太田昭宏国土交通相は１２日、首都高速道路の上空を利用する権利「空中権」を売却して老朽化対策費を確保する構想について「できるだけ早く具体化したい」と意欲を示した。
構想の対象となっている首都高速都心環状線の東京・銀座付近を視察後、記者団に述べた。
視察区間は、川の跡地に道路をつくった半地下の構造。
構想では、人工地盤でふたをして新たに土地をつくり、その土地の空中権を民間企業に売却する。
首都高は売却益を老朽化対策に充て、民間企業は空中権を使って周辺で基準より高層のビルが建てられる。
政府は首都高の改修と周辺の古いビルの建て替えを一体的に進め、再開発につなげたい考え。
太田氏は「実現性は十分ある。
民間が乗りやすい有効なプランを提示したい」と強調した。
空中権は、その土地にどのくらいの高さのビルが建設可能か定めた容積率を利用する権利。
民間企業は空中権の購入で取得した容積率を、ほかの土地で基準に加算して活用することができる。
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