整列機とは?

部品供給方法、部品供給装置のいろいろ

スマホが無かった時代、そして更に前の時代

2017-08-03 13:13:57 | 効率アップ
コーヒータイム(余談)

スマホは携帯電話の一種ですが、そのアーキテクチャは
むしろパソコンの方に近いです。なので、パソコンで
できる事は、ほとんどスマホでもできちゃいます。

出張に行くにしても、小型のパソコンを持ち歩いているに
等しいと言えます。

これは海外に出張に行った時に、特に実感します。
キャリアメール(携帯電話会社のメール)こそ使えませんが、
設定さえしておけば、会社や個人のメールは普通に読めます。
USB接続のモバイルキーボードも持って行けば、
普通に文章も早打ちできます。公共の場所ではWi-fiが
無料な国が多いので、送受信も問題ありません。

スマホが無い時代は、ノートパソコンを持って行かずに
海外出張に行くと、結構大変でした。

ホテルの部屋、もしくはフロントにインターネットが
できるパソコンが備え付けられている所もありましたが、
キーボードが英語のみか、その国の言語のみです。

日本語のサイトに飛べば、日本語は表示されますが、
日本語の入力ができないのです。

パソコンの設定をいじれば、できる場合もあります。
画面上に日本語のキーボードを表示させ、
キーをマウスでクリックする事で、日本語入力を
可能にするという方法です。

しかし、そのパソコンはホテルの持ち物ですので、
管理者権限でログインできず、設定もいじれません。

また、当然ですが、その国のOSが入っていますので、
アイコンの下やメニューの脇に書いてある
文字が現地語なんですねえ。英語ならまだしも、
中国語やハングル語は読めません。

アイコンの形や、日本語のOSならどの辺にある項目かを
思い出しながら、目的のソフトやファイルを
立ち上げなければなりません。

目的のソフトを立ち上げられても、日本語が入力できない
状況には変わりないので、ローマ字で入力してそのまま
送ったりしました。

「7GATSU 16NICHI NI KIKOKU SHIMASU(7月16日に帰国します)」
みたいな感じですね。

もちろん、お客様には送れないので、社内の人間に送る
わけですが、怪しいスパムメールに見えなくもないです。

それが今は、スマホをWi-fiにつなげば、LINEも普通に
使えてしまいます。ただ、アマゾンのビデオとかは
見られないようですが。

スマホの世界的な普及に伴い、Wi-fiインフラも
一気に整いました。5年くらい前までは、
有線LANしかないホテルも結構あったのですが、
今や民宿にもWi-fiが備え付けられている時代です。

ところで、海外でローマ字で文章を書いている当時、
このパソコンでポケベル入力ができればなあ、
と思ったりした事もありました。

さて、ポケベルを知らない若い人達のために、
説明が必要ですね。

ポケベル(ポケットベル)は、英数字もしくは
カナ文字のメッセージを受け取れる、携帯端末です。

当時のポケベルは、モノクロの液晶画面が
一行だけ表示されるタイプが多かったように
記憶しています。

ポケベルも、古いタイプは数字しか
表示できませんでしたが、後期型になると、
カナ文字が表示できるようになりました。

先日の怪談に出て来た彼女が持っていたのも、
この後期型です。

後期型のポケベルにメッセージを送るには、
電話(プッシュホン)の数字ボタンを使います。
2桁の数字の組み合わせで、カナ文字にするわけです。



送信側の電話機で11と入力したら、
受信側のポケベルには「ア」、32と入力したら「シ」、
41と入力したら「タ」と表示されます。
これを使えば、数字キーだけを使って、
カナ文字とは言え、日本語のメッセージが
送れるわけです。

しかし、海外出張に行っていた当時、
そんな時代に逆行するようなソフトは
ありませんでした。

何にしろ、昔の不便さを思い出すのと同時に、
今は便利になった、と改めて実感する次第です。

ポケベルの時代はもっと凄かったですね。
携帯電話が高嶺の花だったため、
個人で持っている人は少なく、
特に女子高生達は、ポケベルにメッセージを送るために、
公衆電話BOXの前に並んだりしてたのです。

