with Anne

SCOUSE HOUSEさんのメルマガに寄稿した
2019年までのサッカー観戦記。
そしてこれからの旅の記録です。

第64話《博物館の猫さん達》

2023年03月06日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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廊下の美術品の脇には部屋に入るドア。確かに普通のお宅です。

ドアを開けて部屋の中に入ってみます。

「おー

猫さんの置物、猫さんの食器、猫さんの肖像画、猫さんの・・・etc.


「ヨーロッパにはこんなに古くから猫グッズがあったのね

「驚きですね。 これほどの猫グッズ。」

「きゃー 日本の招き猫さんですよー

大きいもの、小さなものがずらっと並んでいます。

ヨーロッパの博物館にこんなにたくさんの招き猫たち。なんだか嬉しくなっちゃいますね。


窓の前にはちょっと怖いマネキン。これは猫の毛皮を着ているマネキンらしい。

毛皮でこんな衣装を作ってしまう文化もあったんだ。

日本も三味線は猫の皮を利用していたんですよね。そんな事実も思い出されます。

シャンデリアや古い調度品で囲まれた部屋。

これらの猫をかたどった調度品の数々には、猫が愛されていた様子をとても感じることが出来ます。

彫刻や絵画やソファーなど、立派なものが多いことにもビックリ

「そうなんです 中に入ってみるととても大きなお屋敷なんです


「でもです。 私はまだここで飼われている本物の猫さんに出会ってな~い

がっかりな気持ちのままふっとソファーに目を移すと何か丸くなって寝ていますよ

「最初の猫さんに会えました

白とキャラメルと黒の毛色。

「この子は三毛猫さんみたいね」

「逃げちゃわないで」そっと近寄って手を差し伸べてみます。

「嬉しい

観光客の方々が出入りしている博物館の猫さんだけありますね。

初めて出会った私が撫でても堂々としています。

「しかも人懐っこい




あまりの可愛らしさに、そのまま撫で撫でタイム突入

「オー この子もゴロゴロ言ってるよ

この子の耳の端には切れ目。日本では野良猫さんの去勢や避妊済みの目印ですよね。

「この目印って万国共通 この子も以前は野良猫さんだったのかもね」

こんなことを感じても、スタッフの方に尋ねることも出来ない私。

英会話が出来たら旅はもっと充実するのにね。

「たまには反省

こんな時にはやっぱり言葉の壁に寂しさを感じてしまいます。

「でもね、皆さん猫さんたちとは言葉の壁はない

「撫でられて気持ちいい場所も共通みたい

 

 

 

 

続く

 


第63話《猫博物館》

2023年03月06日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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運河沿いを歩いていると思わずうっとりしてしまいます。

「アムステルダムの街は本当に美しいなあ

運河、水、そこに架かる橋、そして緑。

心の落ち着く街。とても優しい人々の暮らす街。

特に静かな通りでは、そんな風に心が和みます。


水や緑の美しさに目を奪われそうな中、注意深く猫博物館の看板を探します。

ネットで調べたところによると本当に普通の住宅らしいです。

「小さな看板があるだけ

それも見逃してしまいそうな看板らしい。

昔、そのお宅には猫をとても愛してる方が暮らしていたそうです。

オーナーが猫をテーマに世界各国から収集した、さまざまな時代の作品が展示されてるという猫博物館

個人の方が収集したものなんですね。


そして現在、博物館には猫さんが4匹飼われているそうですよ。

この猫さんたちの可愛らしさはかなりみたい。

「博物館で美術品を見ることをつい忘れて、猫達と戯れてしまった

なんてネットの口コミにありました。

バルセロナのルームシェア先で「とらちゃん」と出会ったお話、読んでくださった方もいらっしゃると思います。

あの旅の後、旅先で猫ちゃんに出会うことが楽しみの一つになってしまった私です。


「この道で良いのかなあ」そんな心配が心によぎった頃です。

「歩いている猫の後姿」がデザインされた看板を見つけました。

「この絵は確かに猫の後姿だよねえ」

「だとするとこの家が博物館

それにしても本当に普通の家です。

でも出入り口らしいドアは閉じてます。中の様子も見ることは出来ません。

ネットやガイドブックで紹介されている外観とは似てるみたい。




少しの間「誰かお客さんが来ないかな」なんて辺りを見回していました。

でも、訪ねてくる様子もない。

「よし勇気をだそう

ドアノブに手をかけて引いてみます。

「ビクともしないよー

「あっ ドアの横にはベルらしいのがあるよ

「これを押してみればいいんだよね

「そうだよ。看板が出てるんだからオープンしてるはず

もう一度勇気を振り絞ってドアベルを押してみました。

「リンリン」


シーン・・・

「ドキドキ

「あっ 鍵をはずす音

ドアが開いてとても美しい女性が微笑んでいます。

そして私を満面の笑みで中に導いてくれました。

「あ~ 良かったあ。」

「彼女に入場料を渡したらいいのね」

さあ、どんな博物館なのか楽しみですよ


でも私ったら猫さん達の姿ばかり探してる。気になって仕方がない。

二階に上がると廊下には猫さん達の絵画やポスター。

その面白いポスターを楽しみつつも

「猫ちゃんはどこだろう

 

 

 

 

続く

 


第62話《さあそろそろ戻りますよ!》

2023年03月06日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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大きな川沿いにある風車小屋の風景。

