新党改革「不正流用」舛添都知事デタラメ弁明で早くも墓穴
2014年2月13日 日刊ゲンダイ
税金で党の借金2億5000万円を返済したのではないか――。記者からの追及には逃げの一手だった。12日、都庁に初登庁し、就任会見に臨んだ東京都の舛添要一・新知事(65)。選挙期間に発覚した政党交付金の違法流用疑惑について、「その件は今の新党改革代表の荒井広幸氏が説明済み」と言及を避けたが、この荒井の説明がメチャクチャだった。墓穴を掘った舛添に、もう逃げ道はない。
舛添が2010年に結成した「新党改革」は、同じ年に銀行から2億5000万円を借り入れた。
12年に完済したが、その原資に公金である政党助成金や立法事務費を充てた疑いがある。いずれの公金も借金返済に使うことは法律で禁じられている。
舛添は就任会見で「荒井氏が記者会見を開き、これは間違っている、これはどうだということをすでにおっしゃっていますんで、それをご覧ください」と、対応を荒井に丸投げ。当時の党代表としての説明責任を果たそうとしなかった。
荒井は先月24日に会見を開き、その動画は新党改革のHPに公開されている。
「借金のうち約1億6350万円が使わずに残り、返済原資に充てた。残る約8650万円の返済原資に政党交付金は含まれていない」と荒井は強弁したが、「立法事務費は返済に活用した」とあっさり認めた。
これは驚きだ。立法事務費は税金から所属議員の数に応じて国会の各会派に支給される。法律は「議員の立法に関する調査研究の推進に資する(=助ける)ため必要な経費」と定めている。荒井は血税の「目的外使用」を認めたようなものだが、こんな屁理屈をこねるのだ。
「(新党改革の)調査研究を推進するため、早期に借金を返済して立法体制を作ることが必要と判断した。よって調査研究の必要経費となり、目的外使用に当たらない」
ナンて説明だ! デタラメ過ぎてあきれるしかない。こうして新党改革は11~12年に支給された計3120万円の立法事務費から、約2520万円を借金返済に充てたという。
「荒井氏の説明は『詭弁』以外の何モノでもありません。どう言い訳しても法の趣旨に反しているのは明らか。舛添知事もこの説明に同調するのなら、公金の流用を認めたようなものです」(政治資金オンブズマン共同代表で、神戸学院大教授の上脇博之氏)
荒井は「私と舛添氏は議員歳費(月額約130万円)から月々35万円ずつ“天引き”して党に寄付し、返済に充ててきた」とも語った。
歳費からの返済額を増やせば、立法事務費に手を出す危険を冒さなくて済んだはずだが、舛添は借金返済を棚上げ。自身の資金管理団体のカネで絵画を買い漁っていた。この不要不急な出費は12年分で100万円以上に上る。
「<早期の借金返済が必要>で税金に手をつけたのなら、舛添氏の絵画購入はもってのほか。荒井氏の釈明は墓穴を掘った印象です」(上脇博之氏)
舛添には、知事選の個人演説会で来場者に「五輪バッジ」(時価3000円相当)を配った公選法違反(寄付の禁止)疑惑も浮上している。
疑惑まみれの男は、もはや問答無用。潔く「私には荷が重過ぎました」と、都知事の座を返上すべきだ。
2014年2月13日 日刊ゲンダイ
税金で党の借金2億5000万円を返済したのではないか――。記者からの追及には逃げの一手だった。12日、都庁に初登庁し、就任会見に臨んだ東京都の舛添要一・新知事(65)。選挙期間に発覚した政党交付金の違法流用疑惑について、「その件は今の新党改革代表の荒井広幸氏が説明済み」と言及を避けたが、この荒井の説明がメチャクチャだった。墓穴を掘った舛添に、もう逃げ道はない。
舛添が2010年に結成した「新党改革」は、同じ年に銀行から2億5000万円を借り入れた。
12年に完済したが、その原資に公金である政党助成金や立法事務費を充てた疑いがある。いずれの公金も借金返済に使うことは法律で禁じられている。
舛添は就任会見で「荒井氏が記者会見を開き、これは間違っている、これはどうだということをすでにおっしゃっていますんで、それをご覧ください」と、対応を荒井に丸投げ。当時の党代表としての説明責任を果たそうとしなかった。
荒井は先月24日に会見を開き、その動画は新党改革のHPに公開されている。
「借金のうち約1億6350万円が使わずに残り、返済原資に充てた。残る約8650万円の返済原資に政党交付金は含まれていない」と荒井は強弁したが、「立法事務費は返済に活用した」とあっさり認めた。
これは驚きだ。立法事務費は税金から所属議員の数に応じて国会の各会派に支給される。法律は「議員の立法に関する調査研究の推進に資する(=助ける)ため必要な経費」と定めている。荒井は血税の「目的外使用」を認めたようなものだが、こんな屁理屈をこねるのだ。
「(新党改革の)調査研究を推進するため、早期に借金を返済して立法体制を作ることが必要と判断した。よって調査研究の必要経費となり、目的外使用に当たらない」
ナンて説明だ! デタラメ過ぎてあきれるしかない。こうして新党改革は11~12年に支給された計3120万円の立法事務費から、約2520万円を借金返済に充てたという。
「荒井氏の説明は『詭弁』以外の何モノでもありません。どう言い訳しても法の趣旨に反しているのは明らか。舛添知事もこの説明に同調するのなら、公金の流用を認めたようなものです」(政治資金オンブズマン共同代表で、神戸学院大教授の上脇博之氏)
荒井は「私と舛添氏は議員歳費(月額約130万円)から月々35万円ずつ“天引き”して党に寄付し、返済に充ててきた」とも語った。
歳費からの返済額を増やせば、立法事務費に手を出す危険を冒さなくて済んだはずだが、舛添は借金返済を棚上げ。自身の資金管理団体のカネで絵画を買い漁っていた。この不要不急な出費は12年分で100万円以上に上る。
「<早期の借金返済が必要>で税金に手をつけたのなら、舛添氏の絵画購入はもってのほか。荒井氏の釈明は墓穴を掘った印象です」(上脇博之氏)
舛添には、知事選の個人演説会で来場者に「五輪バッジ」(時価3000円相当)を配った公選法違反(寄付の禁止)疑惑も浮上している。
疑惑まみれの男は、もはや問答無用。潔く「私には荷が重過ぎました」と、都知事の座を返上すべきだ。