ロータリー式の妙技

2017-08-02 14:31:39 | 効率アップ
ウエステックに整列の依頼を受ける部品の内、
その9割は、横振動タイプの整列機で並びます。

しかし、どうしても横振動では並ばない部品も
あります。

その場合に登場するのが、回転振動縦振動です。

今回は回転振動について説明します。
弊社ではロータリー式整列機と呼んでいます。

丸い部品で、ただ丸いだけなら良いのですが、
その円周上に突起もしくは切り欠きが有り、
その位置を揃えて並べなければならない場合、
通常の横振動タイプの整列機では、
なかなか並ばない事があります。

整列穴には入っているものの、
その突起や切り欠きの向きがバラバラで
揃っていない、という状態です。

この場合は、整列穴に入っている部品を回す、
という動作が必要になって来ます。

回転振動を与えれば、簡単に回す事ができます。

Westech Youtube 02


たまに、横振動でも回せる場合があります。
整列穴に入っている部品に、未整列の部品が
流れて来てぶつかる事で、少しずつ部品の
向きが変わって行き、それを繰り返すと、
いずれは向きが揃う、というものです。

ただ、これは部品の形状次第では、
ぶつかったくらいでは全く回らなかったり、
回るけれども、ぶつかられて逆方向にも回るので、
結局いつまでも向きが揃わない、
という事態になる場合もあります。

ロータリー式整列機は、上から見て
時計回りに回っていますので、
部品に対して常に一定方向の回転力が
加わりますので、そのような事は
ありません。

尚、逆時計回りに回さないと、部品が回らない場合は、
特注にはなりますが、対応する事は可能です。
しかし、逆時計回り仕様は、今までで一度しか
前例がありませんので、標準の時計回りで、
ほぼ問題ない事になります。

また、並べたい部品が大きい場合にも、
回転振動が役に立つ事があります。

例えば、コの字形をした大きな板金部品などです。
コの字の開口部を、全て右側に揃えて並べたい。
しかし、開口部が左側を向いた状態で、
整列機に投入された部品は、何往復流しても、
ずっと左側を向いたままなので、いつまで経っても
並ばない、という現象になる事があります。

部品自身が小さければ、流している内に
簡単に向きが変わります。しかし、大きいと、
部品そのものに回す力を伝えないと、
なかなか回らないものです。

そんな時にも、ロータリー式整列機は有効です。

さて、横振動式に足りない回転振動を与えるのが
ロータリー式なのであれば、全ての部品を
ロータリー式整列機で並べれば良いのではないか、
とお考えの人もいらっしゃるでしょう。

ところが、そうではありません。
逆に、回転振動では並びにくい部品もあるのです。

簡単な矩形(直方体)の部品は、横振動で流すと、
整列穴の向きと、流れて来る部品の向きが、
ほぼ合った状態にしやすいので、そのまま整列穴に
入ってくれますが、回転振動を与えてしまうと、
例えば整列穴が縦長なのに、流れて来る部品が
横長の向きだったり、斜めになった状態で
穴に差し掛かる事になりますので、
そのまま整列穴の上を通り過ぎてしまいます。

また、ピンなどの細長い部品を、立てて並べる場合も、
回転振動は不向きです。整列穴に差し掛かると、
90°立ち上がりながら、穴に入ろうとしますが、
回転振動ですと、部品に遠心力が働いてしまい、
穴に入って行かずに、そのまま穴から振り落とされて
しまいます。

回転振動が功を奏するケースは限られています。
よって、最初に述べたように、部品の9割は、
横振動タイプの整列機で並べるのが適している
わけです。

たまに、過去に導入した整列機が、横振動式、
もしくはロータリー式の片方しか無いのに、
それを並べるのに適さない部品を、
何とかその整列機で並べて欲しいという
依頼を受ける事があります。

