=====================================◆現在、学級で浸透しつつあること。
それは、「チョボラ」です。
「チョボラ」とは、「ちょっとしたボランティア」の略語です。
ちょっと前に(2週間ほど前でしょうか。)道徳の授業で「世のため・人のため」という勉強をしました。
昨日、その第2弾の授業をしました。
昨日一日だけで、学校の中で「チョボラ」を行っている子たちがたっくさんいました。
その「世のため・人のため」授業記録2時間分を連載します。
◆ここから授業記録です。<1時間目>
いきなり、
先:あなたは何ですか?
と聞きました。
「人間」という反応が返ってきました。
先:この中で自分は人間じゃない、という人はいますか?
と尋ねると、ニコニコしながら誰も挙手しません。
先:今、何をしていますか?
子:息・勉強・座っている
先:そうやって、生きていますね。
では、どこにいますか?
子:教室・学校・地球
先:すごいね。地球。大きくでたな。
地球に生きている人間。地球上には、人間以外にも生きている生き物がいますね。
一つでも思い浮かんだ人は立ちます。
ここでいろいろな生き物(動物・昆虫・植物)が出てきました。
どんどん黒板に書いていきました。
◆ここで次のように問いました。
先:今、発表で出てきた「生き物」にはできないけれど、「人間」だけにはできることがあります。
それは何でしょうか?ノートに書きなさい。
3分ほど時間をとって書かせました。
・字が書ける ・何かをつくる
・話ができる ・火をつける
・絵を描く ・手伝う
・考える力がある。 ・笑える
・電車にのれる ・飛行機にのれる
・泣く・・・等が出てきました。
先:なるほど。いっぱいできることありますね。
でも、他にもあるよ。出てこないかなぁ。
と挑発すると、
・「頭をなでる」が出てきました。
私は、すかさず、「かすった!!」と反応しました。
子:人に優しくできる
先:そう、それってつまりどういうこと?
とさらに聞くと、
子:思いやり
と返ってきました。
先:そうだね。人間だけです。思いやりを表現できるのは。
次のように黒板に書きました。
直接自分の得にならないことを行うことができる
◆ 考えてみれば、「思いやり」の行為というのは、自分自身のためにやっていることではありませんね。
先:これは、人間だけができることです。
動物の世界は、○肉○食です。○に入る言葉が分かる人?
と聞くと、ザッと手が挙がりました。
子:弱肉強食です。
先:その通り。野生動物などはそうですね。
先:では、おぎゃーと産まれてから今までの間に、「世のため・人のために」なる事を一つでもしたことのある人?
と聞きました。
数名が手を挙げました。
どんなことをしたかを言ってもらいました。
子:・隣の人に鉛筆を貸してあげた。
・落ちていた帽子を拾ってあげた。
・募金をした。
・教科書を見せてあげた。
先:えらいですね。そうした行為は「世のため・人のために」なる行いです。
と黒板に「世のため・人のため」と板書しました。
◆先:どんなに小さいことでもいい。一つでも「世のため・人のために」なることをやったことのある人?
今度は、みんなの手が挙がりました。
先:では、この紙に書いてみましょう。
と、事前に用意しておいた“「世のため・人のために」カード“を配り、書かせました。
◆教室後ろに掲示しています。
次のようなシステムにしました。
① よい行いをしたら、「世のため・人のため」カードに日付・場所・行いの3つを書く。
② 書いたカードは、後ろに用意してある箱に入れる。
③ 私が箱を毎日点検、短くコメントを書き、本人に返す。
④ のりで台紙に貼り付ける。
先:やる気のある人はこれからも、どんどん「世のため・人のために」なる行いをやっていって下さい。そして、このカードに書いて箱に入れて下さい。
◆このような感じで1時間が終わりました。その日の昼休みから、「ちょっとしたボランティア」が始まったのです。