本会議閉会後、険しい表情で報道陣の質問に答える鹿内博市長
青森市議会は定例会最終日の25日、議案の否決が相次いだ。
市庁舎建て替えの関連条例案、議員報酬を15%削減する条例改正案、市職員給与を減額する条例案と関連する予算案11件を合わせ、市長提案の32件中14件を否決。1件を議員提案で修正可決する異例の事態となった。4月の市長選後もなお、鹿内博市長と最大会派・自民党新青会など議会側との間で議論がかみ合わず、溝が深まっている。
◆議員報酬削減
市側は15%カットを来年12月までの期間限定に修正して議会側に譲歩。共産に加えて新政会、公明などが賛成に回ったが、起立採決は賛成19、反対21の僅差で、昨年12月に続き2回目の否決となった。
「できればこの議会で終わらせたかった」とする鹿内市長に対し、3月に議員提案で10%削減を決めたことを踏まえ、自民の渋谷勲会長は「10%で市民には責任を果たしている。市長から今回の譲歩案の説明が全然なかった」と、ぶぜんとした表情を見せる。
◆市職員給与の減額
国家公務員の給与減額に合わせた減額措置は、新政会、公明などの賛成12にとどまった。鹿内市長は「(自公政権の)総務大臣の要請を受けた措置。自民会派の反対は筋が通らない」と批判。一方の渋谷会長は「地方の事情がある。給与カットすると青森市の経済が成り立たない」と反対理由を説明する。
◆庁舎建て替え
設計業者を決める審査委員会の設置条例案は共産、新政会の賛成12で否決された。建て替えの設計費用を補正予算から外す議員提出の修正案は賛成多数で可決した。
鹿内市長は「議員説明会を重ねて丁寧に説明してきた。反対理由が分からない」とする。修正案を提出した山本治男議員(自民)は「説明会でも反対してきたが、意見は反映されなかった。じっくり議論する必要がある」と反論した。議会後、鹿内市長は各議案の再提案について「今後検討したい」と述べるにとどめた。
(2013年6月26日17時52分
読売新聞)
関連ニュース
・
暴露容疑者、永久にロシアに?…ウィキリークス
・
衆院選改革で有識者の諮問機関…首相、検討指示
・
中国の鳥インフル死者40人に、上海で男性死亡
・メーカーショップ一覧