みんなの僧

24で僧侶になり54で住職になるまで夢や悩みを聞き続けて30年。

アニメーションの大将軍

2010-11-11 19:57:17 | 日記
先ほど 東映アニメの森下副社長を表敬訪問してきた。

何年か前から親しくして頂いている。

ご多分にもれず、私も アニメが大好きなアニメ世代。

初めて見たアニメが白蛇伝だった。

その制作・演出をしたのが、若かりし頃の森下孝三副社長。

その後、・キックの鬼 ・デビルマン ・キューティーハニー ・タイガーマスク ・聖闘士星矢 ・マジンガーZなどなど ほとんどの東映アニメーション作品の演出だったりプロデューサーだったりを手掛けてらっしゃる。

もちろん、ドラゴンボールもそうだし、今年話題を集めた 水木しげるさんの「ゲゲゲの鬼太郎」も演出助手で参加しておられる。
いろんな作品を手がけてる大プロデューサーだから 尊敬申し上げてるのはもちろんだが、生の現場を四十年 第一線で闘ってこられた 凄みと大きさと優しさとがある。

強くないと 優しくなれないし 優しくないと 本当の凄みはでない。

そして何より、森下さん自身がアニメーションの哲学と歴史そのものなのだ

何時も30分程度のご挨拶を と思いながら 今日も一時間半の話しとなり 長いときは 二時間に及ぶときがある。

話の内容は、アニメの現状から始まり、エンターテインメント、経済、そして政治にも 話しが及ぶ。

博学な方なので話がつきないのは 当然だが 博学だからと言っても面白くない人は多い。

しかし 森下副社長の博識は アニメーション会社のトップライナーとして、またその先導に立って、東映アニメーションとアニメーション業界を牽引してきた 闘いの歴史と経験からの博学と博識なのだ。だから面白い。

最近はアニメが国の宝とか言って 経済産業省や文部科学省がアニメ振興を付け焼き刃的にやろうとする。酷いアイデアではアニメの殿堂てのが、あったな。
その時 必ず 諮問委員として 専門家やアニメーターやら 関係者が呼ばれるが、どうやって選ぶのか 何時も 何かしら マイナーな御仁であったり 名前ばかりで中身の薄い、偏りがある人が多い。

アニメーション業界で ただひとり 招いて 話を伺うとしたら 森下孝三副社長 その人で、この人以外はイラナイ。

経済を語るとしても、政治を話すとしても アニメーションの現場の観点から、現場の経験値から それは語られるのだ。

二流の官僚や政治家より、はるかに論点は明確で切り口は鋭い。

やはり一芸で高みを極めた人は 他の事にも通じるのだと思う。

だから、当然話はつきないし 長くなるのだ。

森下孝三さんと私の話から 始まったイベントが幾つかある。 良いところまで行ったが 成就しなかったものもあるし、結実したものもある。

結実したもののなかに 日中のアニメーション界合作の「一休さん」がある。

三年ほど前になるか、森下さんから私に「お顔が広いと思ってお尋ねしますが、ソフトバンクの孫社長と合わせて頂けませんか?」と話があった。

私は 流行りの勝間女子とは正反対の立場と生き方なので、オモシロいと感じたので、即答「大丈夫です。任せて下さい!」と答えた。

勝間女史の 断るチカラとは真逆だし、くだんの すぐ答える馬鹿 そのものだ。
生来の性格だし、「オモシロい話を頼まれたら断らない!」と言うのが行動規範なので 致し方ないし、しょうがない。

孫社長には ヤフー事で一度お会いしただけで ずいぶんご無沙汰していた。

それでも 「お引き合わせ致しましょう!」と言った限りは 必ず実現する のだと 腹をくくる。

腹をくくると 後は 念力だ!社交テクニックや営業技術があるわけではない。
あるのは、言った約束は実現すると言う 間抜けで陳腐な 頑なさだけた。

その頑なさが 何時しか自分の中で 思い込みとなり 「念力」になるのだ。

実は この 念力が 馬鹿にならない。

気付くと 会談は 実現していた。

居並ぶソフトバンクの幹部と孫社長。 そして会談が始まった。

(このプレゼンの模様は 違った意味で オモシロいので別途 したためることとする)

ちょうどその頃、孫社長と中国の上海メディアグループとの業務提携が発表された。

上海メディアグループは北京オリンピックを放映した 巨大なメディアグループだ。

その企業コラボレーションの具体案として 東映アニメーションと上海メディアグループで「一休さん」を合作し、そのコーディネートを孫社長とソフトバンクがする という話になった。

アニメーションを作る時 、制作費の点では人件費の安い中国に歩はある。

しかしプリプロダクションと言う 肝の部分は やはり四十年の差があるのだ。
そのアニメーション四十年の歴史を牽引し、作ってこられた 森下孝三副社長の ヒストリーとドキュメントの本がでる。

来週の18日に発売。タイトルは「東映アニメーション・演出家40年奮闘史」

政治は二流 アニメは超一流 自信をなくした我々には アニメーションが希望の 光だ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