今から20年も前のことだが、日本政府が「従軍慰安婦」に償いのための
見舞金を支給するという政策を打ち出したら
インドネシア中から老婆たちが当局に押しかける「事件」が起きた。
事情を知らないインドネシア人たちの間で
「日本政府がお婆さんに金をあげるらしい」という噂がたち、
堅気の人まで「元娼婦」を名乗るようになったのである。
タイは「世界で最もHIV感染者の多い国」として、
また「世界一娼婦の多い国」として知られている。
売春を本業にする女もいれば、副業にする女もいる。
つまり昼間は普通の仕事をやり、夜は出会い系カフェなどで客を探す女のことだ。
タイの堅気の女は外国人と交際しない。
外国人と交際するのは娼婦と相場が決まっているため
外国人とデートしようものなら
たちまち「娼婦」の烙印を押されてしまうからだ。
だから外国人と結婚するタイの女は
現役の娼婦か元娼婦かのいずれかである。
もっとも正式に結婚する外国人は大変少ないだろう。
タイの女と結婚する外国人のほとんどが事実婚で婚姻届は出さない。
タイの女と一緒になるのは性的な快楽を求めてのことだから
男性は子供を作りたがらないのが普通である。
しかも元娼婦だから、コンドームなしで性交渉するのは大変危険な行為である。
タイにはベトナム戦争中米兵のための慰安所があり、売春業は国策であった。
パタヤに行けばベトナム帰還兵の初老の男どもが沈没している姿を見ることができるだろう。
連中に訊けば米兵のための慰安婦の実態について教えてくれるかも知れない。
今もタイでは売春に対する偏見が非常に少ない。
これはイスラム国のインドネシアやマレーシア、共産国のベトナムとは大きく違う。
インドネシア人やマレーシア人、ベトナム人と正式に結婚する外国人はいるが、
タイ人と正式に結婚する外国人というのは珍しい。
もっとも事情を知らない欧米人が仲介業者を介して結婚する場合もあるが。
アメリカ政府が「売春天国・タイ」を作ったのは間違いない。
もしベトナム戦争がなかったら、タイに慰安所は出来なかったはずである。
そしてタイでHIV感染者が爆発的に増えることもなかったはずだ。
橋下大阪市長はアメリカではなくタイを訪問するべきだろう。