with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第42話《グラスゴーからエジンバラへ!》

2023年03月31日 | 2011年リヴァプール・エディンバラ

 

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駅員さんが電光掲示板を指して説明してくれてます。

「これなら私も分かる

電光掲示板には13番のプラットホームに「エジンバラ」と書かれています。

サラリーマン風な優しい男性に丁寧にお礼。

「サンキュー」だけじゃ足りない

「ソーマッチ」とかまで付けて言ってみます

彼は最初からずっと穏やかな笑顔です。

「ノープロブレム

「わあ」もうその優しさに感激

 

13番のプラットホームでエジンバラ行き列車を待って無事乗車です。

こんどは行先を何度もチェック。

「かなりのローカル線だ

「草原や森しか見えないよ

そしてその景色を眺めながら色々なことが頭の中を過ぎります。

「どうしてグラスゴーに着いたの

「確かにウィガンでヴァージントレインに乗車したよ。」

「5番線だったし、9時38分発だったよ。」

「ネットで調べた通りヴァージントレインが5番ホームに来たよね

チケットを何度も見直してみます。「出発時間も正しいよね

「ブツブツブツ・・・

自問自答の繰返し 

「全く理由が分からない

「乗務員さんの検札だ」「次は私の順番

堂々と「リヴァプール→エジンバラ」のチケットを手渡します。

すると乗務員のおじさんは何か私に言っています。

 

「何

「エジンバラに行きたい。」

エジンバラ行きのチケットを持っているから主張してみます。

でも納得してないみたいな乗務員さん。

「エジンバラに行きたい

こんどはチケットを指してまた言ってみます。

乗務員さんは英語が通じないと理解したらしい。

「君はノーチケット

流石に私にも分かる英語で怒り始めました

「もう何が悪いのか分からない

「どうして私は乗務員さんに叱られているの

乗務員さんは通じないと分かって乗務員室に戻っちゃいました。

「どうして」「エジンバラ行きのチケットを持っているんだよ。」

「ノーチケットってどういうこと

スコットランドの景色も楽しめないまま必死で考え続けます。

「思いつきました

「確か乗車券を検索したのはナショナルレイル。」

「観光用にスコットランドの鉄道を検索したのはスコットレイル。」

「ひょっとして別会社」「乗車券は別

 

だんだん冷静になってくると「ノーチケット」の意味を思いついてきました

「確かに一度グラスゴーに到着したし。」

「グラスゴーとエジンバラ間のチケットを買ってないよなあ。」

「エジンバラに到着したら鉄道警察とかに逮捕されたらどうしよう

「グラスゴーとエジンバラ間の料金位払おうよ。」

「捕まるのやだよ

心の会話は不安でいっぱいになってきました。

次の駅で誰かが乗車してきたら乗務員さんは検札に来るはずです。

そうしたら運賃を払おう

「エジンバラまでいくら」と聞けばいいんだ。

「よし そうしよう」「捕まるよりいいよ

 

乗務員さんが検札に来ました。

「戻る時に呼び止めなきゃ。」

「エジンバラまでいくらですか

緊張ぎみに呼び止めると乗務員さんはこんどは穏やかに

「いいよ

「えっ

運賃を取らずに戻ってしまいました。

 

 

 

 

続く

 


第41話《エジンバラ行きに乗車したはずなのに!?》

2023年03月31日 | 2011年リヴァプール・エディンバラ

 

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ホームに降りて見回します。

「駅の周りにも何もない

ウィガンのスタジアムはこの駅からは少し離れているみたいです。

辺りを見回しても自然が一杯な駅だけど、たくさんの人々がホームで列車を待っています。

「これから乗るのはロンドンのユーストン駅発の列車

「降りたホームで8分待ち。」

「これはスーツケースを持っていても余裕だよ

暫くすると見慣れたデザインの赤い列車が入って来ました」「ヴァージントレインだ

ホームのたくさんのお客さんが一斉に乗車を始めます。

 