オランダの天候は変わり易くて、少し風も出てきて寒くなってきました。

「そうかあ 風があるから風車がまわるんだよね」

ダッチウェザーは有名だけど、オランダは風も強いんですね。

今まで快晴で風も殆どなかったから忘れていました。


大きな川沿いにいるからアムステルダムのような都市よりも風が少し強いみたい。

ちょっと肌寒さも感じ始めました。

「早めに帰ることにしましょ

来た道を15分程歩いて駅です。こんどは簡単ですね。

ここの最寄り駅は小さな駅でホームは一つだから簡単

上り列車に乗車したら、みんなアムステルダム中央駅に行くからね。

この小さな駅には改札はありません。切符はホームにある自動販売機で購入です。

私は往復切符だから乗車しちゃえば良いだけです。




そして中央駅に戻ったら「是非行ってみたい

そう思っていた博物館を目指そうと思います。決して有名な博物館じゃないんです。

「ジャーン それは『猫博物館』」

大きな通りを曲がって運河沿いに小さな道を暫く歩くとあるはずなんです。

「裏手の小さな博物館だから見つけることが出来るかなあ」

「とにかく帰りに探してみよう

ちょっと不安ながらも心に決めて中央駅に向かいました。


中央駅からは、ホテルに戻るのと同じトラムに乗車。

おなじみのダム広場。その停留所の次の次の停留所で降りるらしいです。

駅名をみると「Kaningspiein」

「当然読めない

だから「停留所の数」をしっかり頭にいれます トラム内の電光掲示板ともしっかり睨めっこ。

無事に目的の停留所で降車。


運河沿いに細い道を歩きます。

運河を横目にとても静かな水と緑豊かな小道。

停留所近くにあって大きな運河に沿った通りなのに、それを思わせない通りです。

通りの名は「Herengracht」

「そろそろお目当ての博物館が見えてくるはず

 

 

 

 

続く

 


第61話《風車が並ぶ姿は壮観!》

2023年03月06日 | 2010年リヴァプール・オランダ

 

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アムステルダム郊外の住宅街。

その静寂に包まれた街並みに沿って、標識を確認しながら歩くこと15分。大きな川に橋がかかっています。

この橋を渡れば、向こう岸は念願の風車の風景。

大きな橋を中央に向かって上り坂を行くと

「わお~

対岸にたくさんの風車が見えてきました。

広い川には船が行き来していて、大きな船が通る時には「跳ね橋」が高く上がるようになっています。

中央まで上り坂なのはそのためなんですね。

川沿いの住宅には、それぞれに船着き場が設置されています。

この辺りで暮らす方は、船を使って外出したり帰宅したりするんですね。

以前、オーストラリアのゴールドコーストで観た別荘地がそうだったなあ…

こんなに広い川沿いではなかったけれど。


対岸に見える風車まではまだまだ距離があります。

まだかなり歩かなきゃ

橋を上り、そして下って風車の見える方に向かって歩きます。

風車のある側は両側に可愛らしいお家。

お庭は写真で見たことのあるようなオランダの田舎の風景です。

とても緑が豊かで、川に囲まれたお家です。

そのどのお家も可愛らしくて、足を止めて撮影をしないなんて無理

童話に出てくるような光景が広がっているんですよ

小さな木のお家はメルヘンの世界


「やっと大きな風車が見えてきましたよ

「観光客もたくさんですねえ。」

ここは観光地化されていて、風車の中では、からしの粉をひいているらしいです。

木靴を作っている家や、チーズを作っている家も見ることが出来ます。


早速、木靴屋さんの方から訪ねてみることにしましょう。

男性が機械で木靴の型を製作中。天井や壁には木靴がぎっしり並んでいます。



「オランダの木靴って可愛いですよね

建物内のお土産屋さんはかなりの充実ぶり

オランダのお土産が所狭しと並んでいて思わずお買い物に夢中になっていました。


「さあこんどはチーズを作っている小屋に行ってみましょ

「オランダの有名なあの大きな丸いチーズが並んでいますよ

オランダはビールだけじゃない。

そう言えばダッチコーヒーも有名です

「美味しいものがたくさんあるんですねえ


チーズ小屋を矢印沿いに外に出ると風車の近くに来ました。

ここはとても自然に恵まれた田舎町。緑と川、動物達にもたくさん会えるんです。

「カモかな

人が近づいても逃げることなく眠っています。

「可愛いい パチリ

「何 あの首の長い鳥は

名前の知らない鳥が顔を伸ばしています。身体は灰色だし、顔は白くて頭は黒です。

「カラスみたいな黒い鳥だ

「でも真っ黒じゃないからカラスとは違うよね。」

「あら 今度は黒猫ちゃん」

猫ちゃんのあとを追いかけて急いでパチリ

動物達も鳥達も豊かな自然の中でのんびり過ごしています。

「今度はちっちゃなちっちゃな水ドリがいるよ

並んで川の中へ入っていくヨチヨチ歩きの水ドリの赤ちゃんが見えます。

「お母さん鳥と一緒だ


日本で観るあのカルガモの親子の移動みたい。

「なんて可愛いの

お母さんカモの周りを、ちっちゃな小カモ達があっちにヨチヨチ、こっちにヨチヨチ。

「ずっと見ていたい」いつまでも見飽きなくて時間が経つのを忘れちゃいます。

風車の脇ではヤギさんたちかな?群れでのんびりしています。

「なんて長閑なんだろう

「オランダの田舎の風景ってとても和めちゃう

 

 

 

 

続く