●技法俳句005・擬人01・野見山朱鳥
人間でないものを人間に見立てることを擬人といいます。擬人は俳句の技法の常套手段です。
●「曼珠沙華散るや赤きに耐へかねて」(『曼珠沙華』1950)(野見山朱鳥01)
○季語(曼珠沙華・仲秋)
【鑑賞】:彼岸花が散っています。自らの赤さに耐えかねるように。
●野見山朱鳥(のみやまあすか)(1917~1970)
○好きな一句:「火を投げし如くに雲や朴の花」(『曼珠沙華』1950)02
○季語(朴の花・初夏)
【Profile】:福岡県出身。28歳で→高浜虚子に師事。1945年「ホトトギス」に投句し始め、第1句集「曼珠沙華」の序で虚子に『茅舎を失ひ今は朱鳥を得た』と賞賛される。1952年に「菜殻火」を創刊主宰。1958年、→波多野爽波、→橋本鶏二、→福田蓼汀らと「四誌連合会」結成。妻は俳人の→野見山ひふみ。
↓
野見山朱鳥掲載句
03霜鏡全天瑠璃をなせりけり(『野見山朱鳥全句集』1971)(霜鏡・三冬)〈色彩・瑠璃色〉2011/1/19
04かなしみはしんじつ白し夕遍路(『荊冠』1959)(遍路・三春)〈色彩・白〉2014/2/26
05蝌蚪に打つ小石天変地異となる(『曼珠沙華』1950)(蝌蚪・晩春)〈特集・石の俳句〉2016/2/26
06旅かなし銀河の裏を星流れ(『幻日』1971)(銀河・初秋)〈特集664・天体俳句2〉2024/9/6
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます