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将軍→奴隷→剣闘士となった男の復讐と自由を勝ち取った歴史映画『グラディエーター』

2022年03月07日 23時47分16秒 | 映画

【個人的な評価】
「午前十時の映画祭11」で面白かった順位:6/26
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★★★
      映像:★★★★★
      音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★★

【ジャンル】
歴史映画
アクション

【元になった出来事や原作・過去作など】
帝政ローマ時代中期を舞台にした出来事

【あらすじ】
西暦180年。
歴戦の勇士マキシマス将軍(ラッセル・クロウ)は、
皇帝アウレリウス(リチャード・ハリス)から絶大な信頼を得て、
世継ぎに指名される。
だが、それを妬んだ皇帝の実子
コモドゥス(ホアキン・フェニックス)は皇帝を殺害し、
マキシマスにも処刑の命が下される。

追手を振り切ったものの、
奴隷商人に捕らわれたマキシマスは、
プロキシモ(オリヴァー・リード)という男に買い取られ、
剣闘士の道を歩むことになるのだが―。

【感想】
「午前十時の映画祭11」にて。
2000年のアメリカ映画。

当時36歳だったラッセル・クロウと、
26歳だったホアキン・フェニックス。
若さを感じながらも凄まじい演技力に圧倒される内容だった。

また、プロキシモ役を演じた
オリヴァー・リードは本作の撮影中に亡くなり、
まさかの遺作となってしまった。

◆身も心も満身創痍なのに戦い続けるマキシマスの姿が屈強すぎる

ラッセル・クロウが演じたマキシマスは架空の人物。
でも、マルクス・ノニウス・マクリウスという
実在した執政官がモチーフになっているようだ。
彼は戦で負け知らずの名将な上に人柄も誠実で、
時の王アウレリウスから絶大な信頼を得ている。
それが不幸の始まりとも言えるのが、
この物語の悲しいところ。

アウレリウスには実子コモドゥスがいたけど、
歪んだ心を持っていることを見抜き、
血の繋がりのないマキシマスに世継ぎを指名。
それに怒り狂ったコモドゥスは父を殺し、
マキシマスに処刑の命令を下すという、
マキシマスからしたらとばっちりみたいなもんである。

何とか処刑を免れるも、
妻と子は無残に焼き殺され、
自身も奴隷承認に買われて、
グラディエーターの道に。
そこから、アウレリウスの遺言を実現すべく戦い続けるんだけど、
肉体的にも精神的にも辛い中で、
よく腐らずにいられるなと感心する。
家族を殺された復讐心と
先代の王に対する忠誠心の強さゆえなんだろうなと思うけど、
とても魅力的なキャラクターだった。

◆共感できるコモドゥスの心情

今回、悪役とされているコモドゥス。
確かに傲慢で自分勝手な思想の持ち主ではあるけれど、
彼の境遇もなかなか辛い。
自分だって国や父のことを想って行動してきたのに、
父が王に求める資質とは違うと一蹴。
本人からしたらこの溢れる野心を認めてもらいたいのに、
それが叶わない寂しさがある。

そんな状況で、
父だけでなく、姉(やや異性として見ていた節がある)からの愛も
マキシマスに獲られてしまった。
自分が欲しかったもの、持っていないものを、
マキシマスは持ってる。
もともと野心が強く、
情緒不安定なところも踏まえると、
彼に対して尋常じゃない嫉妬を抱えるのは、
とても自然なことだと思った。
そこは同情できる。
とはいえ、彼の人間性を肯定できるわけではないけれど。

◆再現度が高すぎるシーンの数々

今回の舞台は古代ローマ帝国。
それをセットとCGで見事に再現されているのも、
本作の特徴のひとつと言える。
冒頭の大迫力の合戦シーンはものすごかったし、
特に中盤以降に登場するコロッセウム内での戦いなんかは、
まわりの観客の多さもあって、
ものすごく臨場感ある仕上がりになっていた。
古代ローマ帝国がどんな雰囲気だったのかを知るには
いい教材とも言えるかもしれない。

◆そんなわけで

古代ローマ帝国という壮大な世界観。
その中で起こる、
将軍という立場を追われて剣闘士にまで成り下がった男と、
彼に欲しいものをすべて奪われた男の私情のもつれ合い。
そんな濃いストーリーに加えて、
視覚的にもドラマチックなので、
ぜひ映画館で観て欲しいなと思える作品。

それにしても、日本版のポスターがチープで、
映画の世界観と全然合ってないな。。。



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