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森山和正の司法書士受験生応援サイト

森山マジック技あり三部作完成

記述問題どちらから解くか

2016-07-06 | 日記
本試験直後ではありますが,
今年の本試験を来年に向けてどう活かすかといった観点のお話しも始めていきたいと思います。
来年向けの基礎講座を受講中の方などを中心に,来年に向けて走っている方もいますから。

今年の問題は,不動産登記法の分量が多かったので,
商業登記法から解いた方が有利だと言われていますね。

受験生は,前から順番に解いて,不動産登記法から解いた方が多かったと思います。
これを受けて,来年,商業登記法から先に解けばいいのかというとそういうわけでもない。
逆になる可能性もあります。

僕は,講義や本の中で,択一から解くことを勧めていますから,それを前提にしますが,
択一を解いた後に記述問題を見比べて解きやすい方を見極めることが重要です。

「司法書士試験すぐに結果が出る勉強メソッド55」の中で,小野彩加さんは,こう書いてくれています。

「択一式を解き終わったら,不動産登記法と商業登記法の記述問題をざっと見て,どちらから解くかとおおよその時間配分も決めていました。」

そして,続いて,「このとき見るポイントは,~です」と,どちらから解くかを決めるポイントも具体的に書いてくれています。
ぜひ,実際に読んで参考にしてください。

解く順番などの作戦は事前に決めておくことが重要です。
しかし,本試験はどこに時間がかかる問題があるかわかりませんので,融通をきかせる必要があります。

「不動産登記法から解く」というように決めてしまうのではなく,
「解きやすい方から解く」という柔軟な作戦が重要なのです。


司法書士試験 すぐに結果が出る勉強メソッド55 単行本 – 2016/6/28
小野彩加 (著), 森山和正 (著)
中央経済社

内容紹介
超上位(午前1位・総合4位)で一発合格できた秘訣は何か?結果を出すための誰でもマネできるメソッドがココにある! 体験談×講師アドバイスを詰め込んだ合格への羅針盤。

出版社からのコメント
司法書士試験の合格率は例年、約2~3%、
この壁をどう乗り越えるか?

本書は「午前の部1位、総合4位」という驚異の成績で、
一発合格した著者(小野)の体験に基づいています。
さらに、
多くの受験生を一発合格に導く人気講師(森山)とタッグを組み、
普遍的かつ王道の勉強メソッドとしてまとめました。

☆CONTENTS☆
第1章 決意! すべてははやくゴールするため
第2章 開始! 一発合格者は勉強スタイルから考える
第3章 発見! 一発合格者が実践していた勉強法
第4章 攻略! どうすれば効率よく覚えられるのか?
第5章 追究! 一発合格者の解法テクニック
第6章 勝負! 本試験でいかに実力を発揮できるか?
●付録 実際の答案用紙(記述式)―著者(小野)が開示請求したものを大公開!

疑義問

2016-07-05 | 日記
前回の記事で書いた意見の割れていた問題や,質問のある問題について,少しばかり。

午後の部16問について,解答が分かれていると書きましたが,
「4」ということで,収束してきたようです。
やはり,素直にいけば4でしょうね。

次に,午前の部32問

4の肢について。
612条 退社した社員は,その登記をする前に生じた持分会社の債務について,従前の責任の範囲内でこれを弁済する責任を負う。

この条文は,「持分会社」という言葉を使っており,合名,合資,合同で場合分けしてないので,
場合分けをしている4の肢は,×になるのではないか
という質問がありました。

たしかに,条文は場合分けしてないですね。
でも,合同会社では,もともと社員が債権者に直接責任を負うことはないので,
612条は適用されないのです。
合同会社は,社員全員が登記されていないことを考えても,
条文の「その登記」という言葉が,合同会社を想定していない言葉とわかるでしょう。

次に,午前の部30問。
解答が当初は「4」「5」で割れていましたが,「5」に収束してきました。

問題は,エの肢で,○か×か。

ケータイ司法書士Ⅲには,こんな予想問が掲載されています。

「会社法上の公開会社である大会社は,監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除き,監査役会を置かなければならない。」

