XTAP(eXpandable Transient Analysis Program)は電力中央研究所で開発された回路解析プログラムで、クラス定義や入力ファイルは一部の
報告書で垣間見ることができる。
<入力ファイル>
●Optionsセクション
○記述形式
・「name=value」
●Circuitセクション
※詳細は別途
○コメント
・係数A,B,Sの入力
●Initializationセクション
○記述形式
・「InitialValue,ブランチPath」
・「Current,設定値」
○コメント
・必須ではない。
・未知数u,i,vの初期化 = 未知数u,i,vの入力
・係数B,Sの初期化(BranchクラスのInitializeメソッド)とは独立。
●Outputsセクション
○記述形式
・「NodeVoltage,ノードPath」
・「BranchCurrent,ブランチPath」
・「VoltageDifference,ノードPath,ノードPath」
○コメント
・未知数u,i,vの出力
●Endセクション
○コメント
・終了フラグ
・外部ソルバと連携するには,係数A,B,Sの出力,未知数u,i,vの入力が実装できていればよい。
<circuitセクション>
●ブランチ定義
「ブランチ種類,ブランチPath,オプション」
「入力値」
「ノードPath,ノードPath」
・他のブランチから影響を受ける場合は、オプションでブランチPathを指定している。
・入力値がある場合は、オプションで指定し、次の行から入力値を記述する。
・ノード名で""なしは変数宣言
・「R,ブランチPath,抵抗」
・「L,ブランチPath,インダクタンス」
・「C,ブランチPath,静電容量」
・「R_NL,ブランチPath,データ数」「データX,データY」
・「L_NL,ブランチPath,データ数」「データX,データY」
・「C_NL,ブランチPath,データ数」「データX,データY」
●モデル定義
「use,モデル種類,モデルPath」
「name=value」
「enduse」
・name:ノード変数、value:ノード名指定。
・ブランチのPathは"モデル名/ブランチ名"となる。
●モデル宣言
「sub,モデル種類」
「(定義)」
「endsub」
・ファイル分割する場合のファイル名はモデル名.xmf
●ファイル読込
・「include,ファイルパス」
<参考文献>
野田 琢,三木 貫,宜保 直樹,竹中 清,高崎 昌洋,岡田 有功 : “電力系統瞬時値解析プログラムの開発(その1)― 基本設計 ―”, 電力中央研究所研究報告H06002, 2007年03月
岡田 有功,高崎 昌洋,竹中 清,野田 琢,小谷 和也,松本 寿彰 : “インバータシミュレーションプログラムの開発(その1) -MOSFETとダイオードのモデリング-”, 電力中央研究所研究報告R06017, 2007年07月
岡田 有功,菊間 俊明,高崎 昌洋,竹中 清,小谷 和也,葛巻 淳彦,松本 寿彰,野田 琢 : “インバータシミュレーションプログラムの開発(その2)-実測比較による解析精度の検証-”, 電力中央研究所研究報告R07016, 2008年06月