「まずチケットの指定席の番号の車両を探そう。」

「D、D、D・・・」Dの車両を見つけて乗車。

次々乗り込んで来るお客さんが後ろに並んでいます。

「スーツケースを棚に収めてる余裕がないよー

狭い通路なので後ろの乗客の方に私を追い越して頂きます。

「スーツケースの場所は空いてるかな

「上の段しか空いてない」「仕方ない 何とか乗せなきゃ

そしてチケットに書かれているシートに着席。

「これから3時間位の鉄道の旅だね

「湖水地方の景色なんかを楽しめたら嬉しいなあ」

ひたすらイングランドの田舎の風景を眺めています。

「もうすぐ到着時間」「車窓も少し街の風景に変わって来たよ

「スピードも落ちて来ました。」「いよいよエジンバラ~

ここでも周りに座っている方にチケットを見せて確認してみます。

「終着駅だから確認の必要はないんだけどね。」

「が~ん

「なぜ

「後ろの席の男性は頷いてくれない・・・」

「困ったような顔をしているよ

そうしているうちに乗客の方は皆、降りる準備を始めました。

「終点ではあるみたい

スーツケースを急いで下そうとしたら近くの男の子達が手伝ってくれました。

「サンキュー」ついでに聞いてみます。

「エジンバラ」やっぱり首を横に振っています。

そしてみんな降車

「どうしよう

どうして皆さんが首を横に振るのか理由が分からないまま、出口に立ってプラットホームを見ます

「ガーン ここはグラスゴー

「なぜ なぜよ~

 

「さあ、どうしよう・・・」

「何も浮かんでこない

咄嗟にプラットホームを歩いているサラリーマン風の男性に声をかけてみます。

「エクスキューズミー」

そしてエジンバラ行きのチケットを見せて「この電車、エジンバラ行くの

わずかな望みをかけて今乗車している列車がエジンバラへ行くか尋ねてみます。

「ロンドンに戻ると思うよ。」

彼はそう言っているように聞こえます。

そしてついて来るように促してくれてるみたい。

「頼みの綱だ 降りよう。」

一緒にホームを歩くと彼は駅員を呼び止めてくれます。

そして私の代わりにエジンバラ行きを聞いてくれたみたい。

 

 

 

 

続く

 


第40話《鉄道を乗り継いでエジンバラへ》

2023年03月31日 | 2011年リヴァプール・エディンバラ

 

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今日は鉄道でエジンバラに向かう日ですよ

スコットランドへの旅です。

「もちろんスコットランドは初めて

「乗り継いで目的地に行く鉄道の旅も初めてですよ

「だからちょっと不安

旅の計画はナショナルレイルのホームページを利用。

検索で見つけた運行情報は

「ウィガンで一回乗り継いで昼頃にエジンバラ到着」「乗り継ぎの時間は8分」

「プラットホームはリヴァプールから到着列車と同じ5番線」「何だか簡単そう

「これなら私にも出来る」「この列車に決定

 

第14話でお伝えしたとおり、乗車チケットをスカウスハウスさんにお願い。

現地で購入してくださいました

ライムストリート駅で電光掲示板を確認します。

「ありましたー

「私が乗車する8時57分発はブラックプール行きなんだあ。」

プレミアリーグのチーム名にあったから聞いたことある地名ですね。

途中の停車駅には「ウィガンノースウエスタン」と書かれているよ。

「乗り継ぎ駅ってこれだ

「1番ホームで乗車だね。」

 

ロンドンに行くためのヴァージントレインとは逆側のプラットホームです。

1番のプラットホーム側はカフェやスーパーの後ろだから通路から見えていない。

「初めて中の様子を見るんだよね

「確かスカウスハウスさんはかなりのローカル線と言っていたなあ」

「ウィークディの朝だから通勤の人で混んでいるかも。」

「列車がホームに入って来た

ライムストリート駅は始発だから折り返します。

「なんと2両しかないよ。」

乗客の方がみんな降りてから乗り込みます。

「もう通勤時間は過ぎたの」「とても空いている。」

お掃除のおじさんのごみ回収後、折り返し方角に走り出しました。

 

「外の風景はかなり田舎だなあ」

「小さな駅に到着。」「周りには殆ど何もないよ。」

「それに降りる人も殆どいない。」

「乗車してくる人もちらほら

「私、降りる駅分かるかなあ

ちょっと不安になってきました。

「確か30分位で乗り継ぎ駅に到着だよね。」

30分位すると乗客の方が降りる準備を始めたよ

「きっとウィガンだ

私も降りる準備をして出口に立っている方にチケットを見て頂きます。

「チケットには乗り継ぎ駅が書かれているからね。」

チケットを見て頷いてくれました。

「よし、ここでいいんだ

 