答えは,○です。

今回の選択肢は,この予想問の「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社を除き」という例外を除いており,×となります。
私も,当日,そう考えましたし,それ以外の解答になるなんて考えが及びませんでした。

ところが,LECなどの解答速報は,この選択肢を○にして,4と発表していました。

他の先生に聞いたら,

27問目の前の注意書きに「定款に法令の規定と異なる別段の定めがないものとして,解答してください」とあるので,
「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社」であるという定款規定がないものとして解答すべきではないかというのです。

ハッと思いました。
確かにそう考える余地もありますね。
気付かなかった。
テクニック50の本に,「この注意書きに気を付けよう」って書いたのに!

この注意書き,あるいは,リード文の注意書きって,結構曲者で,
個人的にも,ケータイ司法書士の肢別過去問を編集する際に,
この注意書きを最初の段階で入れ忘れて,問題の正誤が逆になってしまい,校正段階で,入れる羽目になったことがあります。

でも,機関設計の問題って,機関設計という定款の定め自体をきいているわけですから,
この注意書きを考えて解く問題を出すのは反則ですよね。出題者も条文からわざと例外を省いたのですから,×として出していると思います。

もうひとつ,この肢には,変な点があって,
「会計参与設置会社」といっていますね。
これは,余剰記載です。会計参与は,どの機関設計にもおけますので。
ただ,書いてあるのですから,その意味を考えれば,
会計参与設置と記載することで,「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社」のことを考えさせないようにしているのではないか。
つまり,「解法テクニック50」の本に書いた,ミスディレクションの手法です。
会計参与に注意を向けて,「監査等委員会設置会社及び指名委員会等設置会社」のことを考えさせないようにして,○に誘導する。
これは推測の域を出ませんが,こう考えれば,ますます,×ではないかと僕は思います。

さらに,深読みをすれば,
もしかしたら,「~大会社である監査役設置会社~」で○の選択肢を作っていたところ,
何かの都合で(個数問題なので,これが考えにくいのですが),×にする必要が生じた。
そこで,文章の作りをあまり変えないために,「監査役設置会社」をただ削るのではなくて,意味のない「会計参与設置会社」に置き換えたと。
ただ削ると「かつ」などの言葉も変えることになり,大変ですので。
こういう推測でも,やはり×になりますね。

というわけで,「5」でしょうね。

多分ですが,この問題,出題者が,27問目の前の注意書きを忘れて問題を作っていると思います。
厳密には,どっちでもあり得る問題となってしまっています。
しかも個数問題で,他の肢に判断をゆだねることができない。
ちょっとよろしくない問題ですね。

不動産登記法の記述は,逆にできのいい問題。
ただ,分量が多い。
せっかくいい問題をつくっても,解く時間がなければ実力が試せないと思うのですが…

たしかに,決済の後の登記申請書を
「法務局が閉まる前に作れー」
といって,時間勝負になったことは,僕もいくらでも経験があります。
その意味では,司法書士の実務能力を試していると弁解することもできます。

でも,相続登記なんてよく出題されますよね。
相続の戸籍の読み取りを「急げー」といって,
行った経験はありませんね。

商業登記の記述は,基本的ですが,
時間がないですよね。
その意味できつい。

「登記懈怠がない形で登記の申請をしてほしい」
というのは,
「よく考えられた注意書きだね」
と,根本先生と当日,歩きながら話していました。


本試験分析,規準点予想などは,データを踏まえて徹底検証会で発表します。
ぜひ,お越しください。










お疲れ様でした。

2016-07-04 | 日記
本試験が終了しました。

受験生の皆さん,本当にお疲れさまでした。

まずは,ゆっくり休んでください。

本当に大変な試験でした。

午前の部の会社法で株式の担保化なんてきいてくるし,
午後の部は午後の部で時間がない。
択一は登記記録問題が多いし,
仕事もろくにできない補助者がメモを書き間違えるし,
それに,
不動産登記の記述の分量。

