女性大統領を生んだブラジルの国力

10月31日に行われたブラジル大統領選では、現職のルラ大統領から後継指名された与党労働党のジルマ・ルセフ元官房長官（６２）が勝利しました。来年１月１日に就任し、任期は４年、ブラジル初の女性大統領です。

ブラジルは通貨危機（レアル急落）や慢性的な対外債務の増大などに悩まされてきました。しかし、2003年以降、商品価格の上昇によってブラジルの主要輸出品である鉄鉱石や鉄鋼、農作物の価格が上昇すると国際収支が急激に改善。ルラ政権が前政権が成功しなかった税制改革と年金改革に早期に成功し強いリーダーシップで国を牽引したことから国力が増大し、国民一人あたりのＧＤＰを見ても２００２年の１兆３７６０億ドル（第10位）から、２００７年は１兆５７４０億円（第８位）と確実に成長しています。

２０１６年夏季オリンピックは南米初、リオ・デ・ジャネイロに決まりました。サッカー・Ｗ杯とのダブル開催国は史上初でもあり、開催にあたって３２兆円ものインフラ投資を発表しています。世界の投資家の注目が集まっており、ブラジル経済は今後、大きな盛り上がりを迎えると言えそうです。(文責・ＷＩＮＷＩＮ事務局)