まぁ告白しちゃうと95年の「We Live Here」。
ECMから
GEFFENを経て究極以上の究極を提示した
「Letter From Home」からの変貌振りに当時
“激的”に落胆。以降の何作かもリリースの事実すら知っていても
さほど興味が沸かないままスルーして。
結果「Letter~」までの作品を繰り返し聴き浸る日々だったところへ
「Pat Metheny Group、
NONESUCHへ移籍」のニュース…と嗚呼この時点で臭いましたよ。
何かが変わるかもと。曰く
「
Steve ReichとYoussou N'Dourが一緒に所属するレーベルへ移籍出来るなんてスゲー嬉しいよ♪」
と。で、結果果たして新作
「THE WAY UP」はここ10年近くの僕のMethenyへの無関心振りを
彼方へ吹っ飛ばすまたしても一つの究極を与えてくれたと。
で、タイミング良く来日⇒昨日(ってか21日)東京国際フォーラムにて実は初!の
PMG LiveへGO!ですよ。
開演の19時過ぎても続々人が入って来てるんでまぁ定刻には始まらないだろうとの予想通り
15分くらい?押して、客電が落ちてないままの所へああぁ!Patが一人登場し
「☆This Is Not America」を演奏し始める…とそこへステージ脇からLyle, Antnio, Rodby登場は
良いとしてCuong,Gregoire,Nandoの3人は客席通路を通ってそのままステージへ!。粋だわ♪
と、暗転。ここからが絶句。「THE WAY UP」⇒まぁ72分で1曲なワケですよ。
結果から言うと嗚呼やっちまいました(笑)ぐぎゃぁああ!MC皆無、休憩皆無、
弾く弾く弾き続ける!叩く叩く叩き続ける!。何たる集中力。何たる恍惚。
緊張と至福の繰り返しで最早ヘロヘロ(笑)途中ギターも数回取り替え…えっと2階席だったんで
良く見えなかったけど、
RolandのGR300を繋いだシンセ・ギターも使ってた…ハズ⇒後半の
「Are You Going With Me?」で確信⇒を弾くPatはまさに"ROCK Guitarist"だわな(笑)と
微笑ましくも、改めて「JAZZもROCKも関係ないPMGの懐の深さ…あえて今更言うまでもないけど」を
感じたり。
一体どれだけリハーサルしたのか?ってなしょうもない事も考えつつ圧倒的な音像、
そしてまた照明がまたスバラシイ!幻想的な空間に浸りつつああぁ!長いようで短い72分が
疾風のように、そして春の風のように(笑)通り過ぎたのだった。
当然鳴り止まない拍手。
メンバ紹介をテンション高め(笑)で満足げに。うんうん。分かる分かる。
さて、後半スタート。
初めて聴いたもんで、
Ornette Colemanと演った「Song X」みたいなメロディだな…との印象で
「☆(Go) Get It」⇒Antnio(Dr.)とPatのデュオ。いやはや、この楽器の組み合わせ
(だってGt.とDr.ですよ!)でこの圧倒的な演奏。目から鱗だわ…。
「Trio 99→00」は絶対チェックだ。
続いてかの矢野顕子が「PMGを好きになった切っ掛け」と何かで読んだ、個人的にも好きな
「James」をRodbyが加わってトリオで。
メイン・テーマをウッド・ベースで弾き倒す…圧巻だわね。全く。
PMGのLive初体験なんで、「良く演奏される曲」なのか分からないけど、Lyleが加わって
クァルテットでの「Lone Jack」おおおっ!!個人的には初期ECM時代の中でも
ベスト5に入る好きな曲。ピアノ・ソロが心に染みる(笑)しかしスゴい疾走感。
これもこの日の一つの個人的ハイライト。うん。
ピカソ・ギター登場で「☆Into The Dream」。「Imaginary Day」聴いてないしなぁ(苦笑)。
印象的なシンセ・ギターの音色で「Are You Going With Me?」。
何かね、このメロディの音色?周波数?クジラの鳴き声を彷彿とさせるんですよ。
まぁクジラの方はTVとかで聞いただけなんですが。悲しげな音だなぁーなんて
昔から思ってるんですが。曲は淡々としてるんだけど、やっぱ良いわね。
E・シタールが用意されたんでああ!やっぱりの「Last Train Home」。
いやね、これだけ変化のない曲調にしてこれだけドラマチックなムードの曲って
ある意味驚嘆だと。しかもこれ、Trainそのものじゃないすか(笑)んー何つーか
50年代とかのアメリカの田舎を走る長距離列車のイメージ。何度聴いても気持ち良い。単純に。
知らなかったんだけど、1999年のグラミーで“Best Rock (!) Instrumental Performance”を
取っていた「The Roots of Coincidence」。へーこんな曲もあったのねーと
激しくGt.を弾くLyleを見て思ったり驚いたり(笑)
「☆Always and Forever」、「☆Farmer's Trust」と来て「Minuano (Six Eight)」。
前半の静かなパートが無くてイキナリ始まった気がしたけど…合ってるのかな?
で、完璧。嗚呼完璧。Minuanoって何処かの季節風だって読んだけど、激しく納得の曲調。
PMGってもしかしたらタイトルがあってから曲の発想が浮かんだの?ってなくらい
ぴったりイメージが合うことが多い。「Last Train Home」然り。
さて、満場の拍手を受け一旦退場、始まったのは「☆Song For Bilbao」。初めて聴いたけど
ハッピーな曲調で非常にイイ!。ソロ回しもあって楽しめた。が、あれ?これで終了?
そっかー、もう「Have You Heard」はやってないのね?個人的にはPMGでも
ベストに近い曲なんですが。聴きたかったなぁー。と、唯一の心残り。
でもそれを補って余りあるこの至福で贅沢な時間。うーんスバラシかった。
時間にして2時間45分程。50歳にしてこの漲る創造力と体力。感服です。観て良かった☆。
何かもうすぐにでもまた彼らのLiveを体験したい気分だけど…
「Travels」でガマンするか(笑)
P.S ☆が付いた曲名は他のBlogさんでの記事を参考にさせて頂きました。
Now Listening : LP5 / Autechre