1970年代、オイルショックの余波により、
アメリカは高インフレと高失業率の二重苦に苛まれていた。
1981年、アメリカ大統領に就任したレーガンは、
「強いアメリカ、強いドル」
を看板に掲げて高インフレと高失業率を克服しようと試みた。
いわゆるレーガノミクスである。
■レーガノミクスの眼目
軍事費拡大
+ = 財政収支悪化 → 米国債発行量倍増 → 国債価格下落 金利上昇→ドル買 . . . 本文を読む
ラプラスの魔女 東野圭吾著
角川書店 2015年05月15日 初版第一刷発行
452頁 単行本ソフトカバー 1680円(税抜)
表帯 彼女は計算して奇跡を起こす。作家デビュー30周年記念作品
東野圭吾が小説の常識をくつがえして挑んだ、空想科学ミステリ
裏帯 これまでの私の小説をぶっ壊してみたかった。
そしたらこんな作品ができました。 ―――東野圭吾
. . . 本文を読む
イスラエルの諜報機関では、
「十人目の男」という危機管理システムが用いられているという。
「十人目の男」とは何か説明しよう。
情報分析の際に、
分析員たちの9人目までが同じ解釈を披露した場合には、
10人目は何が何でも前者たちとは異なる解釈をひねり出さなければならない、
という取り決めだ。
何故、このような取り決めがあるかといえば、
選りすぐりのエリートが揃いも揃って似たような解釈を述べ . . . 本文を読む
× 古来より日本では自然災害が頻発したため自然に対する畏怖や敬慕の念が強い。
〇 古来、日本では自然信仰色が強いのには所以がある。
筆者はこれまで「古来より」という表現を何の気なしに多用してきたが、
どうやら誤用であるようだ。
「古来より」を「古代より(現在までにわたって)」という意味で漫然と使用してきたのだ。
だが、それとなく辞書を引けば、
「古来」だけで「古くから今まで」という意味がある . . . 本文を読む
「明日、君がいない」は2006年にオーストラリアで制作された映画だ。
■粗筋
舞台はオーストラリアの高校。
放課後の廊下に佇んでいた1人の女子生徒が、通りかかった部屋の中の異変を嗅ぎつけドアを乱打する。
何事かと血相を変えて駆けつけた教師は、用務室から鍵を取ってこいと叫ぶ。
だが、時すでに遅し。
施錠されたドアの下から、とめどなく血が流れ出してきたのだ。
誰かが自殺したことを示唆する導入部か . . . 本文を読む
江戸時代は「鎖国」が行われていた。
一般的に、
鎖国というのは、海外との貿易を禁止していたことだと捉えられる。
だが、江戸時代にも舶来品や唐物は細々とではあるが日本国内に入ってきていた。
貿易は江戸幕府管理下で行われており、完全に中止されていたということではないのだ。
つまり、モノのやりとりである貿易を禁止する行為 = 鎖国ではない。
では一体鎖国とは何だったのか?
結論から書けば、 . . . 本文を読む
出演 福本清三(香美山清一役) 山本千尋(伊賀さつき役) 松方弘樹(尾上清十郎役)
■粗筋■
紋切型時代劇の正念場、
悪代官に金で雇われ、千両役者の前にシニカルな笑みで立ち塞がる素浪人。
紙一重で斬って躱しての華麗な大立ち回りを演じるが、
正義の力の前に、最後はド派手に斬られて果てる「斬られ役」。
香美山はそんな斬られ役稼業を生業として50年のベテラン俳優。
京都の太秦撮影所で老体に . . . 本文を読む
青天の霹靂
2014年作品
出演 大泉洋 柴咲コウ 劇団ひとり
■起
手品とは手が一つで口が三つと書く。
40の声を聞いた手品師・轟春夫(大泉洋)は、
腕はそれなりにたつのだが、口下手が災いして泣かず飛ばずであった。
春夫は手品バーに勤めて露命を繋ぐ詰まらない日々をただただ生きる。
「なんで俺は生まれてきたんだよ」
ラブホテルのしがない清掃員で女癖が悪かった父、
春夫が物心つ . . . 本文を読む