鑑賞した2020年日本公開映画ランキング:36/54
⠀ 感動😭:★★★☆☆
⠀ 笑い😂:★★☆☆☆
切ない🥺:★★★☆☆
『家政婦のミタ』、『過保護のカホコ』、『同期のサクラ』の遊川和彦さんの作品ってことで、
ちょっと期待しすぎてしまったかも。
彼の映画なら、2017年の『恋妻家宮本』の方が笑いが多くて好きだったなー。
今回はオーソドックスなラブストーリーだけど、
恋愛をフィーリング、タイミング、ハプニングで分けたら、
タイミングだけがまったく合わない話。
しかも、物語を流れる30年を3月だけで描くという
斬新な時間の流れ方をするんだよ。
高校の同級生である結城弥生(波留)と山田太郎、通称サンタ(成田凌)は、
親友のような仲のよさでありつつも、
実はお互いに意識し合っているという青春全開な関係性。
「ヒューヒューだよ!」って年齢がバレる冷やかしを入れたくなるのをグッとこらえるも、
この2人、全然進展しないんだよなあ。
「若いんだから失うものなんてないし、もう言っちゃえよ!」とは思うんだけど、
実は弥生の友達である渡辺サクラ(杉咲花)もサンタのことが好きだから遠慮してるんよ。
しかも、サクラはエイズを患っているから余計に本心を明かしにくいという。。。
で、卒業後も弥生とサンタの関係は並行線のまま、
再会しても必ずどちらかに相手がいるという運命のいたずら感(笑)
それでも、常にお互いがお互いのことを想い続けるっていう純情さが心に沁みるねえ。
なのに、感動したポイントは弥生とサンタのくだりよりも、
サンタとその息子のくだりっていう本流とは離れたところだったけど(笑)
いやー、しかし30年も想い続けられるって単純にすごいと思うよ。
この歳になるともはやファンタジーなんじゃないかとさえ感じるもん。
まあ、それほど好きっていうのはわかるけど、
途中“ハプニング”を挟んでるからねえ、
普通の男だったらそこで事切れそう。
想いが続いたのは、サクラのおかげでもあるんだよ。
彼女の存在が、結果として2人の仲を取り持つことに繋がるから、
うまいポジション与えたなって思った。
逆に言えば、彼女がいなければ、早めに付き合って早めに別れるという
普通の男女の物語で終わってたかもしれない。
彼女がまさにくさびでした。
とはいえ、彼女の好きな『見上げてごらん夜の星を』が
タイミングよく流れるのは都合よすぎだろって思ったけど(笑)
そして、終わり方がまさかの『恋妻家宮本』といっしょなのは驚いた。
あの手法好きなのかな。
個人的にツボだったのが、波留の旦那役が小澤征悦だったこと!
この2人は2018年のドラマ『もみ消して、冬』で
エッジの効いた兄妹の間柄だったから、
夫婦で出てきたときは何かの策略かと思ったわ。
山田クンいなくてよかったwww
総じて、心温まるラブストーリーではあったけど、言うほど泣けなかったかなー。
常にお互いを意識していた弥生とサンタだけど、
最初の方はそういう態度が少なくてわかりづらかったのと、
30年を3月だけで進めていたから、
時間的長さを感じなくて、
積年の想いっていう印象が弱かったように感じる。
3月ってのは「弥生」というキャラ的に外せないところではあるけれどね。
でも、30年すべてを同じ役者で乗り切るのはちょっと無理があった。
1986年から2020年までだけど、途中で老化止まってたからねw
ハリウッドばりの特殊メイクかCG処理でもない限りは難しそう。
なお、“結城弥生“という名前、僕の親の旧姓かつ、
33年前に亡くなった妹と同じ名前なので、
そこだけ運命めいたものを感じた。
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