本当に大変だったと思います。

手強い化け物と戦った後は当然疲れていると思います。
化け物との闘い,よく最後まで戦い抜きました。
本当に本当によく頑張りました。
お疲れ様でした。

まずは,休むことです。

その間に,
こちらは,総力を挙げて,分析をすすめ,受験生に提供できるようにしておきます。

いや,分析の前に,正確な解答の確定ですね。

午前の部でも予備校によって,多少解答にばらつきはありましたが,今ではほぼ一致し,LECでは裏がとれて,LECの正解に合理的な疑いを入れる余地はなくなりました。
ただ,午後の部は,第16問において,予備校間で意見が未だに分かれています。

以下,今現状の私見ですが,問題点を記載します。

肢4は,「Aに」と記載がありますが,通知は,「受益者となるべき者」に対してするもので,「Aに対する」はおかしい。
肢5は,実務上はこのような取り扱いをしているので,正しい。

とすれば,4が正解。

ただ,
肢5は,法令上の根拠はない。とすれば,誤りか。
とすれば,肢4の問題は日本語の問題として,正しいと考える

とすれば,3が正解か。

肢4の「A」を×とするか,
肢5の法令上の根拠なしを×とするか。


確定,分析をすすめていきます。

ということで,ここでは,軽い話を。

試験当日の朝は,
門の前で,各予備校の講師が応援しています。
講師たちは,受験生の方たちが来るより,だいぶ前に集まりますから,
立ち話というか,情報交換というか,少しお話ししたりします。

伊藤塾の先生とか向田先生とかとよくお話しをしますが,
今年は,TACの姫野寛之先生が話しかけてくれました。

過去問分析など鋭い先生なのですが,
その印象とは逆で,いい意味で関西人っぽい,とてもいい人でした。
ガリガリ君などを買いこむような人ですから,
面白い人なのだろうなとは思っていましたが…。

鋭い分析とは別の面がきちんとあるから,
魅力のある講師でいられるということですね。

この際,メールでも出そうと思ったら,
連絡先が分からないや。

まあ,毎年,7月の本試験の日の朝だけ,
他の学校の講師と会えるって,
なんだか七夕みたいでこれはこれでいいですね。

更に,更に,LECさんの森山和正先生,荻原泉先生,根本正次先生(握手順)とお話しました。
皆さん本当に優しくて(特に森山先生),司法書士受験業界は良いところだな~と思いました。
あと,根本先生の「記述式問題の平穏を願う」との言葉が,今年の記述式問題の波乱を巻き起こしたと思っています(おい)。


姫野先生のブログにこんなことが書いてありました。
ありがとうございます。

何があっても

2016-07-02 | 日記
いよいよ明日です。

まず,今日のことを何点か。

今日のうちに
持ち物等の準備は済ませておきましょう。

持ち物等については,3個前の記事の動画で詳しく説明していますので,参考にしてください。

今日は,寝られないかもしれません。
でも,大丈夫。それが普通です。
人生がかかった本気の決戦の前ですから。
本気の証拠ですよ。安心してください。
ただ,ゆっくり横になって休むことはしてください。
せっかく起きているからといって,徹夜勉強なんてやめましょう。
明日の決戦に向けて脳を休め,体力を蓄えるためです。

それから,最後に明日のことを何点か。

明日は何が起こるかわかりません。
何が起こっても大丈夫。
慌てないで,落ち着いて。
そうすれば,大事にはなりません。

本試験の日の朝,試験会場の近くの喫茶店でコーヒーをこぼして
ずぶぬれになりながら合格した受講生もいました。

鉄道が止まって,
タクシーでギリギリになってしまい,
息を切らしながら受験し,合格した受験生もいます。

予想できないことが起こりえます。
何が起こっても,どうにかなります。
善後策を考えましょう。

何が起こるか分からないのは
試験が始まってからでも同じ。

出題傾向の変化。
未知の問題の増加。
変な記述問題。
書いたことのない雛形。
連続する個数問題。

でもね。

これは,みんな同じ。

相対評価だということを忘れないように。
変なことがあれば,ボーダーラインは下がる。
だから,動揺しなければいいだけ。
できる範囲内でしっかり得点し,無駄な失点をしないようにしてくればいい。

