河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑92 / 一本一円

2023年09月12日 | 菜園日誌

9月3日に植えた玉ネギの芽が出そろった。
「たま一郎」という超極早生の品種。
3月の下旬頃から収穫できるが、中旬から葉玉ネギとして採っている。
超極早生玉ネギは貯蔵期間が短い。
よく乾かしても一ヶ月ほどなので、基本的に食べる分だけを引いて帰る。
乾燥させていない超極早生の生玉ネギは、一週間ほどしか日持ちしない。
収穫してすぐが「新タマネギ」で、皮が薄く、実の水分が多くて柔らかい。
だから、4月いっぱいは、毎日、新タマネギを味わう。

今日は、早生玉ネギの種蒔き。
「貝塚黄玉ネギ」という品種でスーパーにはあまり出回らない。
扁平で円盤型なので選別機を通らないために大量生産できないからだ。
ところが、味がよいので料亭でよく使われる高級品種。
特にこの「貝塚黄」は早生ではあるが9月頃まで貯蔵がきく。
苗箱に1㎝ごとに軽く溝を作って、1㎝おきに種を置いていく。
2㎝四方に種一つの計算になる。
玉ネギの種1mlで120本。袋には2m入っているから240本。
実際は貧弱なのもあるので200本の苗がとれればとれれば大成功。
苗を買えば一本7円するから、一袋190円で200本とれれば、これだけで大儲け。
ダイソーの50円袋なら1mlの種が入っているから100本の苗がとれる。

さて、土の上に種を置いて、どのくらい土をかければよいか?
ネットで調べると、コピペしたのかどこもかしこも「薄く土をかける」とある。
ネギ科植物の発芽は、種から根が出て、細長い葉の真ん中を地上に持ち上げ、先っぽを土の中に残した逆U字で発芽する。
十年ほど前に初めて苗を作った時、種が隠れる程度に薄く覆土した。
三、四日すると白い逆U字で発芽した。
たまたま通りがかったベテラン百姓がそれを見て、
「おまえ、どのくらい土をかけたんや? 土を手で押さえたか?」
つまり、覆土が浅かったうえ、種が土中に定着していなかったために、根が盛り上がっていたのだ。
「今あったら間に合うさかいに、白い根が隠れるくらいに土をふりかけとけ!」
その忠告で事なきを得た。
それからは3ミリ程度の土をかけて板で押さえている。

ネットでは「根の先端の丸くなっている部分の直径が鉛筆(8ミリ)くらいで、 長さが15~20㎝くらい」が理想の苗とある。
しかし、そんな立派な苗でなくてもいい。
立派な苗が出来たと喜んで定植したら、冬の間に茎が1㎝以上に育って、ほとんどトウ立ち(花芽が出る)したことがある。
育苗50日くらいで、直径5mmで長さ15㎝あれば春先には大きくなるし、トウ立ちの心配はない。
玉ネギの自家育苗はさほど難しくはない。
野菜は一から育てるのが一番!
特に玉ネギの苗は自家育苗が一ばんのおすすめ。
なんといっても、苗一本が一円以下なのだから!


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