コラボの広場

ワークススタジオに参加している建築作家、林産地、工房の仲間が集う場ができました。幅広い人たちの個性を感じてください。

暑さを建築でしのぐ工夫を教えて下さい(緒方氏)

2006年08月23日 | 建築作家
建築作家の緒方氏に”暑さを建築でしのぐ工夫を教えて下さい”という質問をしてみました。後半には、緒方氏からの”今月の写真”も掲載しました。

空気が流れるようにしています。

伝統的な京都の町屋では、
日の当る中庭と日陰の中庭の二つがあり
打ち水をして温度差をつくり出し家の中を
自然に風が通り抜けるような工夫がされています。

空気にも重さがあり、冷たい空気は下へ暖かい空気は上へ移動し
空気の温度を均一な状態にバランスをとろうとする動きから
空気が流れ、風を感じます。

住まいの中で東西南北、1階・2階、床・天井とでは同じ家の中でも
空気の温度は均一では無く、その不均質さを利用した方法を考えたり
建物が呼吸するための生きた窓を設けて通風を取り
空気が流れるように計画すると
暑さだけでなく寒さもしのぎやすい住まいになっていきます。

また空気の流れは建物の内部だけでなく屋根や外壁にも通気層を設けて
暑さを和らげたり、結露を防止するように考えています。

暑い夏をさわやかに、涼しく感じて過ごしたいと
考えた先人の知恵には、すだれ・打ち水・うちわ・風鈴・金魚など
今では懐かしさを感じる日本情緒が漂います。
余裕から感じられる生活の知恵も忘れないようにしたいものです。
(WORKS STUDIO ”コラボの広場”)

~今月の写真~

「夏休み 気持ちだけでも 海外へ」