本日は小泉構造改革と靖国参拝の合わせ技によって、
アイデンティティの付け替えが起こったというテーマでブログコラムを綴ってみよう。
■小泉構造改革
00年代前半に小泉政権下でビッシビッシと行われたのが、公共事業の削減に次ぐ削減や派遣社員の解禁など「資本有利な枠組みへの構造改革」だ。
これにより富の格差は拡大し、一億中流社会が瞬く間に瓦解した。
中間層から多くの人が没落し、「中間層」という . . . 本文を読む
2014年ごろに何かと耳目を騒がせた「ホワイトカラーエグゼンプション」というバズワードがあった。
エグゼンプションとは適用除外の意味であり、何を適用除外にするかといえば残業手当ての適用除外である。
この「残業手当」という概念と「その適用除外制度(エグゼンプション)」はもともと雇用対策のために考案され施行された政策だった。
このことを今日は解説してみたい。
■残業手当法制@アメリカは失業率改 . . . 本文を読む
日本ではさまざまな場所に「〇〇ご遠慮ください」の張り紙や立札がありますよね。
この遠回しな言い回しこそ日本のお家芸であり、日本人の気質をうまく利用した人心把握術です。
■〇〇禁止は上から目線
何かを禁止したいとき、
海外ではおしなべて「〇〇禁止」と単刀直入に表現します。
そしてその結果はあまり芳しくありません。
喫煙禁止の場所でも紫煙はプカプカと立ち昇りますし、立ちション禁止の場所でもアン . . . 本文を読む
今世紀初めに名誉棄損をめぐる民事裁判の賠償金額が大きく跳ね上がった。
それまでは「大抵が50万円以下、最高でも200万円」という相場があったが、
2000年ごろから、大台1000万円を超える賠償請求判決が頻発するようになった。
例えば当時読売ジャイアンツに在籍していた清原選手が週刊誌に対して名誉を棄損されたとして起こした裁判では、
ピタリ1000万円の損害賠償請求が課せられた。
これを呼び水にメ . . . 本文を読む
バチカン市国とはローマ教皇を国家元首とする世界最小面積の国家だ。
このバチカンは世界で15億人にものぼるカトリック教徒の総本山として君臨している。
世界には1万を超えるカトリック教会が点在しているが、
その司教の叙任権を掌握しているのがバチカンでありローマ教皇だ。
カトリック教会は布教を表向きのレゾンデートルとしているが、それ以上に『情報収集基地』として機能している。
キリスト教離れが進む . . . 本文を読む
イスラエルの諜報機関では、
「十人目の男」という危機管理システムが用いられているという。
「十人目の男」とは何か説明しよう。
情報分析の際に、
分析員たちの9人目までが同じ解釈を披露した場合には、
10人目は何が何でも前者たちとは異なる解釈をひねり出さなければならない、
という取り決めだ。
何故、このような取り決めがあるかといえば、
選りすぐりのエリートが揃いも揃って似たような解釈を述べ . . . 本文を読む
江戸時代は「鎖国」が行われていた。
一般的に、
鎖国というのは、海外との貿易を禁止していたことだと捉えられる。
だが、江戸時代にも舶来品や唐物は細々とではあるが日本国内に入ってきていた。
貿易は江戸幕府管理下で行われており、完全に中止されていたということではないのだ。
つまり、モノのやりとりである貿易を禁止する行為 = 鎖国ではない。
では一体鎖国とは何だったのか?
結論から書けば、 . . . 本文を読む
ノルウェー、フィンランド、日本、
これが現代先進国の森林大国だ。
森林大国では、おおよそ国土の7割近くが森林で覆われている。
先進国の多くでは、森林率が3割近辺でも御の字なのを鑑みると、
世界的に環境問題が取り沙汰されて久しい中にあって、
日本には森林資源がまだまだ温存されているといえるだろう。
そしてノルウェーは、
日本の回転寿司でもお馴染みとなったノルウェー産サーモンなど漁業が盛んな国で . . . 本文を読む
ウィキリークスとは、
アメリカ大使館やアメリカの諜報機関であるCIA関係者から吐露された情報を、
インターネット上で公開するという、いわばアメリカ機密情報暴露サイトである。
これが本格的に活動を始めたのが2008年だ。
今日は、
この「アメリカ機密情報暴露」と「アラブの春」の関連性を述べてみたい。
■アメリカの諜報戦略
アメリカは、
世界中に影響力を有しておくため、
CIAをはじめとする諜報機 . . . 本文を読む
歴史を紐解けば、
人類は、
「不自由な安定」か「不安定な自由」の間で試行錯誤を繰り返していることが解る。
現代において、
その対立の縮図となっているのは「アラブ」世界である。
・サウジ、バーレーン、カタール 不自由な社会だが人々の暮らしはある程度において安定している
・イエメン、ソマリア、シリア 不安定な社会だが人々の暮らしには自由がある
・エジプト . . . 本文を読む