昨日のニュースで、第二次世界大戦の終わり頃日本軍の捕虜となり奴隷的な重労働を強いられたカナダ軍の兵士達に日本政府が正式に謝罪したことを知った。
ろくに食事も与えられず栄養不良で、解放されるまでに多くが亡くなったということも伝えられていた。現在生き残っている兵士達に言わせれば「何を今更!」なのである。当時を思い起こし涙を拭う場面も映されていた。
関係者に取ってこのような謝罪は重要なのだろう。良かった、と思っている人も多いだろうが、私の心境は複雑である。
以前にも。「米ばかり食べさせられた・・」と言う苦情を聞いたことがあり、育ち盛りの私達はその「米」が手に入らず雑草や芋のシッポを食べていたんだゾ、と苦い思いだった。
タンパク質は「イナゴ」や父が捕まえて皮を剥いた蛇、気味が悪くて食べられなかった。
それでも私達には両親がおり、なにかしら食べ物を供給してくれた。農業地帯に暮らしていたこともある意味では恵まれていたのだろうが、思うように入手出来たわけではない。
空襲で焼けた地域では両親を失った子供たちも多かっただろうし、その中には飢え死にした子供達もいた筈。
私の世代はその程度だったが、兄や姉の世代はもっと深刻だった。学業を中断して国のために命を提供した世代なのだ。14歳で「予科練」に志願した兄の志願目的は家族の口減らしだったと聞いている。
我が息子に言わせれば;
そんな謝罪は政治的なショー。
当時の責任者などもう生きてはいないだろうし、謝罪される側だって生き延びている人は少ないだろう。謝罪する側の人達に実感があるわけでもないだろうから、単なるショーなんだよ。
当時の責任者などもう生きてはいないだろうし、謝罪される側だって生き延びている人は少ないだろう。謝罪する側の人達に実感があるわけでもないだろうから、単なるショーなんだよ。
私に対して「ムキになることも無いでしょ」と言うわけ。
そうかもしれないけれど、なんともすっきりしない心境である。