金持ち日記

金持ちなるまで続く男の日記

温故知新

2008年04月17日 11時06分15秒 | Weblog
 金持ちは大人の見識を持たねばならない。

 阿川弘之氏の『大人の見識』を読んだ。おもしろかったのは「温故知新」という言葉についてであった。

 温故知新とは「故(ふる)キヲ温(たず)ネテ新(あたら)シキヲ知(し)ル」という孔子の言葉である。なぜ孔子は「尋ねる=タズネル」ではなく「温=タズネル」にしたのだろうか?

 阿川氏は他の学者の解釈を引用しながら以下のような説明をしている。

 孔子が言いたかったのは、ただ尋ねるのではなく「アタタメタズネル」ということだ。「温とは、肉をとろ火でたきつめて、スープをつくること。歴史に習熟し、そこから煮つめたスープのような知恵を獲得する。その知恵で以って新シキヲ知ル」

 知識そのものに価値はない。その蓄えた知識(材料)を温め、知恵(スープ)にしていかなければならないのである。孔子はそう言いたかったのだろう。

 先日高校時代の友人と飲みに行った。彼はゲームや漫画に熱中する生活を送ってきたらしいが、そんな生活をすこし後悔しているように感じ取れた。確かに漫画の主人公の名前やゲームのストーリなんて無駄な知識かもしれない。ただ、そんな無駄だと思われている知識から、彼がどんなスープを作り出すのか正直楽しみである。ハチャメチャな彼なら、何かやってくれるのではと陰ながら期待している。