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だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

大御所歌手とアシスタントによる夢に向かって進んでいく映画『ネクスト・ドリーム/ふたりで叶える夢』

2020年12月23日 22時16分44秒 | 映画


【基本情報】
 原題:The High Note
製作年:2020年
製作国:アメリカ、イギリス合作
 配給:東宝東和

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:27/199
 ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★★☆

【あらすじ】
マギー(ダコタ・ジョンソン)の仕事は、
子供の頃から憧れていたハリウッドの歌姫グレース(トレイシー・エリス・ロス)のアシスタント。
音楽プロデューサーになるという夢を抱き、
きらびやかな世界で働いていることを幸運に感じているが、
実際は雑用ばかりの日々。

そんなある日、
彼女は魅力的な歌声を持つデヴィット(ケルヴィン・ハリソン・Jr)と出会い、
運命が大きく変わり始める。

一方、歌姫のグレースは、
過去のヒット曲ばかり歌っているが、
本人は新しいアルバムを作りたいと思っていた。
しかし、長年連れ添ったマネージャーのジャック(アイス・キューブ)から提案されたのは
ラスベガスでの長期公演。
彼はグレースの新作アルバムに興味を持つ人がいるとは思っていなかったのだ。
ラスベガスでの公演は安定したキャリアではあるが、
過去のヒット曲を歌うことになるため、
新作を出したいグレースの想いは揺らいでいた。

そんなグレースを見たマギーは、
「本当にやりたいことをやらなくていいの?」と食ってかかるが……。

【感想】
すごく面白い映画だった!!
"『プラダを着た悪魔』を彷彿とさせる"ってあったから、
この映画のために、
先日初めて『プラダを着た悪魔』も観たんだけど(笑)

結論、『プラダを着た悪魔』とは近からずとも遠からずって感じで、
確かに鬼上司のような歌手と、
それに翻弄されるアシスタントっていう関係性は似ているものの、
中身はけっこう違う。

あっちは自分に絶対の自信を持つ編集長と、
ファッションに興味のないジャーナリスト志望の女性アシスタントの話。
こっちは自らのキャリアに迷いを見せる歌手と、
音楽プロデューサーになりたいがために、
裏でこっそりプロデュース業をしちゃうアシスタントの話。

一見似ているけど、今作の方がボスである人物の葛藤や、
主人公が持つ芯の強さや行動力が目立つ作りとなっている。

そこが、今作の面白いところなんだよね。
マギーは音楽プロデューサーになりたいという軸があるから、
グレースに振り回されながらも、
彼女の歌をこっそり自分でアレンジして提案するし、
まわりに対しても自分の意見をしっかり言える。

さらに、デヴィットにはアシスタントであることを隠し、
音楽プロデューサーと偽って、
2人で新しい曲作りを始めるほど、
夢に対してあふれんばかりの情熱を持てるところが魅力だ。

また、グレースはすでに音楽業界における大御所であり、
自分の実力に自信はありつつも、
40歳を過ぎて全米で1位を取った女性は4人しかおらず、
その中で黒人が1人だけだったことを踏まえ、
昔のようにヒットが出せないことに行き詰まりを感じていた。

だから、新作アルバムを出したい想いがあっても、
まわりの言う通り、過去のヒット曲を歌い続けるしか道がないのかも、、、
と葛藤するところが実に人間らしい。

そんなグレースにずっと憧れを持ち、
自身も自分のやりたいことに邁進しているマギーだからこそ、
「新作を出したいならやるべきだ」と期待と信頼を込めて食ってかかるシーンは、
現実を見る年長者と夢を追い続ける若者の想いが交錯する印象的な場面だ。

何をするにも遅すぎるということはない、
そんなメッセージを大物歌手とアシスタントという2人の女性を通じて描き出すこの映画は、
自分のキャリアについて思うところがある人は観てもいいかも。

なお、グレース役を演じたトレイシー・エリス・ロスは、
あのブラック・ミュージック界の大御所ダイアナ・ロスの娘である。
ケルヴィン・ハリソン・Jrも歌がうまいことで有名らしい。
そんな2人の優しく力強い歌声もこの映画を楽しめるポイント。

海外の映画の役者って、演技だけじゃなくて、
歌や踊り、武術において、高い技能を有している人がいるから、
キャラクターがとても魅力的に見えるよね。

https://www.universalpictures.jp/micro/next-dream


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