私にできないものはみんなできない。
これを唱えよう。

どんなときでも,自分を信じればいいんだ。

それに,
今まで一生懸命勉強してきた受験生は,
ちゃんと実力が出せる。
場合によっては,実力以上の力が出るから安心して。

たとえば,

毎年,合格者の人が言ってくれるのが,
僕が,試験中に分からない問題を教えてくれたということ。

一生懸命講義を聞いてくれた人には,
講師がずっとついていてくれる。
分からない問題でも声で教えてくれる。耳元で囁いてくれる。

だから,自信をもって。
大丈夫。

焦らず,慌てず,
平常心で。

本試験だからといって,いつもと違うことはしないこと。

いつも飲んだことないけど,ユンケルを飲もうとか。
いつもより慎重にとこうとか。
やったことのない作戦を実行するとか。

最後に。
いつものお願いですが,
何があっても,
最後まであきらめないこと。
何があるか分からないけど,
絶対あきらめてはだめ。
最後の5分間で勝負は決まる。
これを忘れないこと。

当日,早稲田会場で受験する方。
僕は,明日の朝は,早稲田大学の門の前で応援しています。
西門です。
地下鉄早稲田駅から試験会場に向かうと着く門です。

不安な方,応援が必要な方は声をかけてください。


では,
行ってらっしゃい。

大丈夫。

健闘を祈ります。

2016年本試験超直前

2016-07-01 | 日記
7月になりました。
いよいよ明後日が本試験です。

「よしやってやるぞ」という気持ちのかたもいるでしょう。
いいですね。

逆に,不安や緊張でいっぱいの方もいるでしょう。
そのような方は,まずはここまで頑張ってきた自分をほめて認めることです。

試験までたどり着くのも大変なことです。
周りの状況がそれを許さないこともあるでしょう。
あきらめたくなったこともあるでしょう。
それを乗り越えて,よく頑張ってきました。

ここまでの頑張りを否定することはありません。
自信を持ってください。
ここまでやってきたじゃないですか。

机の上に今までやってきた教材を積み上げてください。
ホラこんなにがんばってきたんですよ。
大丈夫。
あとは,本試験でその力を発揮するだけです。

試験勉強はいわば駅伝です。
今までの自分からタスキを受け継いだ最終ランナーは,
本試験で目の前の問題に集中するだけ。
今までのランナーをせめてもしょうがない。どのランナーもその時なりによく走ってきたのです。
仕事や育児との両立を図りながらその時なりに一生懸命走ってきたのです。
今までのランナーがちょっと遅れていたら,最終ランナーがその分頑張って,帳尻を合わせればいいのですよ。頑張れ!

本試験では難しい問題も出るでしょう。
今年は午前の部が難化するともいわれています。
難しい問題に心おられてはダメ。
難しい問題では差がつかない。
そのような問題には時間を使いすぎないでいつものペースで進むこと。
「この問題が解けないなんて俺ダメだな」なんて思わないように。
そんな問題が解けなくて落ちることはない。
むしろ,「この問題でライバルは心がおられているな」「周りは時間を浪費しているな」と余裕をもって次に進むことが重要です。

どんな問題が出ても大丈夫。
最後まであきらめないで闘ってきてください。

本試験では,僕もそわそわしています。
受講生のみんなちゃんとできているかな。
教えたことは身についているかな。
実力発揮できているかな。

でも,信じています。
できると信じています。
皆さんならできると信じて待っています。

頑張ってきてください。

最後の最後まで頑張ってきてください。

もう少しでゴールです。

最後の最後まで応援しています。

【司法書士】2016年本試験超直前!森山講師からの激励メッセージ!!