これも部品をお借りして、整列実験から
始めるしかありません。

横振動では回りにくい部品が、少しでも回りやすく
なるように、整列治具の穴形状を工夫したり、
逆に、回転振動を与えられても、回りにくくなるように
工夫したりしますが、実験結果次第では、やはり新規に
整列機を購入して下さい、という提案をさせて
戴かざるを得なくなる事をご承知おき下さい。

今は人通りも多い所ですが・・・。

2017-08-01 10:08:56 | 効率アップ
コーヒータイム(与太話)

先日の怪談が意外と好評?だったので、
第2弾をお届けします。
(苦手な人はスルーして下さい。)

これはもう20年以上も前の話になりますね。
当時付き合っていた彼女の体験談です。

その当時彼女はまだ学生で、飲食店でアルバイト
していました。

その飲食店は東京の山手線の上野駅と日暮里駅の
ちょうど中間くらいに有りました。

ここで少し脱線しますが、上野駅と日暮里駅の間って、
鶯谷駅じゃないの?と思った人もいるかも
知れませんが、山手線はこのあたりで外側に
大きく曲がっており、その飲食店は山手線の内側に
有ったものですから、鶯谷駅は遠かったのです。

彼女は池袋方面から山手線に乗って店に向かいますので、
日暮里駅で降ります。

さて、この辺の地理に詳しい人は、もうおわかりかと
思います。そうです。谷中(やなか)の墓地の中を
突っ切って行くのです。

普段、朝もしくは昼間の当番だった事もあり、
彼女はあまり気にした事が無かったそうです。

実際、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、
谷中の墓地は、中を通っている道が広く、
その一部は普通の生活道路になっています。
桜の季節は花見で通行人が増えたりもします。

しかし、彼女は或る日、勉強道具を店に
忘れて来てしまった事を思い出したそうです。

いつものように日暮里駅を降りましたが、
暗くなり始めていました。小雨が降っていた
そうです。

谷中の墓地は広いので、結構歩かなくてなりません。
すると、途中で、着物姿の痩せた中年の男性が、
透明なビニール傘をだらりと下げて手に持ち、
うつむき加減で道の脇にじっと立っていたそうです。

小雨が降っているのに、何で傘を差さないのだろう?
しかも髪は長くてボサボサ。まるで昔の浪人のようです。

しかし、とにかく勢いで店に向かっていたところなので、
そのまま男性の横を通り過ぎて行ったそうです。

店は定休日でしたが、朝番とかも任されていた事から、
鍵を持たせてもらっており、中に入って忘れ物を取り、
もと来た道を引き返して行きました。

しばらく歩くと、相変わらず雨は降り続いていますが、
さっきの男性が傘も差さずに、同じ所に立ちっぱなしです。
来る時に通り過ぎてから、20分以上は経っています。

変な人だなあ、と思い、別な意味でちょっと
怖かったので、急ぎ足で横を通り過ぎようとしました。

チラッと男性の方を見て、思わず足がすくみました。
男性が手に持っていたのは、透明なビニール傘ではなく、
日本刀だったのです。街灯の反射の加減(?)で
白く光っていて、雨だったので、透明なビニール傘だと
勝手に思い込んでいたのです。

彼女はその場から動けなくなりました。
すると、その男性はその姿勢のまま、
1分くらいかけて、足の方からスーッと
消えて行ったそうです。

その後はどうやって駅まで行ったか記憶がないそうです。

私が当時持っていたPHSに、公衆電話から何度も着信が
ありました。私はその時は仕事中(残業中)で、
電話に出られなかったのです。

留守録に録音が有りましたが、内容は支離滅裂。
最初は彼女からだとわからなかったくらいです。

彼女は携帯電話やPHSを持っていなかったので、
こちらから電話しても受けられません。
ただ、ポケベルは持っていたので、何とか連絡を取り、
会いましたが、その取り乱しようといったら
ありませんでした。

しばらくして何とか落ち着き、聞いたのが、この話です。