超音波による<キャビテーションの観察>NO.45
「岡 潔」のことばより考えた
「ものづくりに必要なこと」
心の世界
花を見れば花が笑みかけていると思い、
小鳥を聞けば小鳥の声が呼びかけていると思う。
他が喜んでいれば嬉しく、
他が悲しんでいれば悲しく、
みんなのために働くことに無上の幸福を感じる。
何の疑いも無い。これが心である。
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人には心が二つある。
そして二つしかない。
一つは心理学の対象となっている心であって、
この心は、私を入れなければ動かないし、わかり方は必ず意識を通す。
これを第一の心ということにする。
欧米人は太古以来、この心しか知らないのである。
第二の心は頭頂葉に宿っている。
これは無私の心である。
わかり方は意識を通さない。
第一の心は、心理学者は知らないだろうが、
本当は物質的自然界全体に及んでいる。
自然科学者の暗黙の自然の説明が、
初めに時間・空間があると思うのはそのためである。
人は本当は
第二の心の中の
物質的自然界の中に住んでいるのである。
私たちは無量の情緒に包まれた
物質的自然界の中に住んでいるのである。
コメント
正しいとか正しくない以前に自分の思考について、
アイデンティティをしっかり持つことの重要性と、
考える深さを教えられるように思います
人が何かを考えることはどういうことなのでしょうか
アイデアは第一の心では発明でしょうが
第二の心では発見(あるいは 無)でしょう
心の自覚を自分の場所にしっかり落ち着かせることで
安心した状態で、物事に取り組めると考えています
毎日の積み重ねを続けていきたいとおもいます
ものづくりの背景には
ここまでの思考が必要だと考えています
独創(岡 潔)
「多変数解析函数について」の第十論文
「擬凸状領域を創り出す一つの新しい方法」 (日本数学輯報、一九六二年)
この序文では技術上の細部には立ち入らずに、私がこの論文を書き終えて感じ
ていることを説明するために、遠い昔から日本民族に固有の感情である季節感
に訴えたいと思う。今日の数学の進展には抽象に向かう傾向が見られる。われ
われの研究分野においてさえも、諸定理はますます一般的になり、それらのう
ちのいくつかは複素変数の空間から離れてしまった。私はこれは冬だと感じた。
私は長い間、もう一度春がめぐってくるのを待ち続けた。そうして春の気配を
感じさせてくれる研究をしたいと思った。
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