Cool Flame Blog

小物から大きなものまで。独自の視点で「より良いもの」を幅広く。タブレットPCから始まって拡張しました。

キッチンが不便

2011-09-02 22:24:35 | Construction

キッチンにこだわる人って結構いるんですよね。でも日本のキッチンって、すごく狭い。外国のキッチンと比べてみるとその差がよく分かるのではないでしょうか。家の大きさの問題もありますが、人間にとって「食」というのは絶対的に重要なことなのに、それを生み出すキッチンというのが快適でないという発想が、よく分からない。個人的には、調理場というのは広くないといけない。快適でないといけない。ダイニングと一緒にしても悪くはないんですが、「キッチン」と呼べる領域は凄く広くないといけないんです。

キッチンが広ければ、そこでコミュニケーションが生まれます。いざという時にキッチンで会話だってできます。子供が親に相談したいことがあるとき、子供に料理を教えるときなども、キッチンが広ければ快適です。ダイニングと一緒だと、広くてもプライバシーがなくなるので、それも難しくなりますよね。だから本来、キッチンというのは、コミュニケーションの場所でありながらも、ダイニングとは分けて考えてもいいと思うのです。リビングとひと続きにしてもよいのですが、距離は離すといいですよね。

キッチンにスペースを取ってしまうと子供部屋や寝室が狭くなる、と考えますが、子供が子供部屋に閉じこもるのは親としては避けたいのでは?寝室は寝るときに使うことがほとんどでは?一日の多くを活動的に過ごすわけではない空間ばかり広くして、「食」を生み出す台所が狭くて居心地が悪いとすれば、その家は決して住みやすいとは言えません。

でも日本の台所って、狭いですよね~。人と人とがすれ違うことすらできないようなことも。カウンターキッチンにする家も多いのですが、カウンターはシンクだけあればよくて、調理は後ろを向いててもOKですよね。水仕事をしながらダイニングの家族を見たいのは分かりますが、料理そのものは料理に専念したほうがいいわけですからね。そういうバランスを考えて、キッチンスペースを居心地のよい「ひと部屋」と考えて計画している人が少ない。そういう住宅メーカーもない。工務店もない。

海外住宅の多くは、独立したキッチンでも6畳分くらいのスペースがあります。真ん中に調理テーブルがあって、家族がそのテーブルを囲んでしゃべりながら調理しているシーンとか、観たことありませんか?そもそも家の台所にはたくさんのものを保管するわけですし、食料品が傷まないように空調もしなければなりません。だったらそのスペースを人間にとって快適にしておけばいいじゃないですか。

狭くて汚い台所だから、他人を通すことができないんです。広くてきれいでオシャレなキッチンを作りましょうよ。そうしたら、家族の皆も台所に集まってきますから。




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2 コメント

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男尊女卑 (通りすがり)
2011-09-03 00:46:41
文化的背景もあるみたいっすよぉ
女は個室で1人寂しく作業を強いられる

日本のキッチンて
空調もついてないですからね

冬、冷たい床の上に立っての水仕事
夏、狭く空調のない空間での火仕事

妻や母の仕事場にエアコンをつけるという発想は、現代のリフォーム工事時でさえあまり気付いてくれない男どもって話は、現場では話題になりまつね

くそ暑い季節に、つまみのイカが焼いて欲しかったら、せめて冷たいビールを差し出してお願いして欲しいものです。。
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すばらしい (管理人)
2011-09-03 01:26:58
そういう洞察というか、文化や歴史の背景を考えてみると、なるほど納得、ということがありますよね。

結局、住まいというのは文化の映し鏡。家族や人間関係の縮図。人が何を大切にしているかを明らかにする器なのだと思います。

どの国の考え方がベストなのか、という議論は堂々巡りだと思いますが、人間が必要としている基本的なことを考えていけば、そんな文化の中にも共通のルールというのが見えてくるのだと思います。

日本の住宅は、そういう視点で見るととても遅れているのではないか、と思うことがあります。
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