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元気になった彼女とのダイニングでの朝食。
ここまでの旅のことや日本でのお仕事のことなど、色々興味深いお話を聞かせて頂きました。
「日本に戻ったら会おうね」
嬉しい約束もして、二人とも今日の予定があるのでここでお別れすることにしました。
「今朝、一つ大きな難関が私にはあるんです」
今日のフライトは午後。チェックアウトの後はホテルにスーツケースを預けて、出発までの時間を過ごす予定。
難関はホテルのこの急こう配の階段
「どうやってスーツケースを下ろそう…」
「出来るかなあ」
不安なまま部屋に戻って帰国の準備。
そして荷物を詰めたスーツケースを持って廊下へ出ます。
「手荷物を一旦廊下に置かせてもらおう。」
「最初にスーツケースだけ下ろしたらいいよね」
「でもその前に・・・」
冷蔵庫のビールが残ってしまったので、まだアムステルダムに滞在する彼女に渡すことにしました。
お部屋を訪ねて最後のご挨拶。
すると彼女がスーツケースのことを心配して、部屋から出て来てくださったんです。
「スーツケースを下ろすのを手伝いましょ」
「救世主だー」
心の中で叫んじゃいました
階段でそんな会話をしていると、それを聞きつけたホテルのスタッフの方も来てくれて、手伝ってくれました。
スタッフと言ってもファミリー経営のホテル。みなさんご家族なんです。
「本当に皆さんに感謝です」
「オランダで生きてく為には階段に強くならなきゃ」
チェックアウトが終わったら本当に彼女ともお別れ。
「この先の旅の続きも気を付けてね」
全く計画のないまま一旦ホテルを出ることにしました。
「午前中にまだ訪ねていない美術館にでも行ってみようかなあ」
いつものトラムが走る通りに出ると、たくさんの警察官か交通整理をしています。
「まただ~」
初日もたくさんの警察官でしたよね。帰る日も警察官が道路に出て交通整理。
「こんどは何よ~」
それにあんなに行き来してたトラムの姿が全く見えません。
「トラムはどうして走ってないの」
不安になって、交差点を右に曲がってすぐの所にある、空港行きバスの停留所に行ってみます。
「少し待ってみよう。」
空港行きバスも全く来る気配がない。
それどころか他のバスだって来る気配がないですよ。
暫くすると、2人の女性がバス停に来ました。
「バスに乗るのかな」
でもバス停に貼られた紙を見て帰ってしまいました。
停留所に張り紙がしてあることにそのとき初めて気がつく私。
「もちろん読めない」
「これはひょっとして…ヤバい」
空港行きバスでの移動は諦める必要があるのかも。
「どうしよう」
「そうだ ホテルに戻って相談してみよう」
「良かった 日本人が経営のホテルで。」
アムステルダムの滞在をこのホテルに決めたことは本当に正解。
リサさんとの出会いやモナちゃんとの出会い
もちろん立地も居心地もスタッフさんの優しさも。
そしてこういう困った時に頼れるって本当に心強いです
ホテルに戻ってスタッフに外の状況をお話します。 すぐにパソコンで検索。
オランダって自分で調べるというのが当たり前なんですって
日本のように事前の連絡はないとのこと。
「自己責任の国」ってことなんでしょうねえ。
「分かりましたよ」
「今日は『ジロデイタリア』のスタートの日」
続く