●五体俳句406・耳15・寺田良治1・2018-11-20(火)
○「左耳を知らぬ右耳山眠る」(『こんせんと』2015)(寺田良治1)
○季語(山眠る・三冬)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3 →俳人一覧(あ・い・うえ・お・かき・くけこ・さ・しすせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や~)】
【鑑賞】:なるほど我が右の耳は我が左の耳と出会ったことがない。これぞ耳の「再発見」の代表句であろう。そんなことを考えながら、まだ冬の山は眠りの中にある。
●寺田良治(てらだりょうじ)
○好きな一句「てのひらは元あしのうら山笑う」(『ぷらんくとん』2001)2
○季語(山笑う・三春)(→「ふらんす堂オンラインショップ」より引用)
【Profile】:1932年生まれ。「船団」(→坪内稔典主宰)同人。現代俳句協会会員。句集「ぷらんくとん」により第2回雪梁舎俳句大賞受賞。
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■Pickup「冬の耳」俳句10句(20181120)
01「襟巻や畜類に似て人の耳」(西島麦南)(襟巻・三冬)(好きな一句)
02「耳たぶのあかき尼なり時雨傘」(小野蕪子)(時雨・初冬)(好きな一句)
03「しはぶきは父か雪夜の耳痺れ」(鈴木詮子)(雪夜・晩冬)(五体俳句149耳5)
04「片耳のすこしほてりし火鉢かな」(渋沢渋亭)(火鉢・三冬)(五体俳句150耳6)
05「耳ふたつあればふたつの寒さかな」(山本一歩)(寒さ・三冬)(『耳ふたつ』1998)(好きな一句)
06「耳ふたつどこへも蹤いてくる寒さ」(林佑子)(寒さ・三冬)(特集俳句209数詞の二俳句)
07「耳貸して毛糸編む手の小止みなく」(麻田椎花)(毛糸編む・三冬)(五体俳句308耳11)
08「耳あてて聴けば木枯に父の声」(那須乙郎)(木枯・初冬)(五体俳句357 耳12)
09「ピアノ鳴る耳の中まで大枯野」(鈴木多江子)(枯野・三冬)(『鳥船』2016)(五体俳句358耳13)
10「左耳を知らぬ右耳山眠る」(寺田良治)↑
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