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韓国の女性国会議員増加について

2008-01-30 11:40:52 | 会員からのメッセージ
WINWINでは会員の皆さんを対象に、身近な問題、または研究テーマついて発表する場を設けました。とくに登録システムはありませんが、さっそく「市民記者」として今後も積極的な活動してもらいたいと思っております。「会員からのメッセージ」第5回は、慶應義塾大学法学部非常勤講師の原 麻里子さんです。

テーマ「韓国の女性国会議員増加に見るジェンダー・ポリティックス」
 女性政策の推進には女性の連帯や女性の官界への進出のみならず、女性が政界に多く進出する必要があるが、どの国にも女性の政治的過少代表(女性議員の議会における割合が有権者の女性の割合を大幅に下回っている状態)の問題がある。
 韓国ではその問題解決のため、国会議員比例代表候補、広域議会比例代表候補と地域区選出候補に女性を一定数割り当てる「クオーター制」が導入され、2004年の総選挙後、女性国会議員比率は改選前の5.9%から改正後は13.4%と二倍以上に高まった。しかし、列国議会同盟(IPU)の世界女性国会議員比率ランキング(07年10月31日現在)によると、下院(両院性の第一院もしくは一院制)の調査対象国185カ国の平均17.5%より低く、81位。(韓国は一院制。日本の衆議院は9・4%で99位。)さらに、女性の議員増加の方策が議論されている。

 韓国では利益と価値が社会経済的階層によって「分散された利益」を持つ女性たちもジェンダーを軸に団結して組織化し、女性に対する差別や不利益を取り去り、真に男女平等な社会の構築を目指している。
 民主化運動で女性活動家が積極的に参加し市民団体と連携して活動したことも、女性政策の推進に有効に働いている。韓国の女性団体は「女性市民一人一人が議員になることを含めて、何が出来るのか」と自問し、それに一般の女性たちを巻き込むように運動している。女性が法律や政治を変え、男女の力関係に「政治」からの介入を始め、女性の政治的過少代表の問題を解消しようとしている。
 女性運動・女性団体が労働団体や経営者団体などその他多くの利益集団に比べ影響力が小さいことは日本に特殊なことではない。しかし、日本では女性は分散されたままであり、政治家も女性票を気にしなくてもよく、女性運動の政策に対する影響力は極めて小さい。
 
 日本は先進「民主主義」国とされ、女性も広範な権利と自由が保障され、普通選挙も実施されている。しかし、国民人口の半分以上を占める女性は国政などの場で意思決定に十分参加しているとはいえない。国政の場における女性の過少代表の問題を解決し、自分たちの代表である女性議員数を増やすことは、真の意味での民主主義を達成するために重要な課題である。

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