v6くるくる日記

「幸せな社会のための技術を語りたい?」日記

IPv6素朴な疑問集その2 「IPv6は下火??」

2006-02-04 01:48:16 | IPv6

素朴な疑問に答えよう! 第二弾です。

(疑問)
IPv6って最近あまり新聞、雑誌とかでとりあげられませんが、下火ですか?」

(回答) 
来ましたね(笑)。私も会う方によく言われます。
2000年から数年間、当時の森首相が所信演説でIPv6を取り上げたり、IPv6 Summit in Japan 2000という最初のIPv6の大規模会議で当時のSONYの出井会長やNTTComの鈴木社長が「これからはIPv6で日本経済を活性化を!」とぶち上げたのにはじまり、しばらくは新聞、雑誌でよく取り上げられていました。
(余談ですが、このSummitで私は実行委員長なんぞをさせていただいた時に、出井さんにもご挨拶させていただきました。出井さんのカリスマ的雰囲気には本当に圧倒されました)

ところが、3-4年ぐらいたっていまだ導入があまりされていない状況になると、マスコミとしては記事に取り上げる価値がなくなってくるのですね。おそらくこの質問はそういう状況について疑問を投げかけているのでしょう。実際、私も一時期に比べ、取材なども大分減りました。

で、実際はどうだったか。まず、ひとつには当時のIPv6導入の見通しが甘かった、というのは率直に反省しないといけませんね。実際に導入が進まなかったわけだから。

ところが、関係者はその間にもいろいろ努力してきました。ここ1、2年は「IPv6を導入するためにIPv6を導入する」みたいな実証実験も減り、「IPv6のメリットを生かした実用的な導入」が地道に進んできています。実現手法のひとつとしてIPv4と比較し、効果があるところに徐々に導入されつつあるのです。ある意味で、ようやく地道で着実な導入のトラックに入ってきたかな、という感じです。

それにともなってか、最近IPv6も徐々に取り上げられるようになってきました。内閣官房から出されたIT新改革戦略では政府系のシステムが2008年度までにIPv6化という明確な目標が示されましたし、日経新聞などでも「政府でまとめてIPv6アドレスを取得し、それを用いた統合管理」というような記事も出ました。また、先日も書いたように日経コミュニケーションでもアドレス枯渇の記事を取り上げてもらいました。

要は、IPv6は着実に導入されつつあり、今後もそれは進んでいくと思われます。それにともない、マスコミにも今後のインフラを支える基本技術としてとりあげられていくはずです。乞うご期待!

 



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