけで掃除が楽チン」「温度で色が変化する面白シール」ですって。

よくトイレの中に張り紙で「トイレを清潔に」とか「一歩前へ」とか他にも川柳みたいなものを書いてあったりしますが。それよりもシールのほうがスマートですよね。

これ男性心理をとらえた良いアイデアです。

ターゲットシール




金鳥小説「ふらふら」

2006年06月30日 | マーケティング
蚊取り線香キンチョーの新聞小説風の広告、「ふらふら」をご覧になりましたか?

今日が10回目で最終回。どうやら同じ内容をラジオ小説としても流しているようですね、WEBサイトでも見ることが(聞くこと)ができます。

内容は
父親(大滝秀治)と二人暮らしの冴えない中年男性(岸部一徳)がハワイアン教室の女性講師とつき合うようになるものの騙されて・・・というストーリーの中にキンチョーのCMをうまく絡めながら展開するわけですが、大滝・岸部という濃いキャラを思い浮かべながら読んでいるとホノボノとペーソスあふれる内容に笑いがこみ上げてきます。

新聞の下段一行という目立たない広告でありながら引きつけられました。

どうやらTVCMとも連動しているんですね、うまいことやるなあ!!

このシリーズもすでに4回目のようですが、次はどんな展開があるのか?わくわくします。

キンチョー

奥本健二さん

2006年06月22日 | マーケティング
昨日、今年度第一回目の浜松マーケティング研究会が開かれました。

講師は奥本健二さん。広島に事務所を構えるクリエイティブディレクターで、ひろしま街づくりデザイン賞や日本のパッケージ100選に選ばれるなど活躍されている方です。

今回お招きしたのは、奥本さんが発行しているメルマガ「企画のココロ」に共感したメンバーの勧めによるもの。

会社名はディーシー・ラボ(ディープコラボレーションラボラトリー)つまりお客様と一緒になって考え深く信頼関係を持って制作してゆきたいという気概からつけた社名だそうですが、今回のお話も共感についてが主なものでした。

選ばれる存在、共感されるブランドになるための4つの視点

らしさとは・・・?
  自分独自の部分を見つけ強化し、また相手の独自性を認め理解すること

共感されるということ。
  売れているものや繁盛している店は伝えるべき人に「価値をわかりやすく上手に伝えている」
  人はよい体験を共有したくなる

マーケティングは戦略型から恋愛型へ。
  お客様といままで戦っていなかったか?
  恋愛型は2人称の発想、自分ではなく誰かを喜ばせたい気持ちを持つ

ハードの前にソフトありき。
  箱物重視で何をしたいのかわからないものが多い、本来ソフトが先

以上の点について、過去に奥本さん自身が関係した仕事の事例を交えてお話されました。

言葉を選ぶ丁寧な話口調、実直な人柄に引かれ参加者全員が奥本ファンになってしまったようです。

共感の実体験ができた勉強会でした。

企画のココロ
ディーシーラボ

オロナミンCのCMが変わった

2006年06月05日 | マーケティング
最近気になっていることですが大塚製薬オロナミンCのCMが変わりましたね。

いままでは元気はつらつオロナミンC!!という合言葉のもと、上戸彩ちゃんや新庄さん、何とミシェルウィー(CM初登場!!)などタレント・スポーツ選手を使った、ちょっと笑えるさわやかなイメージ広告でした。

それが最近は

 レモン11個分のビタミンCを含む
 着色料は一切使用しない体に優しい
 各種アミノ酸やビタミンBも含む
 壊れやすいビタミンを光から守るため茶色いビン使用

     という具合に健康飲料であることを訴えています。

確かにあの強烈な色は着色しているとばかり私思っていましたから(そう思いませんか?)なるほどオロナミンCのイメージが変わりましたね。

そういえば私が子供の頃(昭和40年代)CMでやっていたオロナミンを卵の黄身で割って「オロナミンセーキ」という飲み方にあこがれていました。(ミルクセーキがはやっていた時期ですね)

ところで超ロングセラー商品、なぜ今頃,健康志向なCMに変えたのか?
矢野新一先生に聞いてみました。
「オロCは売上低迷のため健康飲料にしていますが、無駄な抵抗でしょう。早晩リニューアルするのでは?」

次はどんな一手を打つのか?興味があります。

オロナミンC
矢野新一先生

気になる広告

2006年05月31日 | マーケティング
日経新聞に時々載る広告が妙に気になります。

「結婚をお世話するという責任・・・」という出だしで始まる広告ですが、多分日経社と年間で空き広告スペースがある時に自由に出せる(広告用語でなんというか忘れました)という新聞社にとって非常に都合のよいクライアントなのでしょう。
全15段(一ページ)のサイズで週1~2回は見かける気がします。

結婚相談業として立派な会社で内容がおかしいわけではありません。

ただ写真が・・・

男女4人が横一線に並んで並木通りを歩く写真ですがまるで男女7人夏物語とでもいいましょうか、ボディコンシャス全盛バブル期のファッションそのまま。ずーっと写真変えてないんですね。

アンテナ伸ばして手にする携帯、ダブルの4つボタンのスーツにペタンコの靴、女性の巻きスカートに濃い目の化粧などなど、今どきないよなーって広告見るたび突っ込みいれたくなります。

同じように感じている人いっぱいいると思うのですが、って言うことは注目されているからいいということか!?

日経新聞社さん、気になって仕方ありません。ぜひ写真変えてください!!