安良里ヤマナカ海話

西伊豆安良里ダイビングセンター山中のブログ。安良里や黄金崎の海、生物、人、ダイビングについて思いつくままに

ロクハンー脱ぎ方が違う?

2005-12-31 17:43:02 | 器材
ロクハンって
両面スキンの6.5ミリ厚さのスーツのことを総称してロクハンと呼んでいるようである。
内のスタッフの中野は8ミリのスーツを着ているが“ロクハン”と呼んでいる。
何でもいいのか??

私もTPOにあわせて
ドライと併用して使っている。

どんな時に使うかと言うと
トレイが近い時
体調が優れず水分をたくさん飲みたい時(前日酒を飲んだりして)
暇でじっくり長~~~く潜れる時。
オシッコがスーツ選びの大きなファクターである。


脱ぎ方である。
着るときは中に水を入れたり、パウダーを振ったりして内部のすべりを良くしてきるので表ジャージ裏スキンのスーツと変わりはない。

多くの人が
両面スキンのスーツを脱ぐのに
スーツと体の間に水を入れて脱ごうとしてる。
これは
意味がない!!!
両面スキンは表面が濡れていれば、スルット脱げるので、中を濡らす必要はない。
もし
(意味がわからなければ一度安良里へきてください。(^_^;))

スーツが古くなり
表面がささくれ立ち始めると脱ぎにくくなるが
新しいスーツはドンブリ一杯の水があれば脱げるはずである。
(力の入れてはダメですよ、切れますよ)

その他
スーツを脱ぎにくくする他の要因は
●ウエストが極端に細い人
ウエストが胸囲と変わらない人はとても脱ぎやすい体型である。
私の周りではこの体型を海に適応した進化した流線型と呼んでいる。(^_^;)

●肩甲骨の周りの筋肉が発達している人(水泳をやっていた人に多い)

とりあえず
外側を濡らしてから脱いで見ようね
それで上手くいかないなら一度御相談ください。


そして
真にロクハンと呼べるスーツの話を次回に
続く

アルミタンクとスチールタンク

2005-12-30 07:41:40 | 器材
写真のオレンジのウエイトはタンクウエイトである。
ある人がタンクルウエイトと呼んでいた(ピッタリ)

昔アルミタンクが嫌いだった。
理由は簡単
後半に浮く
ウエイトがたくさんいる

<後半に浮く>
 アルミタンクはエアーがフル充填されている状態で、1キログラム程度マイナス浮力である。スチールタンクはエアーなくなった状態でマイナス2キロ弱の浮力がある。
 アルミタンク自体は後半浮き気味になる。
ただし
これがアルミタンクを使うとダイビングの後半でダイバーが浮いてしまう理由にはならい。
なぜなら適正浮力にウエイト量を調整していいれば浮くことはないはずである。
アルミタンクを使おうがスチールタンクを使おうが、水中で変化する浮力は消費する空気のお重さだけである。(空気は1リットル辺り大まかに1.3グラムなので、200気圧10リットルタンクの空気を全て吸えば、タンクに加わる浮力は2.6キログラム)
後半に浮いてしまうダイバーの多くは、アルミタンクとスチールタンクのウエイト差を1~2キログラムと勘違いしているからである。

アルミタンクが後半浮き気味になると
タンクが背中から離れようとする。
この感覚によって、アルミタンクが浮いてしまうと感じる。
ここで問題ないのはBCである。
タンクとBCがしっかり一体化して体とBCも一体化していれば、タンクが後半に浮く感じが少なくなる。
(BCの話はいずれまた)


<ウエイト量が増える>
 アルミタンクのほうがスチールタンクよりウエイトが重くなる。
アルミタンクは確かに辛い。
薄いスーツで潜れる高水温地域の場合、スチールタンクではスーツの浮力でもスチールタンクのマイナス浮力を補えない可能性があるので、アルミタンクのほうが適しているが、
温暖域や冷水域は、スーツが厚くなるために、ウエイト量が増えてしまう。

<水中でのバランス>
スチールタンクはタンク内のエアーの量にかかわらず、水中では常にマイナス浮力である。
このマイナス浮力のお陰でタンクが背中を押す感じがする。安定している感じがするのである。
絶えずマイナス浮力であるということは、エアーが残っている状態では背中にウエイトを乗せているの同じである。
初心者がスチールタンクを背負っていると、水中で尻餅をついたり、お尻から潜降しているのはこのためである。

スチールタンクを使い、水中で直立姿勢や泳ぎながら後ろのお客さんを横泳ぎやバックキックで見ようとすると、タンクの重さをバランスするのに無意識に力が入っている。
こんなことはたいした技術ではないと思っていた。

アルミタンクは水中ではプラスマイナス1キロ程度の浮力差しかないので、絶えずないナス浮力でいるスーツタンクと比較して、水中でバランスが良いタンクとも考えられる。

大切なのは
自分にあったバランスを作ること。
水中でバランスが取れていると言うのは
どんな姿勢でも楽にその体勢が維持できることである。
例えば
体の力を抜いて
水中で水平に浮いてみると良い。
力を入れなくても楽に浮いていられられる姿勢を作るのに
私の場合
アルミタンクをつかって“タンクルウエイト”をつけるとちょうど良いバランスになる。
スチールタンクの場合は
どうしても後ろ重心になるので
BCの肩口に500グラムづつウエイトをつけている。
お陰で
5000本を越えているこの期に及んで空気消費量が減ってきた。

まだまだ
発見がある。

イルカからカツオ そして・・・

2005-12-29 09:17:47 | 安良里のこと
安良里はチョッと前までカツオ漁の基地であった。
大型船が20隻近くあった。
栄えた漁村だった。

それ以前
戦前戦後と通じてイルカ追い込み漁の村だった。
安良里港は天然の巾着港で、入り口が小さくて中が広い。
一番深いところは20メートルもある。
一度港に追い込むとイルカは出口がわからなくなり、港から出られなくなる。
追い込まれたイルカは港の奥の干潟へ追い込まれて、そこでつかまる。

今はイルカブーム! 
かわいそうと思うであろうが、

食料の少ない時代
当時は貴重な食べ物であった。
戦後の食糧難と支えてきたのである。
そして
イルカとカツオでこの村は生きてきたのである。

その為なのか?
経済的潤っていたのか?
安良里の背景の山にはあまり植林されてない。
問題となっている杉林がないのである。
雑木林が多い。
「魚つき林」と呼ばれ大切なのである。
海にとってはとても良いことである。
その効果は最近やっと認知されるようになってきた。

イルカのお陰で山を杉林にせずにすんだのか・・・・
考えすぎであるが結果はイルカのお陰であったのだろう。
その恩恵を我々ダイバーも受けているのかな?
色々なことが巡り巡っている。

ヘッドファーストも悪くない

2005-12-28 08:16:54 | skill
ヘッドファーストと聞くと素潜りを思い浮かべる方も多いかも。
または
ヘッドファーストと聞いて「ジャックナイフ」と言葉を思い出した貴方!かなりの年齢!!?
「ジャックナイフ??何で関係あるの??」と思った貴方は、若い!!!

ヘッドファースト
確かに素潜りの技術であるが、
スクーバにも使える。
私は
耳が抜けやすいお客様には、OWの最終ダイビングでタンクを背負ったままヘッドファーストを教えることがある。

通常使われるフィートファースト(足から潜降)は
BCの排気もしやすい
耳抜きもしやすいし、
潜降スピードをコントロールしやすい(潜降速度が速くなれば足を動かせばよいから)
広い範囲を見渡せる
など
とてもお行儀の良い由緒正しい家柄の潜降法である。

ヘッドファーストはどういう時に使うか?
BCの排気を水面でキッチリ済ませてから
(初心者でヘッドファーストがしっかりできなくてBCにも空気が残っているのに、無理に頭から潜っている人も稀にいます。これじゃヘッドバースト(おおBAD))
・耳が良く抜ける
・水中でのバランスが安定している
(急に耳が抜けなくなってもすぐに体勢をたて直せる。)

この2点が条件で、下記のようなときに使う
・チョッとウエイトが少ない時
(チョットだけウエイトが少ないなら、5メートルも沈めばスーツの浮力低下で体が安定する。)
いちいち足から下りるのが面倒で、ある程度早く潜降したい時
・一気にある程度の深さに潜る時
・ボートで潜降ロープがなく潮の流れがあるとき(上級ポイント)
・ボートで激流れの時
この場合はエントリー前にBCの空気を口で吸い出し、エントリーしたら、決められた潜降地点へ一気に潜る。かなりハイレベルの技術である。

どちらにしても
いつかは必要になる技術である
水面で足がバタバタせずに、スーッと音もなく沈んでいくヘッドファーストができるようになるとカッコイイ!!

