Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

誰もが"あの頃"を思い出す『mid90s ミッドナインティーズ』

2020年09月07日 23時19分01秒 | 映画


【基本情報】
 原題:Mid90s
製作年:2018年
製作国:アメリカ
 配給:トランスフォーマー

【個人的順位】
鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:30/120
 ストーリー:★★★☆☆
キャラクター:★★★★☆
    映像:★★★★☆
    音楽:★★★★☆

【あらすじ】
1990年代半ばのロサンゼルス。
13歳のスティーヴィー(サニー・スリッチ)は
兄のイアン(ルーカス・ヘッジズ)、
母のダブニー(キャサリン・ウォーターストン)と暮らしている。

小柄なスティーヴィーは力の強い兄にいじめられても全く歯が立たず、
いつかは見返してやりたいと願っていた。

そんなある日、スティーヴィーは街のスケートボード・ショップに
出入りする少年たちに興味を持つ。
彼らは驚くほど自由でかっこよく、
憧れのような気持ちでそのグループに近づく。

次第に彼らとも打ち解けるようになり、
これまで体験したことのなかった世界へ足を踏み入れるスティーヴィー。
彼の大人への階段を上る日々が始まる。

【感想】
俳優のジョナ・ヒルが初監督・脚本を手掛けた映画。
彼が少年時代を過ごした1990年代半ばのロサンゼルスが舞台になっていて、
彼の半自伝的な要素も入っている。

1990年代半ばで13歳という時点で、
この主人公の少年は僕とほぼ同じ年だということがわかる。
(現に監督は1983年生まれと1歳違いだ)

僕と年齢が近い人や90年代にノスタルジーを感じる人なら楽しめるかもしれない。
なぜなら、僕とは生まれた国も違うし育っている環境も全然違うのに、
とてつもなく懐かしい気持ちにさせてくれるからだ。

90年代という時代がそう思わせるのか、
それとも13歳という多感な年齢がそう思わせるのかはわからない。
しかし、男なら共感できるポイントは大いにある。

小・中学生の頃って、ちょっと年上のお兄さんお姉さんに
憧れたり構って欲しいときがあるんだよね。
僕は第一子かつ長男だったので家庭ではそれはかなわなかったし、
学校が遠かったので地元にそういう人もいなかった。

でも、学校の上級生だったり、教育実習生だったり、親戚のお兄さんだったり、
親ほど歳が離れていない年上の人といっしょに遊びたい欲があったのは覚えている。

作中のスティーヴィーは、地元のちょっとヤンチャなスケボーグループに入るんだけど、
そこで大人の階段を上り始める。
初めてのお酒、初めてのタバコ、初めてのクスリ、初めての女性。
まだあどけなさの残るスティーヴィーが少しずつ大人の味を占めていく過程は、
褒められたものではないにせよ微笑ましく感じる。

僕のまわりにはそういうグループに該当するものはなかったし、
悪そうなヤツらも大体友達にはなれなかったので、
日本に同様の環境があるかはわからないけど、
多分当時だと渋谷とか池袋にたむろしていた人たちが近しい存在なんじゃないかなー。

そして、この映画は設定が90年代半ばということもあって、
当時の雰囲気と感覚を再現するため
全編16mmフィルムで撮影されたというこだわりも見どころだ。
映像のアスペクト比や色調などもレトロに仕上がっているのが
さらに懐かしさを後押ししてくれる。

また、この映画では使用されている音楽もいい。
ニルヴァーナ、ピクシーズ、モリッシーなど当時のヒット曲が目白押しだ。
僕は洋楽を聴かないので、正直どれも聴いたことがなかったのだけれど、
そんな僕でも映画の世界観とマッチしているというのは感覚でわかった。

今回、主人公のスティーヴィーを演じたサニー・スリッチは
15歳にしてプロのスケートボーダーかつ俳優。
彼の整いすぎた顔立ちとピーター・オトゥールを思わせる目の青さは
まさに美少年と呼ぶにふさわしいビジュアルだった。

そして、兄役を演じたルーカス・ヘッジズ。
彼もこういう青春系の映画ではよく見かけるけど、
毎回いい演技を見せてくれる。

大きな目的とかドラマチックな展開とか、
そういうのがあるわけではないけれど、
90年代半ばを生きた多感な年頃の少年の青春物語は妙に心地よい。

Mid90s - Official Site - 9.4 Roadshow

映画『mid90s ミッドナインティーズ』オフィシャルサイト|9月4日(金)公開 『ミッドサマー』『レディ・バード』のA24が贈る90年代へ...

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