 

 

 

続く

 


第39話《シティセンターでイタリアンランチ》

2023年03月30日 | 2011年リヴァプール・エディンバラ

 

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選手には会えなかったけれど色々な会話で盛り上がりました

お別れが惜しくて、えりさんのお薦めレストランでランチにすることにします。

「現地の方がお薦めのレストランでの食事

「これはいつもすごく楽しみ

「メニューを選んで頂くのって楽チンだよね。」

「昨日もそうでした

 

シティセンターに戻って駅の近くのレストランへ

「何だか工事中ですよ。」

「リフォームなのかなあ・・・」

「営業してなくて残念

そのため、駅から少し離れた別のイタリアンのお店に向かいます。

えりさんのお話だととても有名なオーナーらしい。

オーガニックな食材でオリジナルなイタリアンを食べさせてくれるらしいです。

しかも彼の料理本はベストセラーになっている程の人気

「新宿にもお店があるの

「これは益々楽しみ

ちょっと通りを歩くとおしゃれなお店を発見

店名は「Jamie Oliver」

「えっ ジェイミー キャラガーのお店と間違えられそう。」

 

とても暖かい日だったので当然ビール

えりさんがたくさんあるメニューから面白そうなものを選んでくれます。

「くるみと洋ナシのサラダ」や「キノコをチーズで焼いたもの」

野菜をふんだんに使ってヘルシーなオリジナルメニューが中心のレストラン

「かなり迷っちゃいました

ビールと美味しいお料理と楽しい会話

この街やフットボールチーム

すべての出会いに本当に感謝

「生まれた時からずっと繋がって今があるんだよね。」

「今、ここでこうして出会っていることの不思議を考えちゃう

そんな不思議を感じる素晴らしい一日になりました

 

ホテルに戻ってテレビを点けます。

「なんと

Jamie Oliverの本の宣伝が何回もテレビで放映中。

「これって今までも何回かテレビで見ているよ

「こんなに有名な人のレストランだったんだあ

「美味しい訳だよね

美味しいだけじゃなくて見た目もとても綺麗なお料理でした。

 

 

 

 

続く

 


第38話《あ~! まだー?》

2023年03月30日 | 2011年リヴァプール・エディンバラ

 

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「アウレリオがまだ残っているんだよね

せっかくここまで来たんだからせめてアウレリオだけでも待ってみることにします。

息子さんとお母さんが待っています。それからどうも常連らしいおじさんも。

それに若者一人。

えりさんが常連のおじさんに尋ねてくださいます。

「おじさたら呑気にご自慢のリヴァプールグッズを見せてくれてる

アウレリオがいつ出て来るのか分からないままひたすら待っています。

「今日が晴れていてとても暖かな日で良かった」「これで寒かったらかなり辛いよね。」

 

私は英語が分からないからえりさん頼みです

そのお話を間接的に伺います。

そうして会話をしているうちに色々なお話も弾んできました。

「イギリスとの出会い」

「リヴァプールで暮らすようになった出会い」

「不思議ですよね

「出会いがあって、その出会いがきっかけでまた次の出会い

「それがずっと繋がっていてまた次の出会い

「過去と現在と未来は繋がっている

当たり前のことがつくづく不思議に感じられます。そして運命に感じられます。

その繋がりは遠いリヴァプールでまたえりさんと私を出会わせてくれました

 

「自分を信じて行動する

「この大切さを出会いの中では痛切に感じます。」

「この勇気が次の出会いを引き寄せているのですね。」

何だかまた選手に会えなかったのに、それ以上に素晴らしい時間になった気がします。

「リベンジのリベンジもありですね

「リヴァプールにまた来るでしょ

そう言われているみたい。

アウレリオも出て来る気配がなし

えりさんや他の親子さんと一緒に写真撮影しながらそれなりに楽しんでます。

「お腹も空いて来たので帰ることにしましょ

「リベンジのリベンジを決意

「また訪ねてくるリヴァプールだもの

「次回もまたえりさんとお会いするが楽しみになったリヴァプール

「訪ねて来るたびに大切な思い出や出会いをくれるリヴァプールです。」

 

 

 

 

続く