インフレーターはお守りじゃない

2005-12-27 07:57:12 | skill
BCのインフレーターをずーと手に持って潜降している人を良く見かける。

BCの空気が最大に膨らんでいるのは水面。
水面で空気をBCから抜いてしまったら、水中ではBCから空気は出ない。
当たり前だね
だから潜降中に
水中でインフレターホースを持っている意味は無い

なのに
なのに
講習でもかなりしつこく「水面でBCの空気をしっかり抜いたらインフレータは離して、しっかり肺の排気をすることに集中するように」といっても、気がつくと手にはインフレーター(T_T)

潜降ロープを持って潜降する場合も、左手にインフレーター、右手にロープ、耳抜きが必要になると殆どの人が、右手のロープを離して耳貫をする。
おいおい!!ロープから離れていくぞ!!
なんで??

家柄のよいお嬢さんも
家柄が良いとわいえない野郎どもも
みーんな左手にはインフレーター


インフレータには子供のおしゃぶりの様な
または
遠い昔の人間である前の何かが宿っているのか
神が宿っているのか
(そんなアホな)

物と握るというストレスの典型的徴候がある。
ストレスなのだ・・・
インフレーターを持たないと教えることと同時に
ストレスを軽減することを考えてあげれるインストラクターにならないとね

偶にイントラでもインフレーターを握り締めている人を見かける
これはまさしく
三つ子の魂百まで・・・・
それともストレス

どっちにしても
怖いわ~~~

環境教育その5-持続可能な開発

2005-12-26 16:16:47 | eco
できることからはじめる
特別気張ることはない。

「持続可能な開発」
キーワードだ
負荷をかけたら元に戻せるようにする。
負荷をかけ以上に保全にする。

できることは
無駄をしない
企業や政治をしっかり見つめて。
本当に必要な商品を環境負荷を少なくして作る企業を選ぶ。
ダイバーである私は
海につれて潜るだけではなく、楽しく気づきを誘発するための工夫をしながら海を案内する。
自然体験プログラムを開催する。

ダイビングの仕事は
多くの人に気づきを誘発している
気づきから
知識へ
そして
行動へ

少しだけお手伝いできるかもしれない。
ダイビングはいい仕事じゃないか!
(自分を元気付けないと(^_^;))

「持続可能な開発」そのために教育が必要なのだ。
これが
環境教育だろうか??
わかならい
けど
自分の中では少しだけ変わった

おしまい

環境教育その4 感じること気づくこと

2005-12-24 07:27:56 | eco
レイチェルカーソンの「センスオブワンダー」という本の中に
「知ることは感じることの半分も重要ではない。」
という有名なフレーズがある。

環境に対する配慮は
気づきから始まる。
理屈や薀蓄ではないだろう。

気づく、いろんなことを知る、そして行動する。
このプロセスが重要である。

自然体験は体験を通じて
何かを感じることが重要である。
そこから気づきが生まれて、知識へと変わっていく。
そして
各人が各人でできる行動に・・・。

ダイバーで海にタバコの吸殻を捨てる人は少ないだろう。
ダイバーで海が汚れることを歓迎する人はいないだろう。
気づいているのだ、既に!!

文部科学省は
ゆとり教育、生き抜く力をキーワードに
総合学習を始めた。
体験から学ばせようとしている。
すばらしい

でも
上手くいっていない。

親は目の前の些細な学力低下を嘆く、騒ぐ。
一部の先生は何をすればよいのかわからない。
(先生に体験した経験がないので仕方ない。)
少しの学力低下によって、子供たちは貴重な時間をすごしているのに。
点数にならないから気づかないのか?

子供たちは
すばらしい気づきをしているのに
親や大人が気づかないのか???

まだ
日本人は気づきが足りないのか??

環境を破壊してもなりふりかまず作る商品やホテルに

続く

環境教育その3 少しだけなら

2005-12-23 07:15:19 | eco
西表島でホテルが建った
豪華な大きなホテル。

地元の反対があったが
町役場は税収が増えるので大歓迎の姿勢
地元の人は内心、ホテルを歓迎している人も多くいたようだ。
環境が破壊されるのは困るし、その場所は神が舞い降りるところ、
反対したい心理と、ホテルができれば雇用が生まれる。
島を離れていった息子や孫が帰って来れるかも・・・・。
役場だって中央(補助金)に頼らない税収が増えれば、自由に行政運営が行われる。

環境を守るだけでは片付かない問題があるようだ。

他にも環境問題は山ほどある
でも殆どの問題は
環境を破壊し続けているその地域ではない。
地域の人ではない。

問題は何も考えずに、
大量に環境を破壊してまで得られている極楽な生活、大量消費の生活スタイルである。
われわれの・・・・。私の・・・。

でも
日本の1960年の消費水準にまで戻れれば、
地球環境は維持できるそうだ。

1960年は私の生まれた年だ。
テレビも殆どなかった。
車のある家も稀だった。

いまさら
そんな水準に戻れるだろうか?

いや
今の技術をもってすれば、その時代の地球への負荷のレベルに戻せるそうだ。

消費する我々が
もう少し気づいたら
感じたら

もし
多少高くても、伐採したマングローブを元に戻して海老を養殖している企業の商品なら買うだろうか。今の私は買うだろう。
リサイクルや環境保全に勤める企業の商品を選ぶだろう。
商品の選択基準に価格だけではない判断基準を多くの人が持ったら
環境を無視した土建行政を進める政治家に投票しなかったら?
生活の1~2割だけ二酸化炭素の消費を減らす生活は大変だろうか?
それを多くの人ができたら
何かが変わるだろうか?

チョッとバスを使う。
チョッとだけ電気を消す。
チョッとだけゴミが出る包装を控える。
チョッとだけ
できそうである。
少なくても自分だけでも、おおきな負荷なしに・・・・。

自分だけでもチョッと変わろうかな~

続く

環境教育その2 地域問題

2005-12-22 09:12:00 | eco
子供の頃から
海老は大好きである。
海老は高級であった。
いつも最後に食べていた(^_^;)

何時の間にやら
海老は大きくて、おいしくて安くなった。
インドネシア産と書かれた大きな安いエビ
日本人が東南アジアで生産されている海老の最大の消費者であるらしい。

この海老どうやって作られている?
安い人件費で
海辺のマングローブを海老畑にかえて養殖する。
海老に病気が出たら、海老畑を放置して
隣のマングローブを新たに切り開き海老畑を作れば良い。
安い海老を大量に日本の消費者に届けるために・・・・
マングローブを再整備していたら、海老の価格が高くなり競争に敗れてしまう。

こんなサイクルが現地の人には
貴重な収入源となっている。
う~~ん

でも途上国(あまり好きな言葉でないが)では。
そんな恩恵をたくさん受けて生活が支えられている
いまさら辞めたら、彼らの生活だって貧困に戻ってしまう。

環境問題
地域の実生活とも結びついているぞ!
根も深そうだ


続く


環境教育その1-怪しいぞ

2005-12-21 06:44:42 | eco
環境を教育??
環境を守ることを学ぶこと?
環境を使った教育ビジネス?

怪しい?怪しいぞ!!

「環境教育」という言葉はこんなイメージで入ってきた。
(もちろん間違っていたが・・・。)

水底の砂をまきかげて泳ぐダイバー、サンゴやソフトコラールを蹴って泳ぐダイバー、ダイバーがたくさん集まれば環境が破壊される。
海辺で合成外面活性剤の入ったシャンプー、大型ホテルでの快適な生活、大量のゴミを生む。
そんなダイバーが環境保護??それは白々しい。
大げさに環境保全を騒ぐのも白々しい。

一人が頑張っても何にも変わらない
そのうち
人間がいなくなれば元に戻るさ・・・。

海の中のゴミを魚たちや生物は直ちに適応して住処に変えていく。
捨てられた有機物は、甲殻類がまず食べて、微細な生物がさらに物理的に分解し、ナマコなどが食べて糞をして砂に戻し、海中のバクテリアが全て何もなかったように片付けてしまう。
すばらしい

環境教育
怪しい、
環境保護
白々しい

そう思っていた。
ある人たちと会うまでは
賀茂村で海辺の環境教育フォーラムを知る前は

つづく