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Blog of 俺 by 俺 for 俺

自分の自分による自分のためのブログ。
だったけど、もはや自分の備忘録としての映画やドラマの感想しかないです。

家族というものを再び考えさせられる『ひとよ』

2019年11月13日 21時08分04秒 | 映画


2019年公開映画187本中54位。

人殺しの母親が15年ぶりに家に戻ってきた家族の映画。

父親がクズ野郎で子供に暴力振るうもんだから、
田中裕子がひき殺して刑務所に入るものの、
殺人者の家族ということで、
残された者たちはひどい嫌がらせを受け、
15年ぶりに再会しても、
兄弟3人はそれぞれ思うところがあるっていうね。

特に、次男の佐藤健が一番荒れてるんだけど、
これは三兄弟の中で一番母親が好きだったことの
裏返しなのかなーと思ったり(笑)

母親のしたことは殺人だけど、
それによって救われた人たちがいたのも確かで、
でも世間はそんなことおかまいなしに白い目を向けるから、
殺人という事実が、
立場によってまったく違う受け取られ方をする
ってのが顕著だなと思った。

出ている人全員の演技がうまくて、
声を荒げて対立するシーンなんかは特に迫力あるし、
暗くシリアスな中に笑えるシーンも
散りばめられているので面白かった。

個人的には、いつも強面役の音尾琢真が
ニコニコ爽やかな役柄というギャップが一番好きでした(笑)

彼には何が見えていたのかとても気になった『永遠の門 ゴッホの見た未来』

2019年11月13日 21時04分13秒 | 映画


2019年公開映画186本中101位。

あの有名な画家、ゴッホの映画です。
彼が死ぬまでの2〜3年がメインかな。

まさに孤独と狂気に満ちた人生でした。
性格はとてつもなく極端で精神的にも不安定。
正確な診断はないものの、
彼の病状については最大100以上の説があるとのこと。

だから、自分で耳を切っちゃうんだろうけど。。。
それも、絵のことで反りが合わず、
共同生活していたゴーギャンが家を出て行ってしまい、
彼の心を繋ぎ止めるためだったようだから、
リストカットしちゃうメンヘラを超えたメンヘラ
をさらにもうひとつ超えた感はある。。。

ただ、もともと絵もまわりに受け入れられず、
誰にも認められなかった背景があるからこそ、
その孤独な環境において、
絵を通じて出来た友人だったから、
喪失感がハンパなかったんだろうなと思う。

絵はご存知の通り、かなり独特。
塗料をキャンバスにベチャっと厚塗りするから、
表面は彫刻のように凸凹していて、
同じ時代の他の画家と比べても、
人々の目には異質に映っただろう。

ゴッホは「自分が見たものを他の人々にも見てもらいたい」と言っていた。
ということは、彼の目を通して見た世界が絵に表れているということだけど、
あの絵に描かれるような色合いや構図が、
彼の目には映っていたというのは、才能なのか幻覚なのか。
(彼は幻覚や幻聴もあったそう)

もちろん、「心の目」で見たことも反映されているだろうから、
一概に物理的な視覚情報だけではないと思うけど。

もし彼が、ある程度多様性が認められるようになった
今の時代に生きていたら、
どんな評価を受けていたのかなー。

なんにせよ、何かが欠けている分、
他の何かで補おうとする過程で、
その能力が突出し、
それを天才と呼ぶのかもしれないなと思う映画でした。

しかし、僕が日本人だからそう見えるのかもしれないけど、
向こうは本当に似せてくるよな。
ウィレム・デフォー、とてもゴッホっぽく見えた。

あと、この前北極で遭難しかけてたマッツ・ミケルセンも出